"Old"ナルドの香油

えらい事言うやっちゃな〜


お世話になった蒲田三郎先生 回想原稿
2013年8月6日
  何でも良いから君の思いついた事を書いてみてよ。と、夫の言葉・・

 何でも良いと言われても、そう簡単にはいかないでしょう。作家でもあるまいし・・

 神学研究に忙しい自分に比べて、何の変化も無い田舎暮らしに明け暮れる私を不憫だと思ったのか、夫は急にそんな事を言い出した。”君の文章は面白い!”って・・

 そう言えば、今から30年程前にこんな事があったのを思い出した。

 団体の聖会に出席するため和歌山の蒲田先生の車に乗って出かけた時、蒲田先生はご自分の持論を展開され”女はおとなしく、男の前に出たらあかんよ。ほら、アダムとエバもそうでしょう?女は浅はかなところが有る。先に善悪の木の実を食べたのも女や”

 親子程も年の違う先生がそう言われたら、普通なら”そうですね。気を付けます。”というのが大和撫子なのに、私の答えは違っていた。”先生、エバにそんな行動をとらせたのはアダムにも責任があります。むしろ、エバが食べた後から食べたアダムの方が悪いと私は思います。”と・・

 えらい事言うやっちゃな〜と思われたに違いない。

でもそこは先生ぐっと堪えて、”安黒先生、君の奥さんは面白い女(ひと)やな。”と言われ、素直な夫は”はい、面白いですよ。”と答えていた。