DEAR LANDLORD "DREAM HOMES"
ミネアポリス産のDEAR LANDLORDが2009年にNo Idea
Recordsからリリースした唯一のアルバムは、私の趣味にぴったりとハマった一枚です。何と言っても、メンバーにはOFF
WITH THEIR HEADSやTHE
COPYRIGHTSの面々が参加しているわけですから、悪いわけがありません。熱さ、渋さ、疾走感、そして哀愁といったすべての要素が、卓越したメロディに乗って絶妙に絡み合っています。まさに鉄板のメロディック・パンク。ただ、贅沢を言わせてもらうと、このバンドならではの独自性という点では、やや物足りなさを感じてしまう部分もあります。メンバーの経歴から想像できる音を、予想通りに楽しめるのは安心でありつつ、もう一歩突き抜けた個性を期待してしまう自分がいるのも事実です。そうは言っても、この完成度の高さを前にすれば、細かいことは気にせずただ心地よく身を委ねてしまうのもまた良し。あ〜そういえばボーカルが犯罪者になってしまいましたね。残念。
BLOTTO "REMEMBER BUY THE VINYL FIRST.... "
CRIMPSHRINEのポップセンスと疾走感(ちなみに彼らの"Wake
Up"のカバー収録。そういえば、"Step
Back"はCRINGERのカバーですよね。)とNAVELなどの日本的情緒と哀切を併せて割ったかのような味わい深さがあるBLOTTOによる2008年にリリースされた編集盤であります。勿論、彼らならではの個性が溢れまくっています。SNUFFY
SMILEで出したシングルやコンピ提供曲が収録されているらしいですが、勉強不足の私は全くもって詳細を知りません。超名曲はないかもしれませんが("Destination"なんかかなり名曲)、だみ声のボーカルと被さるコーラス、そして実直な直球チープな荒々しい演奏に見事に胸を打たれました。ちなみにLPレコードは"GET
ON BORED"というタイトルでアメリカのA.D.D.
Recordsからリリースされています(ジャケットも異なります)。
CAMUS "APRIL"
日本語の歌詞でロックができるのかということは何十年も前から議論されてきましたが、当然ロックをどのように捉えるかは人それぞれなので統一的な結論は出ていないし、今後も出てこないことでしょう。で、このバンドCAMUSのキモは日本語詞です。サビに"ステイ・ウイズ・ミー"など、「そこだけ英語かいっ!」と突っ込むこともない歌詞です。聴いている音楽に占める日本語詩以外の割合が99%な私には、その日本語によるいつもとは違うリズムが妙に心地良いのです。脳科学については全くの門外漢ですが、英語詩等の場合、私にとってボーカルも楽器の一部に過ぎないのに対し、意味が分かる日本語詩の場合、言語を取り扱う脳の一部に刺激がいくのでそれがいつもと異なる不思議な感覚を生じさせるのかもしれません。なので、ネットでEAST
BAYな音と記載されていてもご本人達や世間的にはそれが間違っていなくても、私にはCAMUSスタイルの和ロックとしか言いようがない気がするのです。ともかく、各曲が練られていてアルバムとして満喫できる作品であります。
BAREFOOT "ONLY SOUVENIRS"
BAREFOOTが2003年にBoss
Tuneageからリリースした1stアルバム。スーパーWebサイト"THE BEST PUNK ROCK IN
ENGLAND"によれば、BEAUTY SCHOOL
DROPOUTのドラマーが参加しているとのことなのですが、実際に聴いてみると、特に4曲目の"Stop"などは、どことなくスウェーデンのSTARMARKETに近い印象を受けます。BEAUTY
SCHOOL
DROPOUTの持つ疾走感も確かに感じられますが、BAREFOOTはそこに曲の良さとエモのエッセンスをほんの少しだけブレンドした、独自の味わいを見せてくれます。例えば、1曲目"Taken
In"の盛り上げ方にはしっかりとした構成力が感じられ、聴いているこちらも自然と気持ちが高ぶってしまいます。そして、このアルバムの青臭さがまた良いのです。特にMEGA
CITY
FOURのような瑞々しい情感を好む人には、きっと響くものがあるでしょう。確かに全体的に地味な印象は否めませんが...。
BEN WEASEL AND HIS IRON STRING QUARTET "THESE ONES ARE BITTER"
有名なWebサイトで絶賛されていたこともあり、期待半分、不安半分で手に取った一枚です。SCREECHING
WEASELのフロントマンとして名を馳せたBen WeaselのバンドBEN WEASEL AND HIS IRON STRING
QUARTETによる2007年リリースの2ndアルバムですが、正直なところ「ベテランがソロ名義で出す作品なんて大したことないんじゃないか?」と疑いの気持ちがありました。しかし、この作品は完全に裏切ってくれました。いや、むしろ感動させられたと言った方が正しいでしょう。あのSCREECHING
WEASEL特有の猛烈な疾走感は確かにありませんが、代わりに溢れんばかりのメロディの魅力が詰まっています。特に1曲目の"Let
Freedom
Ring"をはじめ、何より激キャッチーな曲のオンパレードで、明日への活力が少しだけもらえました。恥を忍んで言えば、もしかしたらSCREECHING
WEASELよりも好きかもしれません。
FARSIDE "THE MONROE DOCTRINE"
FARSIDEによる1999年リリースの3rdアルバムで、意外にもRevelation
Recordsからのリリース。カリフォルニア産の良質なメロディック・エモーショナル・ハードコアでありまして、BAD
RELIGION系の洗練された高速サウンドとは一線を画し、むしろDAG
NASTYに通じる熱量と繊細さを併せ持つスタイルが光ります。CDは全17曲50分というボリュームなので聴き疲れてしまうかもしれませんが(LPは全15曲で密度が濃いのでレコードの方が断然お勧めです)、その中には何度もリピートしたくなる名曲が確かに存在しています。特に"Statues
Of Snow"と"Too Much, Too
Late"は、心の奥にしっかりと刻み込まれるような感動を与えてくれる素晴らしい楽曲です。疾走感と叙情性が見事に融合したサウンドに、聴くたびに新たな発見があるのが魅力的です。1stも2ndも印象が薄いのでまずは先にこの3rdを手に入れてみてくださいませ。
SIXTY STORIES "ANTHEM RED"
カナダのウィニペグ産で、2003年にSmallman RecordsからリリースされたSIXTY
STORIESによる唯一の単独アルバムです。同郷のPAINTED SHINとはSPLIT
LP作品を発表している縁もあり、シーンを共有するバンド同士のつながりが感じられます。女性ボーカルによる低めで落ち着いた声は、張り上げることなく、聴く者の心にそっと寄り添ってくれるような優しさを持っています。特に3曲目の"Second
Hand Table &
Chairs"では、あのWEEZERのアルバム"PINKERTON"のような、哀愁と繊細さを感じさせる雰囲気が漂っていて素晴らしいです。派手さこそないものの、淡々としたメロディと穏やかなボーカルが織りなす音の景色は、聴いているうちに不思議と心を落ち着かせてくれます。また、後にこのアルバム名を冠したバンドANTHEM
REDを結成し、アルバム"DANCING ON THE
DISHWASHER"をリリースしますが、こちらも和み系でよろしいです。
MOVING TARGETS "FALL"
ボストン産のMOVING
TARGETSのこの作品はかなり昔、今はなきパンク雑誌「DOLL」の別宮さんのレビューにて激賞していたので、購入した記憶があります(X(旧twitter)フォロワーさんの情報により1991年12月号であることが判明しました。感謝)。Kenny
Chambersによる激しいながら美しいギターと感情がこもったボーカル。当時はかなりヘビーローテションで聴いておりました。4曲目"Answer"なんか感動的で私のBEST20位の中に入る大名曲だと思います。7曲目"Away
From Me"もかなり良い感じで大好き。中期以降のHÜSKER
DÜ好きにはたまらん内容であると思います。1991年にTaang!
Recordsからリリースされた古典的名盤な3rdアルバムであります。
で、再結成後にライブ(2023年5月5日京都)に行きました。裏ジャケットの写真から想像できないおっさんぶりでしたが演奏は貫禄十分でしたよ。
RANDY "THE REST IS SILENCE"
スウェーデンのメロディックバンドの中ではこのRANDYの偉大さが別格って思っています。高速メロコアからガレージまでアルバム毎に曲の雰囲気というかスタイルが変わるけど、どれもセンスがいいというのがすごい。変化を恐れずバンドを維持していく力は相当非凡な才能とメンバー間の友情がないと無理だと思います。彼らが制作したアルバムはどれも最高なのですが、とりあえず吟味して、1996年にDolores
Recordingsからリリースされてバランスが取れている2ndアルバムを紹介します。とにかく全アルバム作品聴いて欲しい。正直、最近は聴きませんのでbest200圏外に放置しておりますが、これまでに聴いてきた回数では多分私のBest20以内バンドだと思います。ちなみに以前は1stアルバム"THERE'S
NO WAY WE'RE GONNA FIT
IN"を紹介し、『世間的にはNOFXの模倣と言われ、他のアルバムに比べ評価が若干低いみたいやけど、私に言わせればNOFXなんかを軽く抜いてます。』と記載しておりました。今もその想いは変わらない。
WITCHES WITH DICKS "MANUAL"
ボストン産ということで、京都市の姉妹都市という繋がりに親近感を覚えつつも、そのバンド名で一瞬ギョッとするWITCHES
WITH DICKS。2007年にKiss Of Death
Recordsからリリースされた唯一のアルバムである本作は、タイトルとは裏腹に全くマニュアル通りではない荒々しさと熱量を放っています。正直、このバンド名でメジャーに行けるのか?なんて余計な心配をしてしまいます(ちなみに昔、DICKSっていうハードコア・バンドもいましたね…)。音の印象として思い浮かぶのはDILLINGER
FOURです。荒々しいギターサウンド、しわがれた声で吐き出されるボーカル、そして畳みかけるような勢いで進行する演奏。イースト・ベイの影響を感じさせるとともに2000年代特有の熱量が詰まっています。10曲で20分以内という潔い構成がまた心地良くて、瞬く間に駆け抜けていくテンポ感が最高です。で、LPレコードをずっと探しているのですけど...誰か持っていない?(お礼はします)。
POHGOH "ALL ALONG"
女性の声で癒されたいと思いつつも、現実の世界では、女性に怒られてばかりとかグチを聞かされるばかりだという人も少なくないと思います。ということで、フロリダ産のPOHGOHです。きらびやかなんだけでもどことなく寂しげな癒しの女性ボーカルの声で、憂鬱な現実を一瞬ばかり忘れさせてくれること間違いなしです。ちなみにパンク的破壊度はあまりありませんが、美しさと情感の豊かさで勝負なエモ&インディーロック作品。なお、本作品は1994年から1998年にかけて録音された音源からなるコンプリート盤で、2004年にNew
Granada Recordsからリリースされました。皆さん大好きな1曲目"Friend X"や2曲目"Tell Me
Truly"で確実に泣けます。PENFOLD好きなんかはいかがでしょうか。で、復活の大阪でのライブ(2019年9月14日)を観に行きました。演奏は激しいんだけど、それ以上に優しさに溢れていていい雰囲気でした。
ROPE "BIRDSONG"
これはROPEによる唯一の単独オリジナル作品となる7曲入りのCDで、2000年にBoss
Tuneageからのリリース。まずジャケットの印象が強烈です。マジックで「NIKE」や「AIR」とシンボルマークを書き付けたボロ靴の写真。まさに手に入らないものを憧れとともに模倣しようとする、あの頃の青臭さと切なさを想起させます。私も小学生の頃、憧れのアディダスやアシックスのロゴをノートに書き殴っていたことを思い出しました。音楽自体も、このジャケットのイメージを裏切りません。派手さはなく、突き抜けることもない、もじもじと内に秘めた感情を絞り出すような良曲が散りばめられています。積極的に評価する人は少ないかもしれませんが、私はむしろこの控えめで素朴な感じがたまらなく好きです。特に4曲目の"Birdsong"、そしてラストの"Point
of No Return"は、本当に美しいUKメロディックな楽曲です。
ELMERHASSEL "BILLYOUS.."
UKメロディックの中で、このELMERHASSELというバンドを他のバンドに例えるのは正直難しいです。特に新しいことをしているわけでもなく、派手さもなければ、ダークさもありません。また、渋さや青臭さが濃厚に漂っているわけでもない。それでも確かに存在感があるのですから、不思議なものです。例えば、1曲目の"Dehydration"や9曲目の"Almost
At
One”などの小気味よい展開と胸に染みるようなグッドメロディが、ふとした瞬間に耳を通り過ぎていきます。ただ、それが「時折」というのが何とも惜しいところではあります。この1stアルバムは、1994年に少し毛色の異なるDirter
Promotionsからリリースされています。結局、このアルバムがなぜ心に引っかかるのか、その理由を明確に言葉にするのは難しいのですが、そんな曖昧な感覚こそがこの作品の魅力なのかもしれません。
MIDWAY STILL "NOTE TO SELF"
ご存じのとおりMIDWAY
STILLはUKメロディックの代表的バンドの一つであり、それはあのテイチクのSHAKIN'
STREETからも1stアルバム"DIAL
SQUARE"が発売されていたことでも分かります。しかし、私はあの当時、UKメロディックの主要なバンドのほぼ全てに心を奪われたのですが、どうもこのバンドの1stにはそれほどフィットしませんでした(なぜなんだろう)。未だに私にとっての彼らの最大名曲はVAに収録されたディランのカバーですし...。で、このアルバム。再結成後の2010年にBoss
Tuneageからリリースされた3rdとなります。全盛期のアルバムに本来勝てるはずはないのですが、初期作品に思い入れのない私には、メリハリの効いたメロディが満載したこのアルバムが最高なのです。本作後にもアルバムが出ていますが、それでもこれが一番。賛同していただける人は少ないかもしれませんが、私にはこれです。
THE HEXTALLS "CALL IT A COMEBACK"
カナダ産のTHE
HEXTALLSによる2008年リリースの3rdアルバム。正直なところ、この作品に特別な個性を感じるかと言えば、そうではないかもしれません。彼ら自身もおそらく、独自性を追求するよりも純粋に楽しく演奏することに重きを置いているのでしょう。その音楽性は、いわゆるERGS!やTEENAGE
BOTTLEROCKET系のポップ・パンク。耳にすっと馴染む親しみやすさがあって、どこかで聴いたような感覚も否めません。だけど、それがどうしたって話です。だって、このアルバムは一貫して、胸が張り裂けそうなポップさをメガ盛りにした良曲の宝庫なのですから。例えば、"On
the Third Day, Axl
Rose"など、聴いていて思わず笑みがこぼれるほどキャッチーで楽しい曲たちが次々と溢れ出してきます。テンポよく進んでいく楽曲群の中に、時折見せる哀愁がまた心地よくてたまりません。
THE TEST PATTERNS "THE TEST PATTERNS"
3枚のシングル(そのうち1枚は7曲入りですが...)を集めたピッツバーグ産のTHE TEST
PATTERNSによるコンピ・アルバム。日本のBASEさんからのリリース。このバンドの特徴は曲ごとに男女のボーカルのメインが変わるということなのですが、男性ボーカルの時は、ガレージィな雰囲気を持たせた疾走パンクでありまして、女性ボーカルの時はキャピキャピ胸キュンボイスを武器にツボ押さえまくりのポップなメロディが被さってきます。しかも、日本語。"Crazy
Over
You"なんかとってもラブリー。ということで、二人の個性のおかげで飽きにくい、目茶苦茶キュートな名作となっております。CHINESE
TELEPHONESやDATELESS好きなんかいかがでしょうか。男性ボーカルのDan
McNellieはこの原稿を記載した現在、京都でピザを提供するライブスペースのお店"Pop!
Pizza"(あのMOVING TARGETSも2023年ここで演奏)を運営されています。
OL'DORIS "A MURDER OF FOUR"
シアトル産のOL'DORISが2012年に自主リリースした2nd(?)アルバム。とりあえず聴いた第一印象は、スピード感のある"AGAINST
ME!"を思い起こさせるようなエネルギッシュな仕上がりです。。このアルバムを推しまくっていたHYPER
ENOUGH RECORDSさんはボーカルが我が愛するSTIFF LITTLE FINGERSのJake
Burns似だとしておりましたが、個人的には、半分賛同するもののJake師匠の燃えたぎった魂から溢れ出た圧倒的な叫びとは違う別の魅力があると思います。ちなみにライブのビデオでは、ボーカルの兄ちゃんはCRIMPSHRINEのTシャツを着てました。これまた高得点であります。ジャケットのデザインは若干ハテナですが、LP盤に、同内容のCD-R盤と歌詞とイラストが載った24ページのブックレットがついており、購入しがいのあるブツであります。
DINA "WORK THE SWITCH"
あのDRIVEのギターボーカルIain
Rocheが加入したバンドDINAの2ndアルバム。2003年にJSNTGM
Recordsからリリース。ジャケット裏情報によると、Iainはベースボーカルとなっております。あまり期待しておりませんでしたが、渋さとキャッチーさを絶妙に融合させたメロディが耳に心地よく響いてきます。ひょっとすると、個人的にはDRIVEよりも好みに合っているかもしれません。基本路線としては、HOOTON
3 CARなどを彷彿とさせる王道のUKメロディックですが、2曲目"Work the
Switch"を聴いたときに感じた空気は少し異なります。空間を切り裂くような鋭いギターと力強い歌声が印象的で、どことなくSTARMARKETやHÜSKER
DÜを思い出させるのです。エモーショナルなエッセンスがしっかりと盛り込まれているのが、このアルバムの特徴かもしれません。
NÄSBLOD "SOLENS BARN"
2003年にSecond Class
Kids
RecordsからリリースされたNÄSBLODによるミニアルバム。Discogsでパンクが充実しているスウェーデンのお店で適当に英語でないバンド名とジャケットが気になったらググってYouTube等をみるという超絶暇ならではの遊びをしていたら、思いがけなく良い曲があったので購入。レビューするに際して海外のWebサイトを検索すると2つほどそれなりに記載されているレビューがあったのですが、「次のアルバムではボーカルを変えるべし」とか「新しいアイデアがない」など酷評の記載しかない。そんなに駄目な作品なんでしょうか。5曲目"Sov
Lilla Ängel"や7曲目のタイトル曲"Solens
Barn"なんか数秒聴いただけで名曲の予感がして、その余韻でわくわくしながら曲を楽しむことができるほど哀愁度が半端ない名曲だと思うのですが…。ちなみに全曲スウェーデン語ですがTrallpunk度は薄めでメロディック重視で聴きやすいと思います。自信はないのですが哀切極まりない作品だと思いますので一度聴いてみてください。
SHOCK TREATMENT "PUNK PARTY!!"
スペインが誇る偉大なポップパンクバンドSHOCK
TREATMENT。彼らの1st、2nd、3rdアルバムをまとめたCD3枚組のBOXSETが、分厚くて立派なバンドの歴史本までセットにしてリリースされるほどの存在感を持っています。今回紹介するのは、そんな彼らの中でも特に完成度が高いとされる2ndアルバム。1995年にNo
Tomorrowからリリースされました。同じスペインのAIRBAGやLOS
BRAKETSに比べて、ラモーンズ色の強さやファン心を前面に押し出した音が特徴的です。しかし、それだけでは終わらないのがこのバンドの魅力です。特に印象的なのは8曲目の"Cristine"。この曲には、スペイン独特の青い切なさがしっかりと息づいていて、ラフでキャッチーな音の中にもどこか哀愁を感じさせるところがたまりません。スペイン好きならもちろん、ポップパンクを愛するすべての人に聴いてほしいバンドです。
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