ワインに目覚めて14年。
おいしいワインを飲んでみたい。味わってみたいという一途な心。
自己流・極主観的に飲んで感じたことを記していきますので、おかしなところなどあったら教えて下さい。
お手紙待ってます!
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評価の一応の目安は、 12月31日
Lamiable Rose Brut/Tours sur Marne/Champagne(ラミアブル・ロゼ・ブリュット/トゥール・スュル・マルヌ/シャンパーニュ)
2011年末に飲もうと思い購入したけれど、結局(普通の)冷蔵庫で1年以上保存したグランクリュのロゼ・シャンパーニュ。色はピンクというよりオレンジ系。ロゼだけあって赤い実の味がする(色を見て飲むので、そういう気がするだけ?)。フルボディーでクリーミー。泡はさすがにプレスティージュ級ではないが、細かくきれいに立ち昇る。4000円以下で手に入れられるのであれば、満足できる、骨格のしっかりしたワイン。78点。リカーワールドで2740円(2011/11/24)。
というわけで、本年もなんとか健康でよく飲むことができました。
12月29日
Chambertin 2002/Jean-Claude Belland(シャンベルタン/ジャン・クロード・ベラン)
値段が安いので「なんちゃってシャンベルタン」かもしれないと思いつつ抜栓。シャンベルタンかどうかはともかく、たしかにブルゴーニュの特級ワイン。優良年の2002年産だからか、まだ収斂性があり、少し早すぎたかも。さすがにどっしりで、色はきれいなルビーではないが濃いめ。10年前のワインなのに果実味がはっきりとあるのはさすがで、確かにブルゴーニュだとわかる。セメンダインや杉の香りが印象的。それ以上に酸味がしっかりしているので、かなりの長熟タイプかもしれない。飲みごたえのあるワイン。78点。ヴェリタスで6594円(2012/8/28)。
12月27日
Crozes-Hermitage 2009/Guigal(クローズ・エルミタージュ/ギガル)
若すぎるのを承知で開けてみた。ある意味、予想通り。トゲトゲした雰囲気の中から、いちごやざくろのジャムっぽさが出てくる。だけどジゴンダスやシャトーヌフパプほど濃厚ではなく、あくまでミディアム。2009年産の力や、ローヌのパワフルさはあるのに、押し出しは強くない。いま飲むなら、イガイガさを楽しむためのワイン。75点。ワイン&WINEで2079円(2012/11/30)。
12月24日
Lanson Noble Cuvee 2000/Reims(ランソン・ノーブル・キュヴェ/ランス)
とても繊細で軽やかで華奢なほどだけど、優雅。泡の立ち昇りかたは趣味のいいゴージャスさ。ヴォリュームはミディアムだけど、りんごの香りがたっぷりで、きめが細かく、エキスが密に満ちている。プレスティージュ・シャンパーニュはやっぱり違います。10年以上前のヴィンテージだけど、年月を重ねた熟成感よりもフレッシュさが印象的。85点。うきうきワインの玉手箱で5229円(2012/12/3)。
12月21日
Champagne Barons de Rothschild Brut/Reims(シャンパーニュ・バロン・ドゥ・ロートシルト・ブリュット/ランス)
ラフィットとムートンが組んで作ったことで話題となったシャンパーニュ。名前に負けず、かなり上質。全体的に古漬けのような香りがあり、たっぷりとしたヴォリューム。かなり重い。泡はとても細かく、華麗にわき上がる。NVだが熟成感があり、ビロードのなめらかさ。蜂蜜のような上品でほんのりと甘い香りもあるが、あくまでブリュット。廉価版シャンパーニュの2倍の値段でいかにも高級シャンパーニュを飲んだという満足感を味わえる。いろんな意味でドンペリよりおすすめ。88点。悟空総社店で5880円。
Opus One 2006/Napa Valley/R.Mondavi&Baron Philippe de Rothschild(オーパス・ワン/モンダヴィ&バロン・フィリップ・ドゥ・ロートシルト)
超有名なカリフォルニアワイン。ムートンのロートシルトがモンダヴィと組んだもの。2000年代はじめは少し落ち目だったようだけど、このヴィンテージはブラインドで飲んだらボルドーの1級と間違えるレヴェル。なめし皮、西洋杉、コーヒー、黒系ベリーなどの香りが次々と出てくる。抜栓直後は底の方に少し収斂性を感じたが、全体的には外向的。ここがボルドーとの違いかも。丸くてきめの細かいタンニンをおいしく味わえる。ヴォリュームはミディアム〜フルボディーで、ラフィット的。だけど繊細さより内に秘めたパワーが勝っている。それでいて料理を邪魔しないところがお見事。93点。紀村さんからの差し入れ。
12月19日
Chateau Teyssier 2007/Saint Emilion Grand cru(シャトー・テシエ/サンテミリオン・グランクリュ)
先週はロシアから帰って一度家で飲んだ他は、忘年会でビールやフランジアを居酒屋で飲みました。他にはスペインワインのNuviana 2010が辛口のしっかりしたワインで好印象、Santa Ritaのロゼも(酔ってて半分記憶がありませんが)ボトル2000円にしてはいいワイン。
というわけで、久々に家で飲んだのがコレ。値段が安いのでどうかなと思ったが、飲んでみるとグランクリュ(ただしサンテミリオンのそれ)にふさわしい内容でした。なめし皮や西洋杉、そしてラムっぽい香りがあり、後味はバナナっぽさを残し、なかなか複雑。とても流麗でサラブレッド的。ただ形(見かけ?)はしっかりしているけれど、促成栽培なのかなと思わせるようなヴォリュームの軽さがアンバランスで面白い。「グランクリュ・クラッセ」への道のりはまだまだだけど、その候補としてはおかしくないワイン。74点。うきうきワインの玉手箱で1659円(2012/12/3)。
12月10日
Muntada 2003/Cotes du Roussillon Villages/Gauby(ムンタダ/コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ/ムンタダ)
好みの作り手のフラッグシップ。ヴィンテージは2003年だし、どんな世界を見せてくれるかなと期待が膨らむが、膨らみすぎて破裂してしまった。どうも変に酸っぱく、全体的に黄色い雰囲気ワイン。ボディーは豊満ながらアンバランスで、口ざわりはいつものビロードではなく、少しささくれたっている。固いといえば固いので、めずらしくハクション大魔王の壺型デキャンターで空気に触れさせたら滑らかになってきた。飲むのが早すぎただけなのか、それとも・・・。73点。ヴェリタスで7480円(2012/10/20)。
12月9日
Cantina Villa Gianna Chardonnay /Spumante(カンティナ・ヴィラ・ジャンナ・シャルドネ/スプマンテ)
実はモスクワでは利便性を考えて豪華ホテルに泊まっています。朝食はヴァイキングで、スモークサーモン、生ハム、ローストビーフにイクラが食べ放題。果物はドラゴンフルーツやパッションフルーツまである。飲み物にはスパークリングワインがあるけれど、さすがに仕事前に飲むのはまずいとこれまで我慢。だけど最終日は日曜日なので1杯だけいただきました。これがまた、料理にまけないレヴェルの高いスプマンテ。張りがあり、コクがあり、そしてバランスがいい。ヴァイキングという性質上、泡はあまりでなかった(抜栓してないものがすぐ横にあったが)のに、白ワインとしても十分に飲めるような柑橘系の酸がおいしいワインでした。75点。ホテル・ナショナルの朝食ヴァイキングで。朝食のみの定価は1750ルーブル(4672円)。
食べたものはこちら
Joseph Perrier Cuvee Royal Brut/Champagne(ジョセフ・ペリエ・キュヴェ・ロワイヤル・ブリュット/シャンパーニュ)
行きの飛行機と同じ銘柄だが、今回はフレッシュ。酸っぱ苦い柑橘系。口のなかに苦みがしっかり残るタイプのシャンパーニュ。だけどもともと泡はさほど強くないのかな?75点。JALモスクワ-成田便で。
Frey Sohler 2011/Scherwiller/Alsace(フレイ・ソレール/シェルヴィレ/アルザス)
重油の中に干しぶどうをうまく溶け込ませたような感じの、しっかりしたワイン。かなりオイリーで少しレモンぽさがある。リースリングといってもすっきりしたタイプではなく、べったり。飲みごたえがありました。74点。JALモスクワ-成田便で。
Chateau Les Trois Manoirs 2008/Medoc(シャトー・レ・トロワ・マノワール/メドック)
往路に飲んだボルドー。コーヒー&たばこ系で苦みを売りにしているということで、感想は変わらず。75点。JALモスクワ-成田便で。
食べたものはこちらです。
12月8日
Sante Rive 2011/Valpolicella(サンテ・リヴェ/ヴァルポリチェッラ)
レストランのお薦め。若いワインだけあって、はじめは閉じていて、堅い。ゆっくり飲んでいたると期待通り開いてくれて、ボディーこそ軽めだけどしっかりタイプの果実味がとてもまろやか。メインは仔羊背肉のグリルだったけれど、料理をよくひきたててくれた。74点。モスクワのイタリアレストランVivaceで。アルヒーポヴァご夫妻にご招待していただきました。
食べたもの(一部)はこちら。
12月5日
Joseph Perrier Cuvee Royal Brut/Champagne(ジョセフ・ペリエ・キュヴェ・ロワイヤル・ブリュット/シャンパーニュ)
残念ながら何日か前に抜栓して栓もせずに放置しておいたような気の抜けた味。白ワインとして考えるとさすがに凝縮感やコクもあるけれど、とにかくダラリと開いた魚みたいでいただけなかった。とはいえ抜栓後遅くとも1時間で飲んでいるだろうから、保存が悪いとシャンパーニュはこうなるのかな?さすがにお代わりは遠慮しました。71点。JAL成田-モスクワ便で。
Chateau Les Trois Manoirs 2008/Medoc(シャトー・レ・トロワ・マノワール/メドック)
コーヒーやたばこのニュアンスいっぱいで、苦みがおいしいという若いボルドーの長所がよくでているワイン。本日の一番。75点。JAL成田-モスクワ便で。
Bourgogne “Renommee” 2010/Remoissenet(ブルゴーニュ・レノメ/ルモワスネ)
浮気しないで上のワインを飲み続けていればいいものを、せっかくなのでとこれに移る。よくも悪くも若いブルゴーニュ。はちきれんばかりの弾力性。苦みもあるけれど、時間がたつにつれて、どんどん酸味が強くなり、かなり酸っぱい。もう少し果実の甘さがあればよかったんだけど、酸味に偏ったワインでした。72点。JAL成田-モスクワ便で。
ルバイヤート山梨甲州 シュール・リー 2009
2食目は和食(蟹蒸し寿司)を選んだのでワインは日本の白。薄いものを予想していたら正反対。白なのに渋みがおいしいという不思議なワイン。ヴォリュームもしっかりあり、白い花の香りと刺すようなオイルっぽさがあって、なかなかのもの。味の要素はいびつながらそれぞれあり、おいしくいただきました。73点。JAL成田-モスクワ便で。
食べたものはこちら
12月4日
Hobnob 2010/Pays d’Oc(オブノブ/ペイ・ドック)
グラスワインの選択肢はオーストラリア、ボルドーと南仏との説明だったので、最後のものを。完熟で甘いカベルネ。皮や種を凝縮濃縮してエグミを取ったような味。力や弾力性があり、表面はとてもなめらかなので、とても飲みやすかった。75点。羽田空港国際線ターミナルのシエル・エ・テールでグラス600円。
12月2日
Pharos 2007/Rioja Crianza(ファロス/リオハ・クリアンサ)
Fujiyaのワインコースでいただいたおいしいワインの廉価版。果実もタンニンも溶け込んで、でもやっぱりぶどうから作られた飲みものだなというあたりまえのことを感じさせるおだやかでバランスのいいワイン。育ちのいいお坊ちゃん、でも個性がでるのはこれからかなということで、レセルバのよき弟分。77点。ワイナリー和泉屋で1701円(2012/11/11)。 11月28日
Nudo Petit Verdo Private Collection 2008/Jumilla(ヌド・プティ・ヴェルド・プライヴェート・コレクション/フミーヤ)
ワイン名はスペイン語、フランス語、英語が混ざっており、現地ではどのように発音するのだろう?ということは置いて、普段飲みスペインワインとしては理想的。よく開いていて飲みやすく、ほどほどの凝縮感とヴォリュームがあり、明るく甘さに傾くかと思うと、スペインらしく底暗い性格がそれをセーヴしていて、全体的なバランスがいい。バランスがいいのに、明るさ暗さの同居という個性がしっかりしている。78点。うきうきワインの玉手箱で1207円(2012/10/30)。
11月23日
Chianti Classico 2007/Fontodi(キアンティ・クラシコ/フォントディ)
キアンティ・クラシコはピンキリだが、この銘柄は安定しておいしい。ボルドーみたいに構造がくっきり、しっかりしており、ブルゴーニュみたいに花の香りと若い果実の酸味がある。さらにビターチョコレートの苦みやキャラメルの甘さがあり、適度な複雑さがうれしい。飲み頃ぴったりではないからか少々粉っぽさと厚紙のような固さがあるが、それでも多様な個性を見せてくれる。79点。うきうきワインの玉手箱で2184円(2012/10/30)。
11月20日
Bourgogne 2010/Bertrand Ambroise(ブルゴーニュ/ベルトラン・アンブロワーズ)
2010年産ACブルゴーニュ赤。2009年産でいい思いをしたので、夢よもう一度と思ってしまいます。このワインを飲む限り、90%くらい希望はかなえられたかなという感じ。やはり超優良年だけあって、果実はよく熟しており、若さの勢いもある飲みごたえのあるワイン。だけど、これは、この作り手固有の個性かもしれないけれど、暗くて重たい面と、ボジョレのような甘酸っぱい軽さがあり、しかも固い。2009年産だとACブルながら「村名レヴェル」に思えるものもあったが、これは「とても優良なACブルゴーニュ」。もちろんいいワインです。74点。ヴェリタスで1879円(2012/10/20)。
11月18日
Punto y seguido 2009/Calatayud/Castillo de Maluenda(プント・イ・セグイド/カラタユド/カスティーヨ・デ・マルエンダ)
もう1本スペインのガルナチャ100%。産地も同じくカラタユド。真面目に作られたしっかりしたワイン。なぜか飲んで楽しめない。ガルナチャの割りには果実の味がほとんどせず、鉄とか血のような鉱物的なものを感じる。かといってゴツゴツしているのではなく、むしろミディアムで口あたりはいい。同じ産地、同じ品種でも、作り方によってこうも変わるのか、と。雰囲気は似ている姉妹でも、パーツの微妙な違いで全体の印象が随分変わってしまうような感じかも。68点。うきうきワインの玉手箱で1047円(2012/10/10)。
11月15日
Evodia 2011/Calatayud(エボディア/カラタユド)
100%ガルナッチャ(グルナッシュ)のスペインワイン。ボトルが重く、アルコールは15%。だけどワインそのものはミディアムで、若さあふれるスミレ香と煮詰めたプルーンの果実味中心。飲みやすいが、さすがにアルコール度が高いせいか、飲みごたえがある。うきうきワインの玉手箱で1239円(2012/10/10)。
11月11日
Chateau Cap de Faugeres 2008/Cotes de Castillon(シャトー・カプ・ドゥ・フォジェール/コート・ドゥ・カスティヨン)
3桁価格の無名時代によくお世話になった銘柄。今や中味に自信があるからかラベルはシンプルに背景は白。しかしよくみると、赤で縁取りした金文字が使われているところにこだわりが感じられる。ボルドーの立派な中堅クラスで紳士的ですらある。以前は八方破れのいう個性派だったけれど、今はバランスを第一に考えた穏健派に変わった印象。ヴィンテージのせいか少々焦点がボケているけれど、それでも安心して人に勧められるワイン。74点。ヴェリタスで1580円(2012/10/20)。
11月10日
Bourgogne Passetoutgrains 2009/Y et P Charlopin(ブルゴーニュ・パストゥグラン/シャルロパン)
ワイン会の後、風邪をひいて1週間ほど禁酒、というかワインを飲む気になりませんでした。久々にあけたのがコレ。09年のシャルロパンでということで、パストゥグランながらそれなりに期待。だけどやはりこのAOCにありがちなのか酸味が一人歩きし、さらに若すぎで固くてがっかり。もしかしたら体調のせいかもとボトル半分を残す。翌々日に飲むとガラリと違う表情になっていました。心地よい焦げた香り、バナナ、セメンダイン・・と香りはそれなりに楽しめ、味そのものも開いて柔らかくなっており、苦みと渋みが出てきたので全体としてバランスよくなっていました。ブラインドで飲んでもパストゥとわかるかもしれない青臭さは確かにあるけれど、飲んで楽しいワイン。72点。ヴェリタスで1764円(2012/10/20)。 11月2日
恒例のワイン会で、参加者は幹事の光弘さん、師範、磯子さん、がぶさん、そして私。場所は10周年をむかえた麹町のオー・グー・ドゥ・ジュール。
Henri Billiot Fils Brut Rose/Ambonnay/CHampagne (アンリ・ビリオ・フィス・ブリュット・ロゼ/アンボネ・シャンパーニュ)
ロゼには毒々しい赤や茶色系のもあるけれど、これはとてもきれいなバラ色のロゼ(同義反復?)。上品で好きです。また、色だけでなく、赤い実のまろやかな甘さがあり、ピノ・ノワールの味がうまく出ています。味の幅は広くないながら、狭い範囲に様々な要素が詰まっている上質なシャンパーニュ。80点。
Aruga Branca Pipa 2007/勝沼酒造 (アルガ・ブランカ・ピパ)
2本目は、がぶさんから。毎回珍しい日本の白ワインをお持ちくださるのに、味や香りがなかったりすることが多く、それがネタとなって面白いのだけれど、今回は良い意味で期待を裏切ってくれました。注いだ瞬間から色が濃い!ソーテルヌとビールの中間の黄金色。香りは年をとって弱くなったのか、セメンダインのような揮発香があります。味はブラインドで出されたらフランスのソヴィニョン・ブランと答えたくなるほどしっかりしていて、でも最後にあれ?フランス産じゃないなと我にかえるみたいな、いいワイン。前菜がかぶを使った和風のものだったので日本ワインとマッチすると皆さん言ってたけれど、私にはトゲトゲ感が強調されるような気がしました。77点。
Saint-Hippolyte 2008/Marcel Deiss&Fils/Alsace(サン・ティポリト/マルセル・ダイス/アルザス)
若く明るくはっきりしたワイン。アルザスのピノ・ノワールは何回か飲んだことがあるけれど、他地域のものと全く違う。同じように果実味たっぷりでもブルゴーニュだと暗さやエグみもあるのに、これは丸い酸に包まれて素直に甘みエキスが凝縮している。けど、全く甘さを感じさせないのも特徴かも。飲み頃はまだ先なのか少々固かったのが残念。78点。師範から。
Cote de Nuits Villages 98/Chopin Groffier(コート・ドゥ・ニュイ・ヴィラージュ/ショパン・グロフィエ)
4本目は磯子さんから。このAOCにしてはかなりの古酒で、漬け物の酸っぱい香りが細く長く続く。中味は意外(!?)に現役で、豊かでふくよか。若さはないけれど、年寄りといっても現役を退く間際くらいな感じで、骨格はしっかりしているし、それなりの重みはあるし。時間がたっても味も香りもずっと変化しないのが不思議でした。77点。磯子さんから。
Domaine de la Grange des Peres 2005/l’Herault(ドメーヌ・ドゥ・ラ・グランジュ・ドゥ・ラ・ペール/レロ)
私が持参したのがこれ。テイスティングしておもわずニッコリ。失礼ながら、当日それまでに飲んだワインとは明らかに格が違い、若さからくる勢い、弾力性、果実味の甘さ、苦さ、酸味、複雑さなどを兼ね備え、しかも飲み頃。トルブレックとかオーストラリアのシラーズに似ているタイプ。黒ベリー系の甘みのある辛口赤がOKな人には間違いなくおいしいと言ってもらえるワイン。ただ、味がはっきりしているという意味では単調なので、1本飲むと過剰に感じるかも。88点。ウメムラで6279円(2010/12/1)。
La Mission Haut Brion 90/Pessac Leognan(ラ・ミッション・オ・ブリオン/ペサック・レオニャン)
上には上があるもので、上のワインとは質も格も違う。もちろんタイプが違うので同じモノサシで比較できないけれど、それでも大きさと緻密さがダントツ。90年産(実質)1級ボルドーをうまく熟成させたら、負けるワインがないのはあたりまえという横綱相撲。味そのものは地味なのに、どこまでも深く広く拡がっていく感じがたまりません。1年に一度でいいから、こういうワインを味わいたいものです。95点。光弘さんから。
Schmitt Riesling Trockenbeerenauslese 2006/Weingut Heinz Schmitt/Mosel(シュミット・リースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼ/ヴァイングート・ハインツ・シュミット/モーゼル)
今年は師範が太っ腹で、1本半もご提供くださいました。しかもドイツ土産のハンドキャリーもの。しかもしかも、世界三大貴腐ワインのひとつ。意外にもアルコールは8%(?)と低めで、ソーテルヌやトカイのようなトロリとした感じはなくて切れがいいのに、喉にしっかりと余韻が残る。味そのものは酸がはっきりした甘さがはっきりしており、デザートワインとして申し分なかったです。82点。
この後、食後酒として、いくつかの選択肢のなかから私はカルヴァドスを1杯いただいてお開き。メンバーの皆さんとは1年に1回くらいしか会わないけれど、そんな気が全くしないのが不思議。こうした気の置けない仲間を持てて、はじめて、おいしいワインをおいしく飲めるんだなぁとつくづく思います。というわけで、来年もよろしくお願いします。
10月31日
Chateau Peyredoulle 2009/Blaye cotes de Bordeaux(シャトー・ペイルドゥル/ブライエ・コート・ドゥ・ボルドー)
週末に備えて良いワインで口慣らしといきたいところだけど、貧乏性なもので普通の日には飲めません。せめてヴィンテージくらいはいいものをということでこれを。狙いは当たり。ポテンシャルはないにせよ、良年で飲み頃のボルドーを飲めば間違い無しという感じがする。日常に飲むお酒なので、酸がどうだ、タンニンがどうだということはどうでもよく、素直においしいワイン。というか、このワインのおいしさを言い表す語彙をもっていません。好感のもてる若さからくる力と、ボルドー地方特有の土臭さとがうまく合体したという感じかな。73点。ヴェリタスで698円(2012/10/23)。CPを重視して評価したら80点。
10月28日
Morey Saint Denis “Aux Cheseaux” 99/Louis Remy(モレ・サン・ドゥニ・オ・シェゾ/ルイ・レミ)
99年はいくら当たり年とはいえ、もう頂点はとうに過ぎただろうなと思いつつ抜栓。枯れている味を想像していたが、意外に果実味中心。赤い実の果実のそれだけど、やはり枯れていて、余韻もないので古酒というより痩せている感じ。全体としてはいかにもブルゴーニュな味ながら、明らかに、若いうちに飲んだ方が楽しめたであろうタイプ。70点。リカーワールドで1974円(2012/1/25)。
10月25日
Chateau Pesquie Terrasses 2010/Ventoux(シャトー・ペスキエ・テラス/ヴァントゥ)
定評あるワイン。2010年産も好調。ローヌらしい優美な濃さ。でもスパイスや草の香りは溶け込んでいるのか表面にはでてこないので、とても飲みやすい。でも舞台裏でしっかり活躍していることがわかるほど存在感があり、柔構造のしっかりした骨格。普段飲みにありがたいワイン。京橋ワインで1449円(2011/12/14)。
10月21日
Monthuys pere et fils Brut Reserve /Charly sur Marne/Champagne(モンテュイ・ペール・エ・フィス・ブリュット・レゼルヴ/シャルリ・スュル・マルヌ/シャンパーニュ)
普通のシャンパーニュ。もちろんシャンパーニュにはいろいろなタイプがあるので、普通という表現は適切ではない。ということで考え直してみると、普通とは、バランスがよく穏やかだという褒め言葉。シャンパーニュを飲んだという贅沢感はさほどないけれど、やっぱりシャンパーニュを飲んだという満足感は残る。この値段なら時々飲みたい。75点。京橋ワインでシャンパーニュ2本セット送料込み5000円(2012/8/12)。
10月18日
Seigneurs d’Aiguilhe 2009/Castillon Cotes de Bordeaux(セニュール・デギュイユ/カスティヨン・コート・ドゥ・ボルドー)
メルロ中心で滑らかな黒系ベリーのジャムのニュアンス。セカンドながら芯のとおった濃さ。それでいて、ボルドーグランヴァン的なよく磨かれた洗練さが光ったいる。美しいといってもよいワイン。しっかりした料理にはさすがに負けるだろうけれど、家での普段着の食事に合わせると、ワンランク上のワインを飲んだ気分になれる。78点。ヴェリタスで1449円(2012/9/29)。
10月15日
Noticias 2011/Murcia(ノティシアス/ムルシア)
スペインのワイン。モナストレル中心に、カベルネ、メルロー、シラーをブレンド。生産者名を明かさないという条件でヴェリタスさんが安く仕入れたもの。ワインとしてはよくできていて、濃く、スモーキーで、黒色ベリー系の苦甘果実味のワイン。直前に焦点のぴったりあったゴビを飲んでいたこともあって、荒々しくささくれ立った豪快さが目立ってしまったが、値段を考えるとお買い得。居酒屋で(ボトル1000円位で?)出されたら感激すると思う。68点。ヴェリタスで380円。(2012/9/29)。
10月13日
Cotes du Roussillon Villages Vieilles Vignes 2003/Gauby(コート・デュ・ルシオン・ヴィラージュ・ヴィエイユ・ヴィーニュ/ゴビ)
Fujiyaでおいしいスペインワインをいただいたので、確認の意味も含めてゴビをあける。9月に2002年産を飲んだばかり。Pharos Reservaにとてもよく似てる。この地方のものとしては珍しく(!?)、一口でいえばエレガント。過剰な濃さはまったくなく、ぶどうを使っているのに、果実を感じさせない別の飲み物になっている。激しい運動をした後に飲むポカリスエットのように(的外れな喩えでごめんなさい)、身体の隅々にまで染みわたる。Pharosは少し禁欲的なところがあったが、こちらはふくよか。ヴィンテージよる味のばらつきがない点はラトゥールみたい。83点。ヴェリタスで3969円。(2012/8/29)。
10月12日
本日は大阪のFujiya1935でワインコース(税サ込3240円!)を。
Delapierre/Cava(デラピエーレ/カバ)
華やかさはなく、どちらかというと真面目で堅実。泡よりむしろ味を楽しむカバ。よくらいていて、柔らかく優しく、果実味がしっかり感じられる。75点。
La Cappuccina 2011/Soave(ラ・カップッチーナ/ソアーヴェ)
単体でのむと普通のソアーヴェ。さっぱり、あっさりしてて何も残らない。でも焦がした鱧や水茄子、カダイフ料理などに合わせると個性を発揮し、下から好サポート。食べたあとで飲むとあっさりというよりしっかりしたワインに感じられるから不思議。72点。
Felines Jourdan 2011/Languedoc Picpoul de Pinet(フェリネ・ジュルダン/ラングドック・ピクプル・ドゥ・ピネ)
太陽をたっぷり浴びてよく熟したぶどうで作られた感じの白。表面はさっぱりしているのに濃厚できらきらしている。ライムやミントの香り、りんごや梨の味。78点。
Pouilly Fume 2011/Jonathan Didier Pabiot(プイィ・フュメ/ジョナサン・ディディエ・パビオ)
デフォルトでは上のワインでパスタから魚料理まで通す感じだったけれど、あまりにおいしいので飲み干してしまい、鮎料理用にもう一杯お願いする。シャンパーニュでもよいとのことだけど、これが正解。とってもオイリーで分厚いく重油みたい(飲んだことないけど)。同時にミネラル感があり、小石のような清涼感も。いずれにしても澄んでいるワイン。80点。
Pharos 2005/Rioja Reserva(ファロス/リオハ・レセルバ)
赤はどんなものが出されるか楽しみだったが、やはりこれが本日の一番。甘い香水の香りの底から、ボルドー的な味のスペクトルを次々に楽しめる。タンニンはしっかりあるのによく溶けているから、果実味でも鉄でもない、身体にしみわたる系の飲み物になっている。エレガントさは私の好きなゴビ(Gauby)とよく似ている。82点。
10月8日
Bourgogne Pinot Noir 2010/Chauvenet Chopin (ブルゴーニュ・ピノ・ノワール/ショヴネ・ショパン)
良年らしく、ギュット果実が濃縮されている感じ。もう飲めるしとげとげしたところは全くないが、表に出ているのはまだ一部。どちらかといえば若く明るいスミレ色系というより、プルーンなど濃紺系ベリーの苦甘系。重さこそないけれど、ここ2,3年のうちに飲めば平常年の村名クラスに匹敵する満足感を味わえそう。74点。ヴェリタスで1764円。(2012/9/29)。
10月5日
Torbreck Woodcutter’s Shiraz 2010/Barossa Valley(トルブレック・ウッドカッターズ・シラーズ/バロッサ・ヴァリ)
おなじみの銘柄。だけど飲むのは久々で、新ヴィンテージ。思ったよりも苦みがしっかりしている。苦みといってもまろやかで苦くないけれど、重みがでるようにするための色づけみたい。その分チューイーな果実味が相対的に控えめになっている。オーストラリアワインというと、チリとはタイプの違う過剰さがあったが、それは全く感じられない。むき出しの若さと果実味で勝負という以前の雰囲気とはずいぶん変わった。75点。お手軽ワイン館で2289円。(2012/4/26)。
10月2日
Chablis 2011/Gaston Andre Pere&Fils(シャブリ/ガストン・アンドレ・ペール・エ・フィス)
キリリとした酸味、べっこう飴のような焦がした香りと藁の雰囲気、ミネラル感などが次々に感じられる個性のはっきりした好シャブリ。税抜きだと3桁の値段なので期待してなかったが、これならCPを考えてもコノ・スルにも対抗できる。74点。ヴェリタスで1000円。(2012/8/31)。
・・・探してでも買うべし ・・・売ってたら買うべし ・・・お金があったら買うべし
・・・飲みたい日なら買うべし ・・・買うべからず
2012年
来年もみなさま、よろしくお願いします。
本日はイタリア料理店レオーニに持ち込ませていただいて(持込み料1本1000円)、忘年会。飲んだのは以下の2つ。
レストランみてあるき
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