■その他なんでも
T.REX "THE SLIDER"
T.REX。これが私にとっての根本、神にあたるバンド。さすがに今はほとんど聴きませんが大事な存在です。 別コーナー(パンクへの道!PART4)で記載しておりますが、パンクに入れ込む前は、まさしくT.REX命でありました。今回、作品として名曲"Metal Guru"が収録され、リンゴ・スターによるジャケットも有名な3rdアルバム"THE SLIDER"(1972年リリース)を紹介しますが、1枚も持っていない人は本作品よりベスト盤をとりあえず買って欲しいです(かなりの種類のベスト盤が存在するようですが、どれでもいいです)。摩訶不思議なアレンジと印象に残るリフそして強烈な個性、このため、CMだけでなく、TVの本編でも効果音的な使い方でよく使われています。パンクが流行する前の作品なので、ぬる〜い感じですが、とにかく最高!
THE SMITHS "THE QUEEN IS DEAD"
80年代半ば、ほぼ本国イギリスのみで熱烈に支持されたバンドの3rdアルバム(1986年リリース)。ボーカルのモリッシーがニューヨークドールズの会報を作っていた縁で、ギタリストのジョニー・マーと出会い、バンドを結成したのは有名な話。80年代中期は、シンセサイザーを駆使したダンスミュージックが全盛な頃で、このようなシンプルな音で勝負していたのがこのバンドの肝。ある意味、パンクが産まれた時代背景に似ていたのかも。モリッシーの独特の詩とヨーデルのできそこないような声に、ジョニー・マーの単純そうに見えて、実はじっくり一音一音巧みに考えられた繊細なギターがアクセントになっております。皆さんの想いはともかく個人的には曲が美しい5曲目"Cemetry Gates"が大好物であります。
TOY DOLLS "DIG THAT GROOVE BABY"
マイナスイオン、コラーゲン、企業から発せられる様々な効用。血液型性格判断同様、科学的思考で、情報を鵜呑みにしないでじっくり吟味するのが一番だと思います。で、TOY DOOLLS。何が言いたいかと申しますと、日本でかなり過大評価されすぎて、逆にパンクのコアなファンから無視されすぎているのが勿体ないと思っているのです。テンポの速いポップパンクであるこの1stアルバム。ハードコアパンク真っ盛りの1983年リリースということを考えると奇跡的な音だと思います。ちなみに3rdアルバム"IDLE GOSSIP"まではよく聴いておりました。暗さ渋さはないですが、UKメロディックの萌芽の一つなのかも知れません。おもちゃのような声にとらわれて、コミックバンド扱いしては損しますぜ、旦那。
MOTÖRHEAD "NO SLEEP 'TILL HAMMERSMITH"
なぜヘヴィ・メタル・バンドが載ってるのって言っている人はいませんよね。はい、LEATHERFACEは「HÜSKER DÜ MEETS MOTÖRHEAD」ですよね。となれば、聴かねばならないのは仕方がないですよね。で、この全盛期の1981年リリースのライブ盤。死ぬほど格好いい1曲目"Ace Of Spades"で失禁すること間違いなし。3人による破壊力抜群の圧倒的な演奏に唖然とし、聴かず嫌いか如何に危険なことを認識させてくれる作品。この1曲目だけのために買ってもいいはず。こんな音塊、聴いたことありません。メタルと言えば、Frankieがかなり昔のインタービューで、お気に入りはMETALLICAの"METALLICA"ということを言っていたので、買ったことを思い出します。最初はもしかしてギャグで言っていたとしたらと思い不安でしたが、この作品を聴くと、Frankieは本当に好きでギャグで言ったのではないと私は感じた次第です。
Dr.FEELGOOD "DOWN BY THE JETTY"
巷に出回るパンク紹介本の最初のページあたりに出てくるパブロックバンド。UKパンクの元祖的扱いとして周知されているので、キッズの方もジャケットは結構見たことがあるかもしれませんが、あまり聴いた人がいないのでは。この1975年リリースの1stアルバム、パンクの元祖という視点だけで捉えて買ってしまうと、"買って損したな"となってしまう可能性があります。つまり新しい感じが全くしない泥臭いブルースが土台のロックなのです。ただ、ウイルコ・ジョンソンのキレにキレまくっているカッティング・ギターを聴けるのが本作の特典であります。GANG OF FOURの大名作1stアルバムに多大な影響を与えた本作。とりあえず気持ち良いの一言。個人的一押しは、7曲目"I Don't Mind”です。
POINTED STICKS "PERFECT YOUTH"
唯一のアルバムで1980年リリース。勿論、私が所有しているのは再発物です。初期パンク編に無理矢理入れられなると思いますが、とりあえずこちらに。PUNKの要素もありますがPOWER POPの要素が強い感じです。カナダのバンクーバー産ですが、この当時、優れたバンドがバンクーバーに集まっていたようで、気になる人は"VANCOUVER COMPLICATION"という有名なコンピもありますので、そちらもどうぞ(昔、雑誌「DOLL」で特集されてましたね)。で、本作。キーボードからはじまる1曲目"Marching Song"から、最後までキラキラしております。ここには攻撃性はありません。 とにかくキラキラなんです。
FAST CARS "WELL... YOU STARTED IT!"
本作品を"初期Punk & Oi! PUNK"編の方に無理矢理入れようかと思いましたが、2007年のリリースということもあり、"その他"編としました。Webサイトによると今作はシングルでリリースされた新曲含む再結成後の作品6曲と結成当初のスタジオ音源が残っていない1978年から80年までの楽曲の新録5曲の計11曲を収録とのことですが、POP PUNKといっていいのかPOWER POPといっていいのか。結論はどっちでもいいし、両方でもあると言えるのでしょう。シングルリリースのみのバンドの再結成後の作品ということで全く期待していない人も是非。60年代ポップソングを彷彿させる恐るべきキャッチーなサビの連発にさすがの一言。
THE POGUES "IF I SHOULD FALL FROM GRACE WITH GOD"
酔いどれ天使シェイン・マガウアンによるバンドの傑作3rdアルバム(1988年リリース)。スティーブ・リリーホワイトによるプロデュースで100万枚以上売っていると思います。アイリッシュトラッドとパンクが見事に融合しつつ、スパニッシュや中近東なテイストも貪欲に組み込んだものとなっており、ジョー・ストラマーが惚れ込んでしまうのも分かります。加えて、美しいバラード"Fairytale Of New York"を挟んでくるとはえげつない。アルバムとして見事に完成されております。ちなみに、シェインが70年代後期にやっていたパンクバンド名は、ザ・ニップル・エレクターズ。なんちゅう名前や。格好良すぎ。
岡林信康 "Gの祈り"
猛烈な場違いかもしれませんが、とうとう岡林を出してしまいます! しかも普通ならこのwebサイトらしくパンク的志向な1970年前後の"おまわりさんに捧げる唄"や"それで自由になったのかい"、"私たちの望むものは"といった曲などが収録された全盛期のアルバムを紹介すべきなんでしょうが、「フォークの神様」が嫌になって、農耕生活からの復帰してからのシングル作品をちょっとひねくれて紹介。ニューミュージック路線で、大衆迎合的な感じも否めませんが、兎にも角にも、曲が美しい。そして歌詞が泣ける。このシングル、A面、B面、どちらの曲も名曲。ちなみにB面"君に捧げるラブ・ソング"は、彼女ではなく、病に倒れた親友に捧げた曲であります。うるうる。
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