MY MELODIC BEST 181〜200

とうとうここまで来ました。

HOLLYWOOD BLONDES "15 MINUTES OF LAME"

hollywood blondesオハイオ産のHOLLYWOOD BLONDESのこの作品は、そのタイトル通り、15分というコンパクトな尺で仕上げられた6曲入りの傑作ミニアルバムです。2006年に自主リリースされたこの作品は、ラモーンズ的なシンプルで痛快なスタイルに、SCREECHING WEASELのようなほろ苦くて泣けるメロディをしっかりと詰め込んだ、まさにポップ・パンクの美味しいところだけを凝縮した一品です。他にVACANT LOTやSICKOを思わせるようなメロディセンスが光っており、ギターの小気味よいリフと歌心のあるボーカルが織りなす音のハーモニーが非常に心地良いです。1曲目の"Shyra’s Not Shy"は、そのキャッチーさと遣る瀬無さを見事に融合させた名曲で、何度聴いても飽きることがありません。全曲どれも捨て曲なしで、聴いている間は一瞬の無駄もない完璧な構成です。収録されている音源ではないデモ曲ですが、Bandcampのリンクを貼ったので一度どんな感じか聴いてみてください。

SERVO "EVERYTHING'S DIFFICULT"

SERVOSERVOによる1999年にCrackle! Recordsからリリースされた1stアルバムで、まさにUKメロディックの王道を貫きながらも、新鮮で愛らしい魅力が溢れる一枚です。HOOTON 3 CARを彷彿とさせるような哀愁漂うメロディで、何よりも女の子のキラキラとしたキュートなボーカルがこの作品を特別なものにしています。この声に惚れてしまったとしても、私はあなたを責めません。むしろ、それはもう同志と言っていいでしょう。とびきりキャッチーでありながら、どこかうら悲しさも感じさせる絶妙なバランス。しかもギターを担当しているのは、あのGANなどのAndy Barnard師匠。彼の手腕が光るギターワークがこの作品の完成度をさらに高めています。悪かろうはずがありません。UKメロディック好きにもガールズ・ポップ好きにも完全対応であります。コンプリート盤も発売されているので、まだ聴いたことがない人はそちらを入手するのがオススメです。ライブを観に行っていないのが実に惜しい。

THE DOPAMINES "THE DOPAMINES"

the dopaminesシンシナティ産のTHE DOPAMINESのセルフタイトル1stアルバムは、2008年にIt’s Alive Recordsからリリースされたポップパンク作品。ジャケットを見た瞬間に感じる、なんとも冴えない感じのメンバー写真がむしろ期待感を煽ります。哀切を極める内容を想像してしまうかもしれませんが、聴いてみると良い意味で裏切られます。むしろ、ERGS!やCOPYRIGHTSといった名バンドを彷彿とさせるような青臭さ全開のポップパンク。疾走感あるスピードと、思わず口ずさみたくなるようなキャッチーなメロディが全編を駆け抜けていきます。特に、パワーコードをかき鳴らしながら突き進む曲の数々は、心をぐっと掴んで離さないものがあります。インパクトの面ではERGS!やCOPYRIGHTSに一歩譲るかもしれませんが、それでもこのバンドには独自の熱さと勢いがあります。どこか青臭さを残しながらも、キラキラと輝くメロディが次々に飛び出してくる様子は、聴いていて純粋に楽しいです。

DIGGER "POWERBAIT"

DIGGERDIGGERはペンシルベニア産のバンドで、本作は1996年にHopeless Recordsからリリースされた1stアルバムです。このアルバム、もしCDなら中古で数百円程度で見つけられると思うので、迷わず手に取ってください。かつてのWESTONのメンバーが在籍していることもあって、全体的にキャッチーで心地よいスピード感のあるメロディックパンクが繰り広げられています。特に"Bigwheel"なんかは矢継ぎ早にテンポよく畳みかけてくる曲で、一気に引き込まれます。そして最後に登場するMadonnaの"True Blue"のカバーもまた秀逸。1990年代のメロディックパンクらしい少し青臭さを感じさせるメロディが好きな方には、特におすすめです。確かに少しショボいところはありますが、それもまた味ということで...。そして、この1stアルバムだけで終わらず、2ndアルバム"THE PROMISE OF AN UNCERTAIN FUTURE"もまた期待を裏切らない出来栄えになってます。

DIG DUG "POP TRIO OF THE WEEK"

DIG DUG私的にDIG DUGといえば、初めて買ったナムコのゲームソフト(シャープのパソコンX1)ですが、ここで紹介するのはヒューストン産の2000年リリースの唯一のアルバムです。3曲目"Hairy Palms"(但し最初の15秒間はゴミです)や13曲目"Pumpkin"の寂寥感と言ったら尋常じゃございません。さすがSore Loserです。ジャリジャリしたギターに被さる胸が締め付けられるようなボーカルに号泣せざるを得ないのですが、CDのジャケット裏は男女の性交のポーズのイラスト集だし、曲の出だしのSEで「マースターベーション・チャンピオン、ワオー」みたいなこと言っているように聞こえるし、曲の優美さに相反してこいつら相当バカみたいです。メロディが叙情的で素晴らしいので何となく1曲平均4分台な感じのバンドな気がするのですが、実際は1分台や2分台が多い。この潔さがこのバンドの特徴かもしれません。

TUESDAY "FREEWHEELIN"

TUESDAYシカゴ産のTUESDAYは、かつてのスカコアバンドSLAPSTICKのメンバーが、スカの要素を捨てて結成したエモーショナルなメロディック・バンド。1997年にAsian Man Recordsからリリースされたこの唯一のアルバムは、どこか物寂しさと熱量が同居するような、不思議な魅力を持っています。音楽的には全体的に速度を抑えめにしており、疾走感よりもじっくりと染み込むようなメロディが際立ちます。特に"Another Disco Party?"は、静かに胸を締めつける渋い名曲で、その哀愁漂うメロディラインが心を揺さぶります。曲によっては気だるさを感じさせるボーカルの声がまた絶妙で、聴くたびに温かみがじんわりと心に広がるような感覚を覚えます。ただ、バンドとしての活動は短命で、ボーカル兼ベースのDan Andrianoがその後ALKALINE TRIOに加入し、そちらの活動に専念することになったようです。彼の人生の選択は間違いではなかったとは思うのですが少し残念ではあります。

HOME GROWN "KINGS OF POP"

HOME GROWN2002年にDrive-Thru Recordsからリリースされたカリフォルニア産のHOME GROWNによるこの3rdアルバム、タイトルの大胆さとジャケットの酷さが逆に良い意味で期待を裏切ってくれます。中身はまさにタイトル通りのポップ・センスが炸裂した一枚で、どの曲も心を軽くするようなキャッチーなメロディが満載です。特に"You’re Not Alone"なんて、自然と口ずさんでしまうほどの名曲で、明るさと悲しさが絶妙に同居しています。意気消沈しているときに聴くと、不思議とちょっと頑張ってみようと思えるような、前向きなエネルギーを与えてくれます。1st"THAT’S BUSINESS"も良いのですが、今作では楽曲のクオリティとセンスが格段に進化しているのがはっきりとわかります。どこか肩の力が抜けたような、でも確かなフックの効いた曲作りは、彼らならではの魅力でしょう。WESTONが好きな人などにおすすめです。

DINOSAUR Jr. "WHERE YOU BEEN"

DINOSAUR Jr.マサチューセッツ産のDINOSAUR Jr.による名盤として語られることの多い4thアルバム"GREEN MIND"しか持っていなかった私が、1993年にBlanco y Negroからリリースされたこの5thアルバムを手に取るきっかけとなったのは、このWebサイトの掲示板でいただいたおすすめの声でした。本当にありがたい限りです。聴いてみた感想を率直に言いますと、"GREEN MIND"と比べて圧倒的に格好良すぎるし、美しさも際立っています。彼らを語る際によく使われる「ノイジーでポップなギターサウンドと気だるいヴォーカル」という表現が、まさにこのアルバムで完璧に具現化されているのではないでしょうか。特に"What Else Is New"は、最初の数秒のイントロでもう勝利確定といったところです。J Mascisのセンスが炸裂しており、ギターの轟音に包まれながらも、確かなメロディの美しさが浮き彫りになっています。メロディックパンク好きな人にもかなりの確率でハマる一枚だと思います。

THE LAWRENCE ARMS "APATHY AND EXHAUSTION"

lawrence armsシカゴ産のTHE LAWRENCE ARMSは、元THE BROADWAYSやSLAPSTICKのメンバーからなるバンドで、この3rdアルバムは2002年にリリースされました。今回のリリースで、これまでのAsian Man RecordsからFat Wreck Chordsへと移籍してます。まず言っておきたいのは、THE BROADWAYSを聴くことが先だという点です。とはいえ、このアルバムにも魅力的な曲がしっかりと詰まっています。特に4曲目の"Your Gravest Words"は、哀愁漂うメロディとエネルギッシュな演奏が絶妙に絡み合い、聴き終わった後に深い余韻を残す名曲。このアルバム全体を通して感じるのは、JAWBREAKERからの影響が強く滲み出ている点です。ザラついた感情とキャッチーなメロディを同時に引き出しています。なお、だみ声ときれいな声のツインボーカルが特徴的ですが、それぞれの持ち味がしっかりと活かされているものの、もう少し絡み合っていたらさらに良い作品になったのではないかと思います。

THE MURDERBURGERS "HOW TO RUIN YOUR LIFE"

THE MURDERBURGERS2012年にAll In VinylからリリースされたTHE MURDERBURGERSによる3rdアルバム。本作には、超名曲っていうような曲はないかもしれませんが、アルバム全体のクオリティーは高く、だれる感じはなく最後まで一気に終わります。スコットランド産ということでUKメロディックという趣を期待されるかもしれませんが、どちらかというとSCREECHING WEASELやTEENAGE BOTTLEROCKET、SICKOなどのアメリカンな感じに、皆さんがコメントされているとおりスペインポップパンクをスパイスとして振りかけた感じ。つまり、スピード感溢れるキャッチーなポップパンクで、ほんのちょっとだけ青春の酸っぱさをアクセント代わりに振りかけられております。ずっと聴きづけられる傑作。4thもいいですが、とりあえずこっちかな。ちなみに12インチ(オリジナルのUK盤)は45回転なのでお間違いなく。

DENOMI "IT’S NEVER TOO LATE,GO FORWARD"

DENOMI北九州産のDENOMIの1stアルバムは、2019年にリリースされた渾身の一枚だと思います。まず、このバンドの魅力はダミ声の男性ボーカルと、心が洗われるような伸びやかな女性ボーカルの絶妙なコントラストにあります。二つの異なる声が交互に響き合うことで生まれるメリハリは、私の心を強く惹きつけます。さらに、曲全体を引き立てるエッジの効いたギターサウンドも見逃せません。特に女性ボーカルがメインを務める"Move on"や"Cream Soda"は、思わず口ずさんでしまうようなキャッチーなメロディが光る名曲です。そして、男女ボーカルが絡み合う"In The Future"は、まるでPEAR OF THE WESTやFIFTH HOUR HEROの名曲たちを彷彿とさせるような素晴らしい楽曲で、感情のぶつかり合いが心に響きます。個人的には、女性ボーカルの比重をもう少し増やしてくれたらさらに理想的だったかもしれません。2019年6月22日の京都西院ネガポジでのライブにも足を運びましたが、やはり期待を裏切らない素晴らしいステージでした。

WESTON "GOT BEAT UP"

weston フィラデルフィア産のWESTONの作品の中で特に好きな曲を挙げるなら、3rdアルバム"MATINEE"に収録されている"Record Shop"なのですが、アルバム全体としての完成度で言えば、やはりこの2ndアルバムに軍配が上がると思います。1996年にGo-Kart Recordsからリリースされたこの一枚は、1990年代中後半の青春ポップなメロディック・パンクの香りが存分に漂う大傑作です。正直なところ、ジャケットのセンスは決して良いとは言えないかもしれません。でも、そんなことはまったく関係ないと思わせてくれるほど、アルバム全体を通して響く甘酸っぱいメロディが心に刺さります。HOME GROWNやGLORY HOLESといった懐かしいバンドを思い出させるこの音は、時代を超えて普遍的な魅力を持っていると言えるのではないでしょうか。5曲目"Heather Lewis"と10曲目"Clumsy Shy"など、ほろ苦い切なさが溢れた良い曲が目白押しとなっております。

PEEPLE WATCHIN' "SOMETHIN' TO TELL YA"

PEEPLE WATCHIN THE CREDENTIALSのメンバーによるボストン産のPEEPLE WATCHIN'による1stアルバム(2013年リリース)。THE CREDENTIALSもその勢いや雰囲気は確かに魅力的でしたが、曲ごとのメリハリがあまりなく、グッとくる決定打に欠ける部分がありました。そのため、これまでこのWebサイトで紹介する機会はありませんでしたが、このPEEPLE WATCHIN’としてのアルバム(45回転で8曲入りですが...)は、自信を持っておすすめできます。それぞれの楽曲が個性を持ち、泣きのポイントをしっかりと作り込まれているのが素晴らしい。録音が生々しくて臨場感たっぷりの音が、ダイレクトに脳を揺さぶります。ローファイながらも心の奥に刺さるような熱量を感じさせ、聴くたびに感情を揺さぶられるような仕上がりになっています。ラフなメロディックパンクの隠れた名作と呼ぶにふさわしい一枚です。

STOKOE "THE EXPERIMENT HAS BEEN A COMPLETE AND UTTER FAILURE!"

stokoeFrankie Stubbs師匠とともに、全盛期のLEATHERFACEを支えたギターヒーロー、Dickie Hammondがフロントマンを務めたバンド、STOKOE。2006年にRookie Recordsからリリースされた唯一のアルバムですが、私は猛烈に過大評価しており、かなり傑作だと思っていますが、世間的には注目されなかったようで、Dickieの部屋には売れ残りの在庫が山積みだったとか…。くっきりとしたギターの響き、メインの女性ボーカルとDickieのアルコールで強化された渋い歌声が交錯する掛け合いは、絶妙なバランスを生み出しています。ふと、FIFTH HOUR HEROのような雰囲気を感じる瞬間もあります。このアルバムを聴いて改めて思ったのは、やはりLEATHERFACEの傑作”MUSH”は、Frankie Stubbs一人の才能だけで成し遂げられたものではなく、あの4人だったからこそ生まれた奇跡なのだということ。Dickie、安らかに。天国で思いっきり飲んでください!

THE REVELING "TRIBUTARIES"

THE REVELINGこのブルックリン産のTHE REVELINGによる1stアルバムは、2011年にBlack Numbersからリリースされました。この音を聴いていると、SHADES APART、SAMIAM、ALKALINE TRIO、FACE TO FACEといった1990年代のメロディック・パンクの名バンドたちが頭をよぎります。メロディの良さと熱さを内包したエネルギーが、まるで時代を超えて胸に響いてくるかのようです。正直なところ、彼らならではの新しい個性があるかと言われると微妙なところかもしれません。しかしながらフックの効いたキャッチーな展開とエモーショナルなメロディラインは、あの時代の良さを再確認させてくれるような安心感と懐かしさに満ちていて、心地よいです。中でも、3曲目の"Chasing My Tail"や4曲目の"Left At Forkright"は圧巻です。じわじわと感情を高ぶらせながら、最終的には熱いクライマックスに突き進むその構成力には脱帽です。

THE LEFTOVERS "ON THE MOVE"

leftovers2007年にRally Recordsからリリースされた、ポートランド産のTHE LEFTOVERSによる3rdアルバムです。THE STEINWAYSやTEENAGE BOTTLEROCKETをさらにパワーポップ寄りに進化させたようなサウンドで、甘酸っぱくて耳に残るメロディが次々と襲いかかってくる心地よい作品となっています。特に2曲目の"Dance with me"や5曲目の"Camel"などは、英語が話せない私でもつい口ずさんでしまいたくなるような親しみやすさが詰まっています。歌い方や曲の雰囲気から、なんとなくElvis Costelloの影がちらついてきます。そして、制作にBen Weasel師匠が関わっているというのも見逃せません。加えて、LPレコードで手元に置いておきたくなるようなかわいいジャケットも非常に魅力的です。このアルバムは、ポップパンクとパワーポップの両方を愛する人にとって、サブスクで聴くだけでなく手に入れて楽しみたい一枚となっております。

TEAM STRAY "GENDER STUDIES"

TEAM STRAY2008年にCold Feet Recordsからリリースされた、シンシナティ産のTEAM STRAYによる2ndアルバムです。正直なところ、ジャケットからは購買意欲をそそられないかもしれませんが、ERGS!やCOPYRIGHTS、DOPAMINESといったバンドたちに通じるような、神がかったポップ度が最高水準に達している佳作であります。スピード感こそほどほどではありますが、パワーポップ的なうら悲しさが時折耳をかすめ、爽やかで心地よいメロディがしっかりと心を掴んできます。全体的に構成がよく考えられており、どの曲も水準以上のクオリティを誇っています。特に3曲目のアルバムタイトル曲は、彼らの魅力を凝縮したような名曲で、ポップ・パンク好きならついリピートしたくなること間違いなしです。絶対必聴というわけではないかもしれませんが、無視するにはあまりにも惜しいアルバムだと思います。

THE MSGS "GHOST"

THE MSGS2020年にWaterslide Recordsからリリースされた九州産のTHE MSGSによる2ndアルバム。TEENAGE BOLOCKHEADなご機嫌ポップパンクもあれば、爽やかさと切なさもあって優しい気持ちになれるメロディックパンクも出てきてます。もっと言えば親しみがあるメロディ重視なのでパワーポップファンまでも楽しめるはずであります。アルバムとして完成させるために一曲一曲を丁寧に曲作りあげて構成してきているな〜というのが第一印象。それぞれの曲に印象的な哀調を帯びたパワーフレーズを織り込んで明日への活力を生み出す力が秘められております。個人的にはメロディックおじさんなのでオープニング曲"September Sky"やラスト曲"Ray Gun"を愛して止みません。破壊的な衝動を求める人には向かないとは思いますが、多くの音楽ファンに受け入れられそうな間口の広い作品であります。ちなみに英語の発音がネイティブなので歌声に引っ掛かりがなく自然に流れていくので聴きやすさもあります。

GREEN DAY "INSOMNIAC"

GREEN DAYバークリー産のGREEN DAY、おそらく私のWebサイトで紹介されている中で最も売れたバンドでしょう。ギルマンのローカルバンドから世界中に知れ渡る存在になっていく過程は私にとっても痛快でありました。で、好きなアルバムとしてメジャー2作目でバンドとしては4thアルバム(1995年にReprise Recordsからリリース)となる本作を紹介します。別にひねったり、通ぶっているわけではありません。"Stuck With Me"や"Stuart and the Ave."などからなるこの作品が純粋に好きで、実のところLOOKOUT作品も含め、他の作品はあまりピーンとこないのが実感なのであります。私の勝手な想像ですが、おそらくメジャー1作目の"DOOKIE"が彼らの想像以上にとんでもなく売れてしまい、不安に推し潰れそうになりながら制作されたと想像されます。これが若干の暗さを生むとともに優しいメロディが心を引きつける作品となっております。そういった意味では、WEEZERの2nd"PINKERTON"を思い浮かばせる作品なのかも。なお、録音エンジニアにあのKevin Armyがクレジットされてます!

BROWN LOBSTER TANK "TOOTH SMOKE"

BROWN LOBSTER TANKオレンジ・カウンティ産のBROWN LOBSTER TANKによる2ndアルバムで、1995年にDr.Strange Recordsからリリースされました。レーベルのカラーからして、どことなくGAMEFACEを彷彿とさせる部分もありますが、実際にはBIG DRILL CARやG-WHIZといったCRUZ周辺の音により近い印象を受けます。とはいえ、CRUZ系特有の風変わりな曲は少なく、むしろそのエッセンスの中でもメロディックな要素を巧みに抽出したような作品に仕上がっているのが魅力です。特に"Buzzer"や"Sunshine"といった楽曲は、あまりセンスがあるとは言えないジャケット(とはいえ素人の描いたものではなさそう)からは想像できないほど、爽やかで前向きなメロディが際立っています。ちなみに、この後に結成されたバンドTHE TANKも悪くない出来ですし、特にミニアルバムに収録されている"Overview"は、国宝級とも言いたくなるほどの超々名曲です。


疲れた。あとは、最強BEST200にすべく、たまに更新します。


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