愛すべきその他のMELODIC S〜Z

THE SHAKING HANDS "THE SHAKING HANDS"

THE SHAKING HANDS2008年リリースの1stアルバム。GUNMOLLやGRABASS CHARLESTONSなどのNO IDEA関係がちょっと思い浮かぶ熱い男の直球メロディック、汗撒き散らし系といったところなんでしょうか。哀愁漂いながら燃えていく各々の曲の良さは水準以上ですが、THE SHAKING HANDSらしさが満開となっているかというとちょっと疑問なのかもしれません。しかし、トータルとして優れたアルバムなので、手に取る価値ありだと思います。かなりの格好良さだと思います。私としては、9曲目"Embers"で泣くことにしております。

SCHLEPROCK "PROPELLER"

schleprock出だしの"バタバタバタ"という音を聴くと、すご〜く懐かしくなる1994年リリースのカリフォルニア産。全盛期のDr.Strangeから出ていることもあって、当時はよく聴いておりました。音は明らかに今風ではないけど、メロディック・パンクの魅力は今も持っていると思う。哀愁とかはないけど、"Underground"など小気味よい展開が彼らの持ち味なんでしょう。確かに千円以上の価値があるとは思いませんが、90年代前半のアメリカのメロディック好きは是非。

SHERMER "HOPE IS AN ANCHOR"

shermerLEATHERFACEのトリビュートに入っていてもおかしくないバンドによる1stアルバム(2007年リリース)。エモーショナルな展開はHOT WATER MUSICに近いか。NO IDEA系とも捉えられそうですが、やはりそこにはUKの香りが漂ってます。"This Years Revolutions"など明るくなくて重めな展開に、二人の渋くて熱いボーカルが重なるところが格好いい!水準以上の曲が揃ってますが、もう一皮むけた珠玉の1曲を期待しちゃいます。

SHOREBIRDS "IT'S GONNA GET UGLY"

shorebirdsex.LATTERMAN, JAWBREAKERのメンバーによる3ピースバンドでボーカルはLATTERMANのMattだそうです。リリースがLPなのでiTunesに入れるのが邪魔くさいってことで躊躇していましたが、少しの手間を嫌がったために失うものが大きくてはいけないので購入。買って良かった。嘆息するのではなく悲しみ等の諸々をエネルギーに変えたかのような熱いボーカルが渋い。これにメロディックでタイトな演奏が絡んでいきます。個人的には10曲目"The Ballad Of Marvin Heemeyer"等の疾走ナンバーが好み。2008年リリース。

SHORT MILLIE "AN ATTEMPT TO DOCUMENT"

SHORT MILLIE シンシナティ産の1999年作。正直、これといった名曲がある訳ではないのですが、"Mothra"などハードコアな勢いで最後までたどり着くことができます。CRIMPSHRINEを2、OPERATION IVYを2、FIFTEENを1の割合でブレンドし、センスと才能を3以上抜いた感じと言ったら、興味を持っていただけるでしょうか。DILLINGER FOURやSTRIKE ANYWHEREな荒々しい要素もあるので、とりあえずかじってみてくだされ。

SLEEPASAURUS "IT'S ALL WRITTEN DOWN AND I STILL DON'T FEEL ANY BETTER"

sleepasaurus初めから終わりまで、ポップでキャッチーなサウンドをまき散らし、疾走していく傑作。1996年のニューヨーク産で最初で最後のアルバム。ポップと言っても、パンク界を牛耳っている脳天気な明るさが魅力のラモーンタイプではなく、どちらかと言えば、展開が巧みで哀愁もある、若干洗練されたイーストベイって言っていいのか悪いのか。大量の涙は流れませんが、さらっと心に引っかかるメロディーが最高。3曲目"Uncool"をはじめ、全曲良し。但し、音が悪く、こもっております。パンクはあまり音質を気にしては駄目だと思いますが、さすがにこれはいかん。

SONIC AVENUES "SONIC AVENUES"

SONIC AVENUES今、手にしているCD。この中には0と1の情報のみしか入っていないそうな。この0と1の順番の違いで、心が揺さぶられるほど感動したり、金をどぶに捨てたと思ったり、一喜一憂する我々。で、このCDには、他のバンドとは違うしっかりとした個性、それは毛色は違うかも知れませんが、FOR SCIENCEが思い浮かぶようなセンスの良さに惹かれるものが詰め込まれています。POP PUNKからは離れたくないものの、同じようなものばかりは詰まらないという人は是非入手をば。ガレージ風味をアクセントとしたポップ感が楽しい、モントリオール産の1stアルバム(2009年リリース)。

STRIKE ANYWHERE "EXIT ENGLISH"

strike anywhereジャケットどおりの熱いメロディック・パンクバンドの2ndアルバムで2003年リリース。喉が血まみれになっているかのように叫ぶボーカルの熱さとキャッチーなメロディーとテンポが変わっていく展開が格好良い。彼らの必死に歌詞を伝えたいという熱さが伝わってくる良作で、ポリティカルな点と音を鑑みると、なんとなくANTI-FLAGなんかが思い浮かんできます。もしくはI EXCUSEを少しポップよりにした感じかも。熱く燃えまくりたい人は是非手に取ってみてはどうでしょう。

STRUNG OUT "SUBURBAN TEENAGE WASTELAND BLUES"

strung outRANDYの初期のようにとにかく高速に突き抜けていくメロディック・パンク。1996年のFATからの2ndアルバム。演奏力が半端でないらしいんですが、それなりに聴ける演奏さえしてくれれば、お構いなしの私にはどうでもいいことです。しかし、速いながらも同種のジャンルのバンドで見受けられる全く曲の違いが分からないような単調一辺倒にならず、格好良いメロディーが矢継ぎ早に繰り出されてくるのには、流石に関心せざるを得ません。実に見事。

TEEN IDOLS "PUCKER UP!"

radonまさしく90年代っぽい感じがするこのバンドをどのように表現したらいいのだろう。簡単に言うと、GREEN DAYとSCREECHING WEASELをごっちゃにして、早回ししたものに時折出てくる女性ボーカルをアクセントとしたバンドと言えるのでは(めちゃ適当)。これは1999年リリースの2ndアルバムで、後に、BULLETS TO BROADWAYに繋がっていくのが微妙に何となく分かるような作品であります。"20 Below"などキャッチーなノリが気持ちいいです。

TEXAS IS THE REASON "DO YOU KNOW WHO YOU ARE?"

texas is the reason1996年リリースの1stかつラストアルバム。教科書的には元NYハードコアバンドらのメンバーによるエモの歴史的名盤と称されております。プロデュースはやっぱりのJ.Robbins。確かにメロディーは素晴らしく名品だけど、若干、LIFETIME同様、過大評価されすぎのきらいもあります。それ程、新しいことをやったという気がしません。ただ単にいい音楽を作ったという評価でいいのでは。私は最初聴いたとき、なぜかDINOSAUR JR.なんかが思い浮かびました。どうも私ってエモに厳しいかも。

THIS IS MY FIST "A HISTORY OF RATS"

this is my fist元AMBITION MISSIONの女性ボーカルが在籍している2006年リリース作品。酒焼けかどうかは分からないが、魅力的なしわがれ声がメロディックに響き渡ってます。AMBITION MISSIONほど、イーストベイなパンクではないかも知れないけど、TILT、DRUNKEN BOAT、FIFTH FOUR HERO等の格好いい女性ボーカルやNO IDEA系が好きであれば挑戦してみましょう。中でも10曲目"E-ville Part 2"が内なる情熱が感じられて好きです。

TILTWHEEL "HAIR BRAINED SCHEME ADDICTS"

tiltwheelLEATHERFACEのトリビュートにも名曲"New York State"で参加してましたね。だみ声の渋さやキャッチーでかつ疾走感のある展開がLEATHERFACEやTHE BROADWAYSなどの影響があるのかもと感じさせます。サンディエゴ産の古さを感じさせない1999年リリースの1stアルバム。OFF WITH THEIR HEADSやGRABASS CHARLESTONSなどのNO IDEA系が好きな人も是非どうぞ。

TRAVIS CUT "ANOTHER DAY ANOTHER DRUMMER"

travis cutUKメロディック・ポップ・パンクバンドのシングル・コンピです。2ndアルバム"SEVENTH INNING STRETCH"を紹介しようかとも思いましたが、最初に入手した思い入れでこちらの方を紹介。SNUFFY SMILE産で1,000円でした。王道UKメロディックの音より、ポップ度が高い感じで、曲作りのセンスはかなりのものだと思っています。声質も好き。21曲入りでシングル・コンピなので、散漫な印象を受けますが、4曲目"Imperfect Tense"や7曲目"No Good With Words"なんか哀愁も感じさせながら疾走していく感じが好きです。1999年リリース。

VENA CAVA "SO E-VOLVED...IN-HU-MAN"

vena cava私どうも男女ツインボーカルに弱いようです。しかも兄弟ときた。サンディエゴ産の2003年リリース、1stアルバム。音自体は破壊力のようなものはないので、DISCOUNTなんかが思い浮かびますが、DISCOUNTにはないハーモニーと曲の良さで彼らの勝ちです。ちなみにバンド名は"大静脈"らしいです。個人的には2曲目"I Don't Belong"や5曲目"Amethyst & Roses"なんかが好みであります。

WHISKEY SUNDAY "WHISKEY SUNDAY"

WHISKEY SUNDAY LEATHERFACEばりの渋さを爆発させながら、同時にむさ苦しい男臭さをも満開させております。予想通りルックスもださくモテ度ゼロ。しゃがれ声はまさしくバンド名どおりウイスキー焼けなんでしょうね。ウイスキーといってもカリフォルニアなんでこちらの方はバーボンやけど。ジャケもジャック・ダニエルのパクリだし。疾走感はそんなにないもののLEATHERFACE好きでこれ嫌いっていう人は少ないと思いますが如何でしょうか。スコッチ好きの私が記載するのだから間違いない。2001年リリースの1stアルバム。

YELLOWCARD "OCEAN AVENUE"

yellowcard2003年リリースの4thアルバム。別にネタが無くなったから載せたというわけではありません。"Believe"など純粋に良い曲がたくさん収まっていると思います。メロコアとヴァイオリンの融合ということで話題となり、おそらく200万枚(?)ぐらい売ったと思うので巷には安い中古品があると思います。確かにメジャー臭さが一面に覆っており、吐き気を感じる人がいるかもしれないけど、キャッチーで曲が美しいというのは間違いないです。実にお見事であります。


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