MY MELODIC BEST 101〜120

またまた、苦しい旅が始まりました。いつまでできるんでしょう。

THE COPYRIGHTS "MUTINY POP"

COPYRIGHTS 2005年リリースの2ndアルバム。1st、3rdには目もくれず、まずこれから入手するのがお薦めであります。お〜、1曲目"Cashiers"の1秒目から飛ばしまくり。キャッチーでポップ度満載であることに加え、若干哀愁が味付けされているところが、いかにも私好みであります。特に新しいことは何もやっておりませんが、今後、COPYRIGHTS風と形容されることになりそうな力量とポップセンスがあると思います。LILLINGTONS、TEENAGE BOTTLEROCKET、ERGS好きは聴いた方がいいのではと偉そうに書いておきますので、是非入手をしてください。

HIPSHOT KILLER "HIPSHOT KILLER"

HIPSHOT KILLERAGE OF DISTRESSさんからの入手。当時、このWebサイトはAGE OF DISTRESSさんに乗っ取られていたかのようでしたねぇ。たくさん買っている訳ではないのですが、当たりの割合が多いのがその理由。ちなみにWebサイト情報によると、THE REVOLVERSのメンバーが参加しているとのことです。2011年リリースの1stアルバム。スピードに頼らず、曲の良さで勝負する大人のメロディックパンクです。空間に広がるギターの音など、中期頃のHÜSKER DÜの影響を受けているのかな。3曲目"Straight Line"なんかは名曲ですが、フレーズとか展開がふとBUZZCOCKSが思い浮かんできました(早速BUZZCOCKSを聴きましたが、思い当たるような曲は見つからず。勘違いか単なる痴呆かは不明)。他の曲も激渋ではない軽い渋さが心地良くて、これまた良い感じです。

FULL "HOT DOG WATER COCKTAIL"

FULL伸びやかな声にキャッチーなフレーズを刻んでくる。この明るくとも暗くともない、駆け巡るメロディーが最高!1998年リリースの唯一のアルバム。□□□□distroさんから中古をゲット。ALLやBIG DRILL CAR等のCRUZ好きやPORCELAIN BOYS、G-WHIZ好き等の人なら多分好物なはず。皆さんはこのアルバムの曲も収録されている全49曲をぶち込んだ編集盤である"FULLOGRAPHY"を入手していただけたらいいのですが、さすがに2枚組でお腹いっぱいになるので、丁度良い量感である本アルバムをピックアップしました。CRUZIAN POP PUNKな超絶名曲"Another Song"なんか、G-WHIZの"Run"と双璧な名曲であります。

EXPLOSIVO! "IF THE DEVIL HAD A GUITAR..."

explosivo!以前は"The Uh-Oh E.P."を紹介しておりましたが、解散前にレコーディングをしながら未発表であった幻のアルバムが2011年リリースされたのでそれを紹介することにします。"The Uh-Oh E.P."は正直1曲目"Fuck You, Ninja"だけが最高だったのですが、本作はアルバム全体が素晴らしい。なぜ当時リリースしなかったのだろうか。本当に不思議。CRIMPSHRINEではないFIFTEENなイーストベイサウンドであります。つまり、哀愁ですわ。特に10曲目"You're The Reason I Do Drugs "は、涕泣するほど最高な曲であります。なお"The Uh-Oh E.P."紹介時のコメントは以下の通りであります。「2000年リリース。最初、聴いて思ったこと。こいつらFIFTEENが絶対好きなはずってことでした。名曲1曲目"Fuck You, Ninja"でバレバレですよね。ボーカルがダミってくるとか、野郎同士のボーカルの掛け合いとか、泣きの展開とか。とはいえ全体としては、FIFTEENにおけるミッドテンポでも感じられるゾクゾクするような疾走感やメロディーの美しさなどは、比較対象が偉大であるためそれほど感じることはできないです。1曲目の調子で最後までやってくれたらと個人的には思いますが、でも、好きです。」

THE ANCHOR "THE ANCHOR"

THE ANCHORNO IDEA系のような重苦しさを少しだけ薄めつつ、熱さと渋さはキープさせたままの展開で、しかも疾走感を武器に爆走していく見事な作りのアルバム。どの曲も勢いがあり、つぼを押さえた見事な構成でだらけることなく、飽きを感じさせません。超名曲はありませんが、FIFTEENのような展開が格好良い4曲目"Lionheart Was OK But Bloodsport Was Better"など、胸が熱くなる曲が盛りだくさんです。OFF WITH THEIR HEADS、BARRIER等がお好きなら挑戦してみてはどうでしょう。後悔させません。2009年リリースの1stアルバム。1stプレスはジャケットがホワイトであります。

SHORT STRAW FATE "FOR THE HEROES IN MY RECORD RACK"

SHORT STRAW FATE久しぶりの日本産の傑作でありました。歳をとってしまって感動できる能力が衰えてきた私でも、これは最初から胸にバンバン響きました。まるで自分がプロデュースしたかのよう(勿論そんな能力はありませんが…)。BROCCOLIの曲名からなるバンド名からしてもUKメロディックにどっぷり影響されていつつ、見事に消化して自分達のものとされています。ギターが歌っているのがお気に入り。ちなみに個人的にはハードコアな2曲はライブだけにしておいて、記録物としてのアルバムにはメロディックな曲で統一してくれていたらBest40級な作品でありました。とはいえサッドな大傑作!2017年リリース。

HANKSHAW "NOTHING PERSONAL"

HANKSHAW1997年の1stアルバム。これを気に入ったからといって2004年に出たアルバム"KING KANDY”に手を出すのはとっても危険であります。もうジャンルが違ってしまってます。別バンド名にした方が誤解がないと思うのですが…。ともかく本作で決まりです。"Reprimand"など女性ボーカルかと思わせる繊細で透明感のある声でキャッチーな美しいメロディーを奏でられます。決して速くはないし、もう少し遅くしても曲の良さで十分に対応できると思いますが、私にとって絶妙な心地良いスピードで進められていきます。アルバムを通して恐ろしく秀美な旋律を楽しんでいただければと思います。聴き終わった頃には優しく穏やかな気持ちになっていることでしょう。

PARDON US "SEAMLESS"

PARDON USいきなり1曲目"Undertow"のスローペースでじわっとエネルギーを貯めてからの爆発具合が格好良すぎの泣きのUKメロディックを堪能できます。そしてこの曲以降も単調にならず一本筋が通ったうえでの胸に響くサビを配置させたバラエティーに富んだ曲が続き、かつ1〜2分台の曲ばかりなので飽きる暇がなくサクッと最後まで辿りつくことができます。ネットによるとアメリカのラフメロディックの影響があるらしいですが、私はほぼ100%、UKメロディックという受け取りをしております。メロディー、疾走感、最高!1990年代ならともかく2020年のリリースで気持ちが揺さぶられるUKメロディックに出会えるのはかなり貴重だと思います。虚心に耳を傾けていただきたい逸品 。1stから正常進化した2ndアルバム。

FUNBUG "I STILL SMILE AT YOU"

funbugFUNBUGより前身バンドのIDENTITYの方が有名で、歴史的価値としても高いかもしれませんが、こちらの方がよりポップで聴きやすいです。あの偉大なUKメロディック紹介サイト"THE BEST PUNK ROCK IN ENGLAND"の管理者さんのレーベルFIXING A HOLEさんから2007年リリースされたコンピ。リリースされた心意気に感謝。この調子でBROCCOLIやCATERANとかもリリースして欲しい(注:BROCCOLIは本当にその後リリースされましたね)。で、肝心のFUNBUG、イギリス産らしくからっとした明るさがない、しょぼい感じの愁いに満ちたポップ感がたまりません。"Sunshine Ate My Brain"なんか超絶最高!SKIMMER好きの方はどうぞ。

DOCTOR DINOSAUR "YEAR OF THE DUBS"

DOCTOR DINOSAUR SHOWER WITH GOATSと張り合える、意味が分からない最悪ジャケットによって聴く気そして買う気が全く起こらないとは思いますが、旦那、探して買ってみなされ。これが意外とええもんです。牧歌っぽいシンプルな演奏ながらも、やるせない泣けるメロディーを結構、連続で投げ込んできます。CDを購入したHYPER ENOUGHさんでは、DELAYに通じると述べておりましたが、4曲目"Jekyll and Hyde"などチープで情けない感じの胸キュンサウンドを聴いていると、確かに賛成であります。DELAYのあの名作"PLAIN LANGUAGE"には勝てないかもですが、かなりの良作品。ケンタッキー産の2011年リリースの2ndアルバム。ちなみに最後の曲"Burning Skies, Summer Nights"はDELAYではなくJAWBREAKERの出来損ないな感じでこれまたよろしいです。

IDENTITY "YEAH,ABOUT TIME TOO!!"

IDENTITYIDENTITYといえばX-RAY SPEXの名曲がまず思い浮かぶところですが、次に思い浮かぶのがこのバンド。これまで2枚組70曲入りのコンピ"SMILES ALL ROUND"しか持っていず、作品として冗長すぎるのでこのBestで紹介するのを躊躇していたのですが、本レコードをDiscogsでドイツから安価に入手したのでやっと紹介いたします。ちなみに本アルバムの曲はコンピに収録されています。コンピでも大好きだった2曲"Crazy Mixed Up Kid"と"Living In A Dream World"が入っていて13曲なので、聴き疲れなく最後まで行き着けます。1991年作ということで、ポップながらもガチャガチャなハードコア・スピリットも感じられるのが、ミソ。SECTやWACT好きな人は是非。FUNBUGの前身バンドですので、間違いありません。

EVERSOR "BREAKFAST CLUB"

eversorご存じ、私のお気に入りイタリアン・バンドMILES APARTの前身バンド。とはいえ、MILES APARTの幻の1stアルバムと嘘をつかれても信じてしまうような一貫性のあるメロディックな音であります。切なくて涙なしでは聴けないMILES APARTの方が曲自体のクオリティーは高いのかも知れませんが、このEVERSORで見られるハードでエモーショナルな感じも実に魅力的で、ボーカルの歌いっぷりに至っては、若干荒っぽさのあるEVERSORの方が好みなのかも。エモーショナルな展開がSAMIAMとの類似性を感じさせます。1998年リリース。ちなみにLPで再発されましたがオリジナルのレコードは10インチです(全7曲)。

POLITICAL ASYLUM "SOMEDAY"

POLITICAL ASYLUM リイシューによって初めて耳にしたスコットランド産のメロディックアナーコパンク。オリジナルは1987年リリースということで実のところそれほど"メロディック"ではないだろうと思いながら聴いたところ、驚くほど美しい"メロディック"でありました。メンバーが15歳から18歳の頃の作品とのことですが、ガキっぽさはなくメロコアという言葉がない時代の作品だけあって、曲全体から醸し出される緊迫感はたまりません。2曲目"Solitary"、4曲目"Down Amongst The Olive Groves"そしてとどめの7曲目の超名曲"Someday"へ。1987年にこの曲が世に出たことは、本当に奇跡だと思います。その後、ボーナストラックとしてライブ音源が入っており、これまた結構楽しめますが、あくまでおまけとして受け止め、私はアルバム作品として7曲目"Someday"までを集中して聴いております(このため後追いで全7曲のオリジナルの10インチを入手しましたよ)。

WILD ANIMALS "BASEMENTS: MUSIC TO FIGHT HYPOCRISY"

WILD ANIMALSスペイン産の哀愁系の2016年作であります。国は違いますが、ポリティカルな曲と雰囲気がPETROGRADが思い起こさせたものの、2曲目”Heavy Metal Saved My Life”を聴いているとJAWBREAKERな感じが出てきます。ごった煮な感じが彼らの魅力かと思い、彼らのBandcampを見ると、「Like a crazy mix of Jawbreaker, Hüsker Dü, Samiam, Superchunk, Dinosaur Jr., Rvivr, first Get Up Kids era…」となっておりまして、やっぱりなるほどと思った次第です。私、全部、大好物であります。お友達になれそうだわ。ちなみに2nd"THE HOAX"もオススメです。

THE DAUNTLESS ELITE "GRAFT"

dauntless elite元JOE NINETY等からなる2007年リリースのUK産です。メインはUKのBombed Out Recordsからのリリースだとは思いますが、アメリカのPLAN-IT-X RECORDSからもリリースされており、同レーベルの他のバンドとは毛色がかなり違います。スピードに頼らず野郎二人で歌い上げて徐々に盛り上がっていくのが、なんとも哀愁が漂っていて、格好良いこと間違いなし。同じUKということなら例えばLEIF ERICSSONの1stアルバムより相対的にボーカルに比重を増した録音となってます。ちなみにリリース元のWebサイトでは、LEATHERFACE、AMERICAN STEEL、DILLINGER FOURが挙げられてます。JOE NINETYも悪くないですが、こちらの方が断然傑作だと思います。

YOUNG HASSELHOFFS "THE OBSOLETE MAN"

YOUNG HASSELHOFFSアリが大量発生することが間違いなしのシュガーコーティングされた非常にあま〜いポップパンク。2011年リリースの3ndアルバムでありまして、2nd"GET DUMPED"のリリースが2000年なので、かなり間隔の空いた久しぶりの作品となっております。3rdの本作の方がより華やかになっており、TIN ARMORあるいはYUM YUMSが思い浮かぶハート掴みまくりな癒しの青臭いメロディーとボーカルが、うんざりとしたこの世の様々な煩わしいことを束の間、忘れさせてくれます。猛烈にメロディーがいいので、アコギの曲も染みます。渋さあるいは男の哀愁というキーワードには無縁かのしれませんが、そればっかりの人もたまにこんなのを聴くと健康にいいですよ。

SLOPPY SECONDS "DESTROYED"

sloppy seconds最悪、最低な(もちろん褒め言葉)、ラモーンパンクの大御所による1989年リリースの一大アホ傑作1stアルバム。でも昔、TIMEBOMBでいつ行ってもCDがずっと売れ残っていたのが懐かしい。しかし、やっぱりランクインすることにしました。ジャケもKISSのパクリだし、バンド名、曲名ともに悪趣味。ほんと最低で下品。脳足りんのブタ野郎と蔑まれそうな輩が、"I Want 'Em Dead"など超キャッチーでちょっぴり切ないメロディーを繰り出していくのは、実に痛快であります。嘘のようですが、ホントにこいつらポップセンスあります。

SAMIAM "SOAR"

SAMIAM昔、彼らのアルバムはよく聴いておりました。その中でも、アルバム全体のできとしてはこの2nd(1991年リリース)が一番なのかなって思います。なぜか、Brettがプロデュースとなっていますが、BAD RELIGIONっぽくはありません。イーストベイに片足を突っ込んでいるのに、歌心があるボーカルと心打たれるメロディーが他の周辺バンドとは異なり、孤高の存在というか浮いてしまっているようです。曲の美しさではかなり上を行っていたと思います。当初この場で紹介していた、駄作とされている唯一のメジャー作品である4th"CLUMSY"も"No Size That Small"という傑作の名曲があるので、シングルの積もりで手に入れてください。多分、売れなかったメジャー作品なので、アホみたいな安価で手に入るのではないでしょうか。そして、大阪でライブ(2019年7月15日)を観に行きましたが、遠い存在だったはずのバンドが目の前で演奏しているのに、胸が熱くなりました。

HER SPECTACLES "REMAIN"

HER SPECTACLES1曲目"In Minor Chords"からいきなり名曲。掴みはオッケー。スピーカーから出てくるギターの音が部屋全体を覆いながら、時折、日本のバンドならではの日本人に心地よいメロディーが鼓膜を突き抜けてきます。全7曲ともグッドメロディーで高水準であります。MEGA CITY FOURなんかが比較されるバンドとして挙げられていますが、私には、やはりNAVELにおけるメロディックな曲に近いものも感じます。人それぞれ感じ方は違うのでしょうが、爽やか、かつ切ない音を求めている人にとって、あまりハズレと思う人はいないのではないでしょうか。2006年リリース。

JETPILOT "SEVEN SONGS EP"

jetpilotSCARIESやGAMEFACEのようなエモーショナルな雰囲気を醸しながらも、その他大勢で見受けられるようなだるくてゆる〜い感じではなく、疾走感が絶妙な加減であるところが、私にはとっても美味しく感じられるんです。優しい声に加え、"Sad Habit"をはじめとして全曲が美しくて青い旋律で暗涙にむせいでしまいます。聴いて成る程なスウェーデン産のバンドですが、なぜか静岡からの2008年リリース。そのためか、日本以外のWebサイトでほとんど引っかかってきませんが、世界の皆さん、こんなもの放置しておいたら勿体ないですよ。ハードさはないですが、素晴らしいです。ちなみ2003年リリースの1stアルバム"SESSION WITH HIM"も目茶苦茶青くていいですよ。


とうとうBEST120完成しました。BEST200完成までかなりかかると思いますけど、こつこつ行きます。一度しか聴いていない(ひどい場合は最後まで聴いていない)CDもかなりあるので、掘り起こすとびっくりするような感動作に出会えるかも知れません。でもともかく聴く時間がないなー。


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