燕の子育て |
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2013年8月21日 |
毎年、春になると燕がやってくる。 今年の春はいつまでも結構寒かったのに、わりに早くその姿を目にして驚いた。 燕が来るグッドタイミングとしては、五月の初め頃。この辺りでは田んぼの準備が始まり、代掻きが始まる。そうなれば巣作りには持って来いの泥が取り放題となる。気流の具合が良かったのか、ちょっと時期を見誤ったのか、慌て者はどこの世界にもいるらしい。 燕が来たなと気づくのは独特の鳴き声だ。賑やかなちょっと騒がしい声が聞こえるとまた子育ての季節が来たんだなと思う。 最近は巣を作る場所を探すのも大変なようで、昔の人は”燕が巣を作った家はゲンが良い”なんて歓迎してくれたらしいが、”糞で汚れる””燕のために戸締りが出来ないなんて不用心だ”との考え方の変化で、こんな田舎であっても簡単には巣を作らせてもらえない事がしばしばのようだ。 うちの隣の家でいつも巣を作るつがいも、また今年も同じ所に作りかけようとしたが上手くいかなかったのか別の所に作ったようだった。 いったい何処に作ったのか分からないまま日が過ぎてゆき、先日いつもよくとまっていた電線に燕が三羽とまっていたので”あれっ、元気にしてたんだ。”、と知り合いに会った時のように嬉しくて見ていると、大きさはほぼ同じで”どれが親で子供なんだろう?”ちょっとめには判らなかったが、しばらくしてすぐに判った。右側の二羽が大きな口をあけだした。くちばしの中は黄色くて、まさしく子供の印がはっきり見えた。”おやおや、そんな大きくなっても親に餌をねだるなんて。 燕の親も結構甘いのかも?”と思ったが、”私たちは南の国に旅立つまでで、人間のようにいつまでも甘えさせたりはしません。”と言われた様な気がした。 |
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