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(2024/1/1 - 2024/6/30)


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2月4日。年が明けたと思ったらもう立春 / お使いは自転車で。

昨年末はクリスマス明けまで授業があり、そのあとよっこらしょと帰省。なんか、年末年始ののぞみ号の切符がぜんぶ指定になるのでネットで予約をしておけだとかよけいな宣伝をしていて不穏なものを感じ、それでなくても帰省ラッシュで混む時期なので、ここはひとつできるだけ朝早くに下宿を出るべしとがんばったのだが、いざ駅に行ってみたらみどりの窓口はがらがらだったわけである。みんな予約してたから。並んでいたのは事情をわかっていなさそうな外国人観光客ばかり。なるほどね。しかしともあれ少しも騒がず、窓口のお姉さんに目的地を告げると、やはりのぞみの指定はずいぶん後までありませんねというかんじだった、のだけれど、ぱたぱたっとキーボードを叩きながら、あっ、数分後発ですが一席ありますがどうしましょう、ということだったのでそれいきますいきますということで、窓口のお姉さんのファインプレイによって無事に指定席切符購入に成功、ホームにダッシュして無事乗車、そうなってしまえばあとは座っていれば乗換駅まではのんびり本でも読んでれば到着、そして乗換駅ではさすがに次の特急まで接続が悪くて一時間ぐらい待たされるであろうと思いつつふと切符を見直したらこれまた数分後に発ということであわててホームに降りて無事乗車。でまたのんびりと本でも読んでいたら ー 例によって内田百閧フ、まぁ「阿房列車」とかそういうの ー 無事に到着。結果、えらく早く到着したわけである。となれば、かねてよりもくろんでいた自転車購入を実行に移すべしとなった。いつもなら夕方や夜に駅に到着なのですぐに実家に向かっていたのだけれど、このたびはまだお昼だし、天気もわるくないし、おもいのほかくたびれてないし、じつはもう駅の近くで自転車が売られているのをこの前の夏の帰省のときに確認済みなのだった。で、駅から少し歩いたところのショッピングモールの自転車屋さんに行き、多分夏からそのまま店頭に置いてあった折りたたみ自転車を購入、そのままそれに乗って実家に帰った。というわけで、ながらく帰省したらずっと食っちゃ寝ーばかりだったのが、ちょっとした散歩の足ができたわけである。まぁこのたびは遠出はしなかったものの、ちょっと調味料が切れてたわみたいなお使いにかこつけて、何十年ぶりかに実家の近くを自転車で回ったりした。
年末には魚屋から大きな鯛が届いてそれがお刺身になったりお吸い物になったりしておいしくいただいたし、また去年は日程の具合で年末中に下宿に戻らないといけなかったせいで実家のおせちは食べられなかったのが、今年はおいしくいただけた。元日のお昼には姉上も来て、たあいないおしゃべりをひとしきりして、それで姉上の車が帰っていったすぐあとぐらいになんだかごとごとと音がして、風かなあ、あれ?などといいながら座敷の小さなテレビをつけたらアナウンサーが必死に何か言っていた。ことしはそういうふうに年明けをむかえたわけである。

最寄り駅のスーパーで買い物をして下宿に戻り、本棚なりなんなりとくに倒れていないことを一応確認して簡単なお惣菜とビールで夕食をすまし、翌朝、心静かに七草粥をお祝いしたあたりまではまだ人心地のうちだったものの、まぁ学校が始まるともう阿鼻叫喚の巷である。人生とはなんなのかいっこうにわからんね。
なにはともあれ会議なり授業なり大学共通テスト(今年は1日目朝イチだったので試験室に取材のキャメラが入って写真に写ってたのは少しおもしろかった)なりをばたばたとこなし、そして卒論の口頭試問もぶじおわり、そうして気が付けば節分、スーパーでおすしを見たら海鮮太巻きがおいしそうだったので購入してお祝いした。

それで本日は立春。今年もこうして春を迎えることができたのはありがたいことである。なんかお天気も悪くないし晴れ間もみえて、立春の空気を吸いに散歩でもするのがいいかなあと思いつつ、せっかくの日曜に昼間からナポリタンをつくって缶のジンソーダをのんでこんなことをつらつらと書いている。ナポリタンには以前ふと好奇心で買ったなりいまいち使い道に窮しているハリッサを入れたのでなんだか玄妙な味がした。そして立春なので玉子をゆでて立ててみたら立ったので満足して食べた。


 


3月31日。このところなにをしていたのか。

また2か月近くがすぎた。季節はいよいよ春と言っていいだろう。近所の河川敷のよくわからない雑木のしげみで鶯が鳴いていて風情があるのかないのかよくわからない。できるだけ梅に鶯となってほしいところではあるけれど、鶯の側としても梅がなければ鳴くことまかりならんというわけにもいかないだろうしいつまでも空中に浮いているというわけにもいかないだろうから雑木だろうがしげみだろうが止まれそうな枝があれば止まって鳴きたいときに鳴くよりないだろう。当然のことでありけっこうなことである。精神は一幅の絵のような世界を求めるだろうしそれはそれとして鶯は鳴きたいように鳴く。そういうふうに月日は流れる。このところなにをしていたのか。帰省のタイミングを逃した。ただぶじに年度末が迎えられたのであればまことにけっこう、春が来て、鶯の声を聞く、まことにもってありがたいことである。

今期の朝ドラはよかった。笠置シヅ子のおはなしで、そのあたりはむかしよく聴いていた。エノケンとか笠置シヅ子とか美ち奴とか、FMで特集とかやっていたのをエアチェックして繰り返し聴いていたわけである。いまでも口ずさむ。それで、ドラマではステージでの歌唱シーンがしっかりとあって、もりあがるわけだが、自分が一番好きな「ヘイヘイブギ」のステージシーンがなくてちょっとがっかりしていたところ、ドラマ全体のクライマックスで歌う曲として「ヘイヘイブギ」のタイトルを主人公が口にした時にはかなり相当ぐっときたものである。
それでまた今年は大河ドラマもよくて、これはこれからしばらくたのしめると思う。始まる前は、え〜平安時代だあ?紫式部う?大河ドラマなんだから黙って毎年戦国時代と幕末やっとけないの?と思っていたのだけれど、始まってみたらたいへん面白い。そして、高校の古文の時間に習ったはずなのに関心も持たずにすっかり忘れて今に至るような世界をあらためて知りなおすかんじがとてもいい。Twitterに大河ドラマ関連のリストを作って、ドラマとあわせて専門家の人たちとかの説明とか感想とか盛り上がりとかを読んでこっちもおおそうなのかともりあがる。そして大学でも、通勤電車でよくしゃべる先生が源氏物語のご専門なので、いろいろ聞けてこれも楽しいわけである。

そして、YouTubeの「リアクション動画」というのをあいかわらず見ている。昨夏以来だから半年以上になるので、もうこれはしばらく続きそうである。花冷え。に加えてさいきんはBAND-MAIDの曲のリアクションをよく見ている。キャリアが長くて曲も多いしファンも多い、またこのところ公式の動画がリリースされているのでそのたびにリアクション動画をあげる人たちも出てきて、まぁ見飽きない。まぁ、リアクション動画を作っている人からすれば、どうせアーティストのファンが視聴するんだからちょっと大げさ目に驚いたり褒めたりしたほうが客が喜ぶだろうという湯加減はでてくるようで、また、たぶんそういうリアクション動画の視聴者マーケットとして日本は大きそうな気配もあり(日本のアーティストを取り上げた動画の閲覧数が桁違いに多いみたいなのをよく見る)、まぁそうすると日本は素晴らしい、みたいに大げさにほめる、「世界に褒めてほしい日本人」むけのマーケティングみたいな動画ばかり目にするようになってもこれまたつまらなくなりそうなわけだけれど、まぁさしあたりいまのところはたぶんまだだいじょうぶっぽい。
で結局なにがたのしいかというと、アーティストの作品を見て(聴いて)おなじように(あるいはちがうふうに)捉えて盛り上がる人たちの姿を見るのがたのしいということになる。作者がいて作品があって読者コミュニティがある、という、あたりまえのようでじつはぜんぜんあたりまえではないありようにふれるのがたのしいということなのだろうね。

2023年度が終わり、自分が所属する天理大学人間学部人間関係学科生涯教育専攻は、改組により組織としては幕を閉じることになるようだ。あたらしく学科に昇格して定員も増やし、新スタッフを加え、カリキュラムも拡大ヴァージョンアップして人文学部社会教育学科になる。いま在学する学生さんたちはひきつづき旧カリキュラム「生涯教育専攻」学生として在学し卒業していくので、いましばらくは実感がわかないのだけれど、しかし、ながねんの生涯教育専攻という名前が組織上は終わってしまうというのには感慨がなくはない。そして組織上のことだけでなく、生涯教育と社会教育なら重なってるし同じようにも見えるけれど、やはりじっさいに準備していくうちにいろいろ考えなおすことになっている。また、自分は今まで、人間学のうちの人間関係学としての生涯教育学の専攻でやってたつもりだったのを、人文学としての社会教育学の学科でやってくことになる、と考えると、かなり考え方が変わってくるし、しかも自分はそこに、社会学の目線から関わることになるわけで、自分なりのかかわり方を組み立ててきたものを、たぶんさいしょから組み立てなおすということにもなるだろう。いろいろと考えることはあるなあというかんじ。
なにがおこるかおたのしみ。
 

 

 


5月19日。このところなにをしていたのか / たけのこご飯。

さて5月も半ばを過ぎた。まずまずさわやかな陽気である。ゴールデンウイークに帰省した。ゴールデンというにはじゃっかん物足りない気もしたが4連休があり、ここでなければ帰省できないということで意志の力を発揮して満員の汽車に頭から突っ込むようにして(じっさい新幹線は往復とも連結のところで立っていたのはひさしぶり)とにかく帰省。まぁしかし帰省してしまえば結果論として食っちゃ寝ののんびりした休みをさせてもらった。前回の帰省は年末年始だったのでせわしなくおつかいなどもしていたのだけれどこのたびはまったくのんびりと本など読んでいて、そうしているうちにビフテキとか出てきて乾杯などというまったくもっていい暮らしをさせてもらったわけである。たけのこご飯が出てきて、ああそういえば昔にこうして5月連休に帰省して、たけのこご飯をリクエストして作ってもらったことがあったなあなどと思いつつおいしくいただいた。前回年末に買っていた折りたたみ自転車で散歩という線もあったけれどまぁこのたびは寝転がって本など読んでいた。よい帰省ができた。ありがたいことである。

それでまぁ春休みに帰省できなくてずいぶん情けない思いをしたのはチャラということにして、あとはまぁ粛々と労働の日々を過ごすことになる。まぁ1か月半が過ぎて、なんとなく一週間のペースが見えてきた。ペースが見えたからといって労働の強度が下がりも上がりもするわけではないのだけれど、まぁわたくしごときが文句をいってはいかんわけで他の先生方はもっと働いている。なにはともあれ粛々と日々をこなすべしとなる。

エスノメソドロジー関連のテキストや論集は日本語だけでもたくさん出ていて、見かけたら買うわけだけれど、読むのが追いつかなかったりまたせっかく読むならそういうタイミングを計ってなどと思っているうちに膨大なつんどくができていて、じつは昨年度はそれらを片端から読んで追いつこうということをやっていた。まぁほかにふつうに本を読んだりしながらだしまた途中でしばらく手がつかなかったりしたりしつつで、あとまぁやはり込み入ったことを書いてあると目を通すだけでもなかなか進まなかったりだったが、まぁようやくひとくぎりついた。いやまぁほんとはまだ未読のものはたくさんあるのだけれど、さしあたり一つの山が完了したというか。それでまぁ完了したら何かがどうかなったかというと、何かがどうかなったというわけでもなく、なんていうか呼吸すべき空気のありかに触れていたというかんじだろうか。空気のありかを確認して、まぁ労働の日々に戻るということになるわけである。

某日Twitterで、面白そうな本が出るというのを見かけて、それでちょうど本屋さんに行けたので新刊の棚を探したら並んでいなくて、店の人に「なんか新刊で、なんか働いてたら本が読めなくなってしんどいみたいな本が出てると思うんですがないですか?」等々聞いたが「わからないですねえ、そこになければないですね」と100円ショップのような回答を得る。それで2店まわってそんなかんじで、3店めと4店めは棚を眺めた瞬間にはなからなさそうだったので、肩を落として帰って確認したら翌月の新刊ということだった。それでなぁんだということで新年度になるのを待って研究費で購入すべく発注したのがまだ届かない。なんか発売即重版のベストセラーらしくて品切れだったのかもしれない。なんかそうなるとまぁ読みたいという情熱が落ちてきて、まぁ面白そうというのもタイトルの出オチみたいなところはあるのかもな、ベストセラーだもんな、という気分になってきている。このはなしの教訓は、Twitterの新刊情報は熱心な著者ほど早くから宣伝しがちなので気を付けるべしということだろう。そしてその本がわたくしのもとにいつ届き、そしてそれをいつわたくしが手に取って読めることになるのか、なんだかわからなくなってきたがそれはきっとわたくしが働いているからなのだろう、ということも。

スーパーに水煮のたけのこが売れているので下宿でたけのこご飯を作ろうと思い立つ。ビニールでパックされて年中売ってるやつを買ってきて作ったらそれっぽくできた。木の芽も買ってきてたくさんちらしたらけっこうそれっぽい。三合炊いたのでありがたくしばらくそればかり食べた。下宿で作るとね、そうなりますね。