MY MELODIC BEST 241〜260

ANOTHER FINE MESS "MILLION SMILES"

ANOTHER FINE MESS個人的には有名VA"The Best Punk Rock In England, Man"での収録曲”Fab 66”でしか知らなかったバンド。そもそもその曲自体の印象が薄いし、本作品に収録されている切なすぎる超名曲である1曲目"Smile"なんかを収録してくれていたのなら、もうちょっと前から注目していたのでしょうが…。個人的には再評価できたのは、FIXING A HOLE RECORDSさんから本作及びその他盛り沢山の2枚組編集盤がリリースしていただいたおかげなのですが、あまりに良すぎて後日このオリジナルアルバムを入手した経緯があります。ダイナミックレンジが狭いせいか、今時感がない昔のUKメロディックの音であります。曲自体には抑揚があるものの、なぜか地味というかキラキラしていないのが、妙に心地良い。勘違いかも知れませんが、彼らはJAMが好きなのではと思うようなフレーズが何箇所かでチラホラと聴こえてきます。まぁWACTなんかのショボいポップパンクがお好きなら手に取って頂ければと思います。1992年にリリースされた唯一のアルバム。

DOWN AND OUTS "FRIDAY NIGHTS MONDAY MORNINGS"

DOWN AND OUTS GRAMPUS EIGHTのMarkoがギター&ボーカルであると紹介されているバンドの2ndアルバム(2007年リリース)。でも「あのGRAMPUS EIGHTね。なるほど、ふむふむ。」と納得される方は日本にどのくらい存在するのでしょう?ちなみにバンド名はあの名古屋のチームからだそうです。で、本作品。イギリスならではの物悲しいながらも、盛り上がる曲をぶちこんだ逸品であります。どこのサイトでもポップパンクとOiなどのストリート・パンクの融合という感じで紹介されており、確かなその通りなのですが、でも5曲目"Anchors Away"なんか、まさに泣きのUKメロディックそのものな名曲だと思います。CLASH好きなんかもイケるかも。2018年7月の京都でのスタジオライブ行きましたが全曲キャッチーで良かったです。

BLUELINE MEDIC "THE APOLOGY WARS"

BLUELINE MEDIC元JAWBOXという説明もいらない大御所J. Robbinsプロデュースによるオーストラリアのバンドの1stアルバム(2001年リリース)。1stとはいっても、メンバーにCAUSTIC SODA(最高!)などの経歴があるらしく、おっさんぞろい。おっさんパワーを発揮して、渋くて感情がこもった演奏をしてくれます。曲が美しく、後期JAWBREAKER、ALKALINE TRIOが好きな人にはOK!と言ってもいいかなと。3曲目"Making The Nouveau Riche"や4曲目"At Least We Had The War"なんかパンクとかの視点を抜きにして、心にぐっさりと染みる名曲だと思います。

TRAVOLTAS "ENDLESS SUMMER"

travoltasこの音そしてこのジャケから想像できないオランダ産。この2002年リリースの3rdアルバムもBEACH BOYSやRAMONESの影響があるサーフ・ポップ・パンクと言われているのでしょう。確かにそれらを聴き、影響を受けたうえでやっているのでしょうが、とはいえ巷のバンドとは頭一つ飛び抜けている曲の美しさとハーモニーが際立っているからこそ広く世界で評価されているのでしょう。1曲目"One For The Road"を聴くだけで分かります。やっぱり世界は広い。SONIC SURF CITYやYUM YUMS等がお好きな方は間違いなく大丈夫なのでは。で、8曲目を聴いているとなぜかTHE HOUSE OF LOVEと似ているかなと思いましたが、はい、皆さんにはどうでもいいことですね。ちなみにプレミアが付いていて、傑作とされている2ndアルバム"MODERN WORLD"については個人的には定価以上のお金を出してまで買うほどでもないと思います。

THE STEINWAYS "GORILLA MARKETING"

steinways2008年リリースの2ndアルバム。1stアルバム"MISSED THE BOAT"は、世間の高い評判にかかわらず私の琴線には全く触れませんでした。で、この2nd。1stを軽く超えたとの巷の評価。「あの1stを超えたと言ってもな〜」と思いましたが、イチかバチかで購入。本作品、3段飛びぐらいの差で前作を超えてました。個人的には別物と思った方がいいと思います。1stでハテナと思った人もPOP PUNKとしてかなりのレベルにあると思いますので再挑戦してみる価値があります。切なさも加味しているところも良し。

VIBEKE SAUGESTAD "THE WORLD FAMOUS HAT TRICK"

VIBEKE SAUGESTAD 荒んで心が晴れないときに優しさに溢れた癒しパワーを求めるあなたにとっておきのアルバム。あのグレート・パワーポップメーカーYUM YUMSのオルガンプレーヤーでもある彼女の2007年リリースのソロ作品(3rdアルバム)。聴いたことがない人には、BLONDIEを更に可愛くそして甘くした感じとでも説明しておきましょうか。1曲目"He's Peculiar"から間違いない。なにせYUM YUMSのメンバー等がバックを勤めておりますのでメロディーの甘酸っぱさと切なさは尋常ではありません。破壊力ゼロのとってもキュートな逸品であります。PRETENDERSの名曲"Kid"が思い浮かぶ9曲目"Stupid"で胸がはち切れそうになりますよ。

BACKWOOD CREATURES "LIVING LEGENDS"

BACKWOOD CREATURESドイツのポップパンク・バンドによる2ndアルバムで、2003年リリース。ちなみにドイツ臭さは感じません。METHADONESやQUEERSを足して割ったような90年代のRAMONESよりのポップパンクの流れを踏襲していると思うのですが、曲のキャッチーさが他の似たようなバンドに比べ頭半分抜けております。7曲目"Dance'til Dawn"なんか、うきうきして最高ですね。また、ボーカルの声質がPEAWEESやDEVIL DOGS等のガレージパンクな感じのロックンロール魂があって、この点も良しであります。アルバムタイトルどおり"生きる伝説"とは到底言える代物ではありませんが、気持ちよいですわ。

SHONBEN "1999"

dinaSHONBENって英語じゃなさそうと思いましたが、やっぱり小便なのね。元BROCCOLIのベースScottとドラムGrameが短期間在籍したバンドだそう。最初、地味で陰気で疾走感に欠け、こりゃ大したことがないと思いましたが、もう一度聴いてみるとあら不思議、そこには凡庸な曲だと思っていたのが素晴らしい曲に脳内で変換され、癒されている私がいました。いろいろなバンドのロック作品を聴いたあとで、腰を据えて聴くべき大人なメロディック作品であります。2003年リリース。2曲目"Souvenirs"なんかとっても良い曲です。

THE POPSTERS "OUR BITES BRING YOU BACK"

popstersイタリアといえば、メロディックならMILES APARTでしょう。ガレージならPEAWEESでしょう。そしてポップならこのPOPSTERSになるのでしょうか?イタリアものはそれ程、持っていないのですが、どれも意外とラテンな感じがせず、青くて切ないですよね。やはりステレオタイプ的思考はいかんでしょうってことで...。恐るべし、イタリア。甘酸っぱく、時折、物悲しい曲が聴きたいのなら、この2008年リリースの3rdアルバムは如何でしょうか。"Promise"なんか魅力たっぷりです。MYSPACEによると影響を受けたバンドとして、RAMONESやFACE TO FACE等が挙げられています。なるほど。

LOVEJUNK "TRIBULATIONS"

lovejunkPERFECT DAZE等のメンバーからなるバンドの1stアルバム(2001年リリース)。2nd"AMSTRADIVARIUS"(録音自体はこちらの方が古いとのこと)も悪くないと思うのですが、2ndはどうも印象が薄い。やっぱり、名曲"Jealous"など、とにかくキャッチーでポップな1stの方でしょう。切なさもりもり満載のボーカルとザクザク・ギターが好き。各々の曲が非常にいいので、これがはずれと思うUKメロディック・ファンはほとんどいないのでは。少なくともPERFECT DAZEより、絶対、先に手に入れるべきだと思います。

DOCTOR BISON "DEWHURSTS-THE MUSICAL"

doctor bisonバンジョー(?)らしきアコースティックな曲もあり、派手さはないけど、元ABS、LEATHERFACEのおっさんならではの加齢臭味で勝負の1999年リリースの1stアルバム。全8曲、元ABSのBazが書いているようで、彼の伸びやかで渋さも兼ね備えたボーカルがいい感じでございます。2曲目"Delusion Of Grace"なんか隠れた名曲。これを聴くと、鬱屈した気分が解放されて盛り上がります。元LEATHERFACEのDickieのギターもよく泣いて気持ち良いですが、数曲は彼に作って欲しかった気がします...。

SHADES APART "SHADES APART"

SHADES APARTDAG NASTY好きなら、これも買って!派手さはないけど、クールで渋いメロディックの古典的名作であります。1988年リリースの1stアルバム。Webで検索してもほとんど無視されているバンドだけど、この1stアルバムの完成度はかなり高いです。結構、メロディック界の大御所だと勝手に思っていたんだけどなあ…。特に1曲目"On The Inside"やあの世に行ってしまいそうな大名曲4曲目"Dark Days"なんかは何回も聴いていました。TIMEBOMBで1994年のCDの再発を大プッシュしていたのがとても懐かしい。間違っても1993年リリースの"NEON"ってアルバムは最初は手を出したらあかんと思います。

VAGINASORE JR "VAGINASORE JR"

vaginasore jr2006年リリースの1stアルバム。なんちゅうバンド名かいな。歌詞は読んでいないけど、ポリティカルなのかな〜。この作品、哀愁漂う曲展開でかつ疾走感も備えており、気を許すとラフなボーカルとコーラスに泣いちゃうかも知れません。OFF WITH THEIR HEADSをもうちょっとソフトにしたような感じで、10曲を21分で一気に突っ走ります。熱くて切ない名曲"Rules"をはじめ、曲のクオリティがかなり高い。ちなみに2nd"THIS HERE PENINSULA"もちょっと爽やかになっているものの根本は変わっておらず、いいですよ。

STOLEN BIKES RIDE FASTER "NOTHING HAS CHANGED"

STOLEN BIKES RIDE FASTER最初にこれを聴いたときは個人的には感情の盛りあがりはありませんでしたが、ふと何回目かに音量を上げて聴いたときに、ちゃんと聴いてあげれてなかったことを反省した次第です。だみ声で、バタバタとやっているだけだと思っていたら、名曲"Eyesblinder"などキラリと光るグッドメロディーを振りまきながらエモーショナルにかつ疾走しておりました。すぐに思い当たるバンドはないのですが、LEATHERFACEとMILES APARTを足して2で割ったらすごいバンドになってしまうので3で割った感じとしておきましょうか?2006年リリース。

SCARPER! "EVERY TURN"

SCARPERこれを紹介するの数年にわたり躊躇したのは事実なのですが、世間(といってもすごーく狭い世界ですが...)で賑わしているLATTERMAN系なバンドより好きなんだから仕方がないということで晴れて紹介します。ホーンを生かした哀愁UKメロディックバンドなんですが、スカっぽくないところが味噌でして、1曲目"Invitation Elsewhere"からそれを楽しめ、極めつきの11曲目の名曲"Eight Million Ways To Die"なんかを聴いていると私は少年時代の金曜ロードショーのテーマ曲が浮かんできて懐かしさにどうしようもなくなってしまうのです。完璧とは言えないアルバムなのですが、なんとも愛おしい。ちょっといつもと毛色の違うのを探している人は挑戦しては如何でしょうか。2000年リリースの1stアルバム。

KLAMYDIA "ÄLPEE"

KLAMYDIAみんな大好き(そうでもないか)なフィンランドを代表するバンドの1stアルバム。LPは1990年リリースでタイトルが"ÄLPEE"、1992年リリースのCDのタイトルは"CEEDEE"。最悪なジャケットですが、内容は結構良いです。勿論、フィンランドならではの田舎くさい素っ頓狂な楽曲があるのはあるのですが、それより私には、ビシッバシッと填めてこられるキャッチーなメロディが耳に残ります。なので、出産地と評判で手を付けていないメロディック好きの人も挑戦してみてはどうかと思うのです。ま〜曲数が多いので素人の私は途中からお腹一杯になってしまいますが..。ちなみに私の場合、よく散歩中に、心の中の口笛で1曲目”Miehet Matkalla”のメロディを奏でております。

LYNYRD'S INNARDS "UNTITLED NO.3"

LYNYRD'S INNARDS2002年産の3rdラストアルバム。シカゴの香りも漂うポップさとメロディックがごちゃごちゃにええ具合に混ざっている一品。音的なそっくりなバンドがあるように感じられるのですが、もう少しのところで思い出せず。とりあえずWALKERとTHE SCARIESを足して、絶妙なセンスを除いて3で割った感じ(笑)って記載しておきます。とはいえ、3曲目"You Need a Heart to Live"、8曲目"The Guts of a Man Who's Fired"なんかは切なさと前向きなパワーが感じられるキャッチーな名曲だと思うのでかじってみてはどうでしょう。

BANNER PILOT "COLLAPSER"

banner pilotミネアポリス産の2009年リリースの2ndアルバム。今回からFATリリース。激渋なボーカルと疾走感がAMERICAN STEELやDILLINGER FOURそしてOFF WITH THEIR HEADSなんかを思い浮かばせます。熱くて、畳みかける哀愁の激渋メロディーてんこ盛り具合にメロメロであります。以前は2006年リリースのミニアルバムな"PASS THE POISON"を紹介しておりましたが、軽く凌駕しております(但し3曲目"Sunbelt Scars."なんかは、格好いいとしか言いようのない超名曲だと思います。ちなみに分かっていらっしゃるとは思いますが、最後の曲はBUZZOCKSの"Ever Fallen In Love?"のカバーです。オリジナルも勉強のため、聴いておきましょう!)。なお、1st"RESIGNATION DAY"もクオリティーは2nd同様、高いです。意地悪な見方をするとどっちでもほぼ同じ感じではありますが、比較的聴きやすさと曲のメリハリがあると感じた2ndをとりあえず選んでみました。

PRETTYBOY THORSON & THE FALLING ANGELS "AIN'T IT FUNNY..."

PRETTYBOY THORSON & THE FALLING ANGELSこれは私がよく取り上げているUKメロディックといった分類からはかけ離れている感じのアメリカ的かつ牧歌的なテイストな作品です。フォークな感じは本来どちらかというと後回し気味の私ですが、素晴らしいメロディーが10曲23分強の間ずっと終始流れ続け、男の哀切がにじみ出ている味わい深い傑作となっています。超名曲があるわけではありませんが、これは無視できません。録音メーターが振り切れているようなダミっているボーカルを含め、全て格好良いです。OFF WITH THEIR HEADSのメンバーも参加しているようです。2006年リリースの1stアルバム。


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