鏡花作品の語彙検索(KWIC)

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『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

ここもとは茅屋《あばらや》でも、田舎道ではありませんじゃ。尻端折《しりばしょり》…… :104/143


『縁結び』 青空文庫

ってようございます。ちっとも恐《こわ》くはありませんわ。今にすぐにニヤニヤとお笑いな :22/405
   「あれ、名なんぞどうでもよろしいじゃありませんか。お逢《あ》いなされば分るんで :38/405


『古狢』 青空文庫

大鯛をせるのには、どこでもああするのじゃアありません?……」             :14/310
           「いま通って来たじゃありませんか、おじさん。」         :34/310
んのといって、一口飲みたくなったんじゃあ、ありません? おっかさん(外套氏の従姉をい :56/310
途《めいど》の首途《かどで》を導くようじゃありませんか、五月闇《さつきやみ》に、その :161/310
、覗《のぞ》いたり、見廻したり、可哀想じゃありませんか。               :211/310
いえ、盗賊《どろぼう》や風俗の方ばかりじゃありません。」               :237/310


『外科室』 青空文庫

のくらい思っていれば、きっと謂いますに違いありません」                :55/165
じん》、あなたの御病気はそんな手軽いのではありません。肉を殺《そ》いで、骨を削るので :78/165


『義血侠血』 青空文庫

うそ》と坊主の髪《あたま》は、いったことはありません」                :16/706
なすってくださいましよ。いやはや、意気地はありません。これさ馬丁《べっとう》さんや、 :50/706
        「憎々しく落ち着いてるじゃありませんかね」              :77/706
               「戴く因縁がありませんから」              :105/706
と思し召す? こりゃ尋常事《ただごと》じゃありませんぜ。ばかを見たのはわれわれですよ :136/706
金沢なんぞより東京のほうがいいというじゃあありませんか」               :307/706
せんよ、失礼だが、私が仕送ってあげようじゃありませんか」               :317/706
だされば、それがつまり縁になるんだろうじゃありませんかね」              :330/706
しなければならんが、何かお所望《のぞみ》はありませんか」               :346/706
        「でも私が承知ならいいじゃありませんかね」              :349/706
れ、そんなこわい顔をしなくったっていいじゃありませんか。何も内君《おかみさん》にして :364/706
      「これからとはあんまり早急じゃありませんか。まだお話したいこともあるのだ :442/706
とがあるもんですか。敵手《あいて》は女じゃありませんか。かわいそうに。私なら弁護を頼 :654/706


『五大力』 従吾所好

         「串戯〈じようだん〉ぢやありません。」               :37/1139
                 (柄にはありませんが、深川の方へ越さうかと思つて、 :118/1139
を持つは癪だらう。褌と提灯はぶら下げた事はありませんさ、其処を出たんだ。       :153/1139
               「堀さんぢやありませんか、違ひましたかねえ。」     :249/1139
                  「可かありません、聞かして下さい。」       :276/1139
            「あら、御存じぢやありませんか、大問屋の、あの、油蔵の中です :304/1139
さいますやうな、をかしな場所〈ところ〉ではありませんわ。……つい、何時〈いつか〉も此 :313/1139
、何時〈いつか〉も此処をお通りなすつたぢやありませんか。」              :313/1139
すつて、お帰りがけに、此の裏路を通つたぢやありませんか、私よく見て知つて居ますわ…… :317/1139
                 「可かアありません!何うも様子が、見忘れては済まな :360/1139
 (えゝ、そりや病気が原因〈もと〉には違ひありませんが……然うやつてね、両眼のぶら下 :631/1139
                 「面ぢやありません、面ぢやありません。しかし、」  :749/1139
        「面ぢやありません、面ぢやありません。しかし、」           :749/1139
、石置場の処を、五大力に乗つて、通つた事はありませんか。」              :759/1139
               「化ものぢやありません。其の婦は気が違つて居るんです、 :908/1139
             「怪しからんぢやありませんか。」              :916/1139
が後からついて来た、と思つたのは、然うぢやありません。霞を探しに出た材木問屋の男ども :963/1139
が明けたと、思ふと、がつかりして、埒くちはありません。正午〈ひる〉まで寝て、それから :966/1139


『半島一奇抄』 青空文庫

南条まで戻って、三津へ出れば仔細《しさい》ありませんがな、気の着かないことをした。… :12/129
ら、風波の恐怖《おそれ》といってはほとんどありません――そのかわり、山の麓の隅の隅が :16/129
   「いえ、決して、その驚かし申すのではありません。それですから、弁天島の端なり、 :19/129
こに居て、存じております。が、別に不思議はありません。申したほどの嶮道《けんどう》で :33/129
「ただ、それだけの話で、……深く考えた事もありませんが、成程、ちょっと似ているかも知 :39/129
       「いや、そんなに大した事ではありません。実は昨年、ちょうど今頃……もう :42/129
      「いや、とけておちたには違いはありませんがね――三島女郎衆《じょろしゅ》 :52/129
から、そんな腥《なまぐさ》い話の出よう筈はありません。さきの御仁体でも知れます。もう :52/129
のままなんですから、早いも遅いも考える間はありません。揃って真紅な雪が降積るかと見え :71/129
やあ、皆も来てくれ。)尋常《ただ》ごとではありません。植木屋徒《であい》も誘われて、 :72/129
で遁《に》げました。水車のあたりは、何にもありません、流《ながれ》がせんせんと響くば :79/129
ます、大漁となると、大袈裟《おおげさ》ではありません、海岸三里四里の間、ずッと静浦《 :86/129
ほ》します。畝《あぜ》も畑もあったものじゃありません、廂下《ひさしした》から土間の竈 :86/129
「上げるために助けたのだから、これに異議はありません。浜は、それ、その時大漁で、鰯の :90/129
とはないのでございますが、手前が申すまでもありません。いわゆる、流れものというものに :91/129


『活人形』 鏡花とアンティークと古書の小径

婦人《をんな》だといふ格言がある、何、訳はありません。近い内に屹度罪人を出しませう。 :10/219
退《の》きなさい。お前方の入つて来る処ではありません。と極《き》めつけられて悄気かへ :29/219
う。「些少《ちつと》も愉快《おもしろ》くはありませんでした、が此から面白くなるだらう :29/219
た。「怪談は暗がりに限るよ。「えゝ!仕方がありません。先月の半ば頃一日《あるひ》晩方 :47/219
のなら、今頃は鎌倉中の評判になつてるに違ひありません。何をいはうと狂気《きちがひ》に :79/219
/\。「真個《ほんと》に深切な御方つちやアありません。不足をおつしやつては女冥利が尽 :112/219
《つ》きて高田に向ひ、「御覧の通りで仕様がありません。式作法には無いことだが、お藤の :119/219
たのだな。「滅相な。「否《いや》、其に違ひありません。隠して置いて、我《おれ》を欺く :161/219


『海神別荘』 華・成田屋

くさま)でいらっしゃいます、もはや人間ではありません。                :101/369
が前後を守護しました。お憂慮(きづかい)はありませんが、いざ参ると、斬合い攻合う(せ :103/369
  は、恐れながら、それぞれの予備の知識がありませんでは、自然のその色彩ある活字は、 :125/369
て、絵には活きたものは住んでおりませんではありませんか。               :254/369
儀と申しました。決してお歎きなさいます事はありません。                :256/369
(しょう)あるもの、形あるもの、云うまでもありません、心あり魂あり、声あるものに違い :277/369
の露、あちらは菊花の雫です。お国では御存じありませんか。海には最上の飲料(のみしろ) :283/369
微酔の瞼花やかに)誰も知らない命は生命ではありません。この宝玉も、この指環も、人が見 :298/369
美女  それでは何にもなりません。何の効もありません。                :302/369
男とともに、鉄砲をもってその蛇を狙ったではありませんか。渠等(かれら)は第一、私を見 :327/369


『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫

            「あら、そんなでもありませんわ。ぽっぽ。」          :142/257
       「そんな重いもの持運ぶまでもありませんわ。ぽう、ぽっぽ――あの三人は町 :155/257
 「おじさん、ひどい、間違ったら高島田じゃありません、やむを得ず洋髪《ハイカラ》なの :199/257
鯉をいきなりつかむと、滝の上へ泳がせたじゃありませんか。」              :200/257
、何だか九字でも切るような様子をしたじゃアありませんか。思出すわ。……鋤鍬《すきくわ :212/257
の。あの、持ってたもの撞木《しゅもく》じゃありません? 悚然《ぞっ》とする。あれが魔 :212/257


『化鳥』 青空文庫

ち》と皆で、お談話《はなし》をしてるじやあありませんか。僕眠い時、うつとりしてる時な :48/
と違つたこといふんだから心服はされないぢやありませんか。               :74/
、だつてもね、そんなこと人の前でいふのではありません。お前と、母様《おつかさん》のほ :85/
生へた姉さんが何時《いつ》でもいるんぢやあありません。また落つこちやうもんなら。」  :198/


『木の子説法』 青空文庫

   「――その年の残暑の激しさといってはありませんでした。内中皆裸体《はだか》です :80/231
暑いくらいで、そんな状《ざま》をするのではありません。実はまるで衣類がない。――これ :80/231
若いから、そんなに痩《や》せ細ったほどではありません。中肉で、脚のすらりと、小股《こ :82/231
こ》んで来た始末で……その悲惨さといったらありません。                :102/231
かせるのです。いいえ、何も喧嘩をするのじゃありません、おわかりにならんと思いますから :108/231
辺《あたり》まで遣られましてね。出来ッこはありません。勿論、往復とも徒歩《てく》なん :109/231
今にもその頃にも、まるで知己《ちかづき》はありませんが、あすこの前を向うへ抜けて、大 :113/231
時ほど、情《なさけ》ない思いをした事は余りありません。その二階で、三人、何をしている :142/231
       「お客さん――これは人間ではありません。――紅茸《べにたけ》です。」  :226/231


『高野聖』 泉鏡花を読む

、此水は何から、辻の方から流れて来るのではありませんか。)              :48/622
          人を馬鹿にして居るではありませんか。あたりの山では処々茅蜩殿、血 :161/622
ざんせぬ、それ、それ、お法衣の袖が浸るではありませんか、)といふと突然背後から帯に手 :293/622
いますね、あとでお食んなさい、お客様ぢやあありませんか。)              :444/622
              (厭? 仕様がありませんね、それぢや御一所に召しあがれ。 :446/622


『国貞えがく』 青空文庫

、烏の鳴かぬ日はあっても、お噂をしない日はありませんが、なあ、これえ。」       :128/317


『草迷宮』 鏡花とアンティークと古書の小径

                何、嘘ではありません。                :419/1510
と昼間三崎街道を通りつつ、考えなかったでもありませんが、場所と時刻だけに、また格別、 :665/1510
      「ですから、取留めのない事ではありませんか。」              :701/1510
いで、熟《じっ》としていさえすれば、何事もありません。動くと申して、別に倒《さかさ》 :704/1510
を、火屋《ほや》の中から縦に突刺してるじゃありませんか。」              :722/1510
ら、火はそれなり、ぱったり消えて、何の事もありませんでしたが、もしやの時と、皆が心掛 :725/1510
で取落した小刀《ナイフ》が影も見えないではありませんか。               :725/1510
、切尖《きっさき》を立掛けてあったろうではありませんか。」              :760/1510
       「否《いいえ》、これには別条ありません。盗人《ぬすっと》でも封印のつい :768/1510
、冷酒《ひやざけ》を茶碗で煽るようなんじゃありません。                :789/1510
              「宵には何事もありませんでした。可い塩梅な酔心地で、四方 :793/1510
―それじゃかえって、憑込《つけこ》もうではありませんか。」              :794/1510
「何聞く方の耳が鳴るんでしょうから、何事もありません、茄子《なすび》の鳴くわけはない :842/1510
          「私くらい臆病なものはありません。……臆病で仕方がないから、成る :890/1510
が、勿論、その中に、私の望みの、母の声のはありません。                :941/1510
      娘は、別に異《かわ》ったこともありませんが、容色《きりょう》は三人の中で :946/1510
ど、誰も友達を、自分の内へ連れて行った事はありませんでした。             :947/1510
々で、急にいなくなる、跡の寂しさといったらありません。――先の内は、自分でも厭々引立 :948/1510
            勿論、こんなのではありません。または、            :1015/1510


『眉かくしの霊』 泉鏡花を読む

    「まあ、勝頼様は、こんな男振りぢやありませんが。」              :64/330
ね。しかし私は坊さんでも、精進でも、何でもありません。望んでも結構なんだけれど、見給 :90/330
              「不断の事ではありませんが、……此の、旦那、池の水の涸れ :211/330
――目の覚めるやうだと申しましても派手ではありません。婀娜な中に、何となく寂しさのご :242/330
藤色に成つて見えますまで、お色の白さつたらありません、姿見の前で……。」       :296/330


『日本橋』 青空文庫

も、そうでなくッても、まるッきり、心当りはありませんよ。」              :164/2195
蔵様じゃないんですか。私は直接に見たことはありませんけれど、……でしょうと思いました :222/2195
          「いいえ、気の迷いじゃありません。私はまったく。」        :224/2195
姉さんはあんなでしょう。私は滅多に御座敷はありませんし、あの……」          :285/2195
どうして。)って。……いいえ、冷評すんじゃありません、深切で聞いて下さるお家では、( :289/2195
          「わざと、と云うのじゃありません。皮肉じゃありませんか。」    :533/2195
「わざと、と云うのじゃありません。皮肉じゃありませんか。」              :533/2195
                  「相違ありません。」               :545/2195
           「あいにく、持合せがありません。」               :549/2195
拶をします。可い加減にしなくっちゃ困るじゃありませんか。夜分、我々が通行するのに、こ :604/2195
 「だって――ああ焦ったい。この方は何じゃありませんか――御姉さんの志だって、お雛様 :734/2195
ょう――この方の心意気は、よく分ってるじゃありませんか。               :738/2195
そんな思いをして迄だって、放しに来たんじゃありませんか。ねえ、現在。」        :745/2195
    「嘘ばっかり、口説けもしないんじゃありませんか。」              :903/2195
…それじゃ暗夜の礫だわ。だから不可いんじゃありませんか。今度、私が着て見せたいけれど :943/2195
        「音がしましたわ、串戯ではありません。さぞお痛かったでしょうねえ。怪 :1053/2195
ぞお痛かったでしょうねえ。怪我をしたんじゃありませんか。」              :1053/2195
仔細有りゃしません。何、私たちに。串戯じゃありません。姉さん、串……、そうですかい、 :1070/2195
        「でも、お年寄が、危いじゃありませんかね、喧嘩はただ当座のものですよ :1348/2195
から、情ないのよ。お爺さん。お恥かしいじゃありませんか。そのね、(二人で来る。)とい :1378/2195
て置くばかり。七年にも八年にも望まれた事はありません。世間じゃ誰も知らないのに、お爺 :1430/2195
            「まあじゃないじゃありませんか。立派に断られたに違いない。」 :1451/2195
に。しかし、決して警官として訊問をするではありません。すでに一石橋当夜の紳士と、生理 :1601/2195


『人魚の祠』 青空文庫

《はくしん》の女子の姿です。釣られたのぢやありません。釣針をね、恁う、両手で抱いた形 :65/122
のは棕櫚の毛を引束《ひツつか》ねたに相違はありません。が、人が寄る途端に、ぱちぱち豆 :97/122
頤鬚を生した、漢《をとこ》が立つて居るぢやありませんか。何ものとも知れない。越中褌と :99/122


『婦系図』 青空文庫

あるわ。まだ昨日《きのう》のも残ってるじゃありませんか。めのさん、可いんだよ。この人 :244/3954
、貴郎《あなた》こそ端近で見ッともないじゃありませんか―ありますわ―さあ、あっちへい :276/3954
    「貴郎のように意地汚《きたな》ではありません。め組は何にも食べやしないのよ。 :330/3954
         「食べやしねえばかりじゃありませんや、時々、このせいで食べられなく :331/3954
んですか、めの字、滅多なことは云うもんじゃありません、他の事と違うよ、お前、」    :376/3954
            「旨《おいし》くはありませんよ、どうせ、お手製なんですから。 :459/3954
ます。ちゃんと玄関へお出迎いをしているじゃありませんか。」              :472/3954
                「結構じゃありませんか。」              :502/3954
酒を召食《めしあが》れば、それに越した事はありません。後《いま》にその筋から御褒美《 :504/3954
 「お客様があったのね。お邪魔をしたのじゃありませんか。」              :511/3954
いな。お茶台に茶碗が伏《ふさ》っているじゃありませんか、お茶台に茶碗を伏せる人は、貴 :516/3954
持とうと云うんじゃなし、ちっとも窮屈な事はありません。」               :544/3954
活けてありましょう、ちゃんと流儀があるじゃありませんか。」              :822/3954
ったって、あのお嬢さんに難癖を着けるものはありません。いずれ真砂町様《さん》へ言入れ :856/3954
  さあ、貴郎、そうしていらっしゃる処ではありません、早く真砂町へおいでなすって、先 :889/3954
んとうに掏られたんだか何だか知れたもんじゃありません、どうせ間抜けた奴なんでさあね、 :1150/3954
》には小児でも、もうお嫁入盛《ざかり》じゃありませんか。どうかすると、こっちへもいら :1248/3954
も、ちょうど似合いの年紀頃《としごろ》じゃありませんか。」              :1250/3954
》なすって下さいまし。蔦吉さんも仇な気じゃありません。決《け》して早瀬さんのお世帯の :1464/3954
な妓《こ》が落籍祝《ひきいわい》どころじゃありません、貴郎《あなた》、着換《きがえ》 :1464/3954
するなんて、芸者を細君にしていると云うじゃありませんか。汚わしい。怪しからん不行跡で :1638/3954
すかね。或《あるい》は何か貴娘、聞いた事はありませんか。」              :1658/3954
たよ。だから誤解をされたんだ。貴娘泣く事はありません、」               :1760/3954
つか》私の誕生日に、お酒に酔って唄ったじゃありませんか。貴下《あなた》は、浅くとも清 :1817/3954
            「恩に被せるんじゃありません。爪紅《つまべに》と云って、貴娘 :1832/3954
            「余り上等な墨ではありませんな。」              :1835/3954
の手がお身代《みがわり》に立っている処じゃありませんか。」              :1837/3954
さろうという絵を、もう今日から御手廻しじゃありませんか。」              :1841/3954
            「別に心配なんじゃありません。肺病でも癩病でもないんですから :1910/3954
ない良縁で、もとよりかれこれ異存のある筈はありませんが、ただ不束《ふつつか》な娘です :1923/3954
     「私に言句《もんく》のあろう筈はありません。」               :1939/3954
談ですから、否《いや》も応もあったもんじゃありません。」               :1942/3954
さんの嫁になるんだ。はい、と云うに間違いはありませんが、他にもう一人、貴下からお話し :1948/3954
              「理由も何にもありません。早瀬は妙に惚れています。」と澄 :1957/3954
んです。いかがでしょう、先生、至極妙策じゃありませんか。それともまた酒飲みの料簡《り :1964/3954
            「決してそんな事はありません。許嫁は、私と私の家内とです。で :1979/3954
、死ぬの、活きるの、と云った例《ためし》はありません。騒動の起るのは、媒酌人なしの内 :1986/3954
換えて、お化粧《つくり》をしていたろうじゃありませんか。蚤取眼《のみとりまなこ》で小 :2078/3954
どうも学者のようです。しかしこっちが学者でありませんから、科学上の談話《はなし》は出 :2175/3954
    「ですが、大層お話が持てましたじゃありませんか。彼地《あちら》の文学のお話で :2191/3954
んな貴女《あなた》、高尚な話を仕かけッこはありませんが、妙なことを云っていましたよ。 :2194/3954
、草深《くさぶか》と云って、名も情ないじゃありませんか。場末の小屋がけ芝居に、お飯炊 :2222/3954
  「何とも恐縮。決して悪気があったんじゃありません。貴女ぐらいな女優があったら、我 :2225/3954
似ておいでなさらないから勿論気が着こう筈がありませんが。」              :2254/3954
をしたまんま、鏡台を始末する方角もないじゃありませんか。とうとう玄関の処《とこ》へ立 :2334/3954
可い加減になさいよ、極《きま》りが悪いじゃありませんか。」              :2530/3954
            「何とも申しようはありません。当座の御礼のしるし迄に……」と :2595/3954
   「いいえ、私、今着て見たの、お初ではありません。御遠慮なく、でも、お気味が悪く :2645/3954
んま》を炊てくれた婦《おんな》は、お蔦の他ありません。母親の顔も知らないから、噫《あ :2691/3954
               私は……じゃありません。その……何でございますよ、お蔦 :2783/3954
           「いいえ、そんなじゃありません。切なければ直きに寝ますよ。お嬢 :2826/3954
茶屋へ行って、呼ばなくっては逢えないのじゃありませんか。」              :2833/3954
         「私は何も、そんな者じゃありませんのに。」             :2837/3954
、そしてその晩別れたのは、ちょうど今月じゃありませんか。その時の杜若《かきつばた》な :2906/3954
、ちっとも早瀬さんの事を書いてあったことはありませんから、どうしておいでだか分りませ :2968/3954
りますよ。隣のお座敷には、お客様が有るじゃありませんか。」              :3043/3954
らっしゃらないだって、幾らでも空いてるじゃありませんか。」              :3047/3954
金子《かね》にも何にも、私が、自分の事ではありません。」               :3181/3954
も貴女、褥摺《とこず》れに摺切れているじゃありませんか。               :3190/3954
けも、貴女方のお耳へ入れられる筈のものじゃありません、けれども、差迫った場合ですから :3202/3954
場合ですから、繕って申上げる暇《いとま》もありません。                :3202/3954
も貴女、女房が孕《はら》んでいたと云うじゃありませんか。」              :3209/3954
更けると申しますから、人目を紛らすのに仔細ありません。得難い機会です。私がお供をして :3233/3954
        「まあ、御一所が宜しいじゃありませんか。お菅さんもそうなさい。」   :3266/3954
            「久振じゃないじゃありませんか。今の言種《いいぐさ》は何です :3278/3954
調子が可いから、だから坐り込んでいるんじゃありませんか。ほんとうに厭よ。貴下浮気なん :3285/3954
か知れないのに、それじゃ貴下、あんまりじゃありませんか。               :3293/3954
、そんな事――河野家の不名誉よ、恥辱ッたらありませんものね。             :3295/3954
遣り方が。自分で自分を酒で殺しちゃ、厭じゃありませんか、まあ、」           :3296/3954
には皆私たち妹の分にまで、手がついたんじゃありませんか。               :3300/3954
早瀬さん、貴下の心一つで、話が纏まるんじゃありませんか。私が頼むんだから助けると思っ :3304/3954
て靴の紐を解いたり結んだりしてやってるじゃありませんか。               :3311/3954
せるの、早瀬さん。――貴下の意地ひとつじゃありませんか。               :3312/3954
なんだもの。ゆっくりお話をする間も無いじゃありませんか。               :3323/3954
合をするのに、貴下は、素通りさえしないじゃありませんか。」              :3325/3954
どうもこうもありはしません、それが当前じゃありませんか。義、周の粟を食《くら》わずと :3357/3954
意見にお任せなさい。私もまた卑怯な覚悟じゃありません。事実明かに、その人の好まない自 :3362/3954
の罰を受けるのがまた当前《あたりまえ》じゃありませんか。愚図々々塗秘《ぬりかく》そう :3376/3954
、猫の恋になるのがある。しみったれてるじゃありませんか。度胸を据えて、首の座へお直ん :3376/3954
の立たないように、立たないようにと言うじゃありませんか。早瀬さんへ行くのが悪いんなら :3397/3954
《しみ》がついて、系図が汚《けが》れるじゃありませんか。」              :3398/3954
   「すでに云々《うんぬん》が有るんじゃありませんか。それを秘《かく》そうとするん :3399/3954
ませんか。それを秘《かく》そうとするんじゃありませんか。卑怯だと云うんです。」    :3399/3954
名誉も何も捧げている婦《おんな》の願いじゃありませんか、肯いてくれたって可いんだわ。 :3409/3954
            「御苦労どころじゃありません。さあ、お供いたしましょう。」  :3450/3954
たその蠣目の車夫なんぞが見着けまいものでもありません。ちょいと貴女手巾《ハンケチ》を :3457/3954
    「しっかりと! 可い塩梅に人通りもありませんから。」             :3483/3954
     「第一、貴女に、見せられる顔じゃありません。」               :3573/3954
                 「夢ではありません、が、この世の事ではないのです。 :3577/3954
長が入院患者を見舞うのに、ちっとも不思議はありません。」と早瀬は寝ながら平然として云 :3612/3954
たい、と河野さんに。……いや、院長さんじゃありません、母屋にいらっしゃる英臣さん。」 :3710/3954
れて。御出世前の大事なお身体《からだ》じゃありませんか。ああ、鶴亀々々、」      :3764/3954
     「静岡へ来てからは、そんな者じゃありません。騙です。」           :3870/3954


『親子そば三人客』 従吾所好

                  「可かありませんてことさ、フム、」と打棄つたやう :71/121


『春昼』 泉鏡花を読む

 「真個に、結構な御堂ですな、佳い景色ぢやありませんか。」              :117/628
とんと暑さ知らずでござる。御堂は申すまでもありません、下の仮庵室なども至極其の涼しい :135/628
             「何故と申すでもありませんがな……先づ当節のお若い方が…… :163/628
がな。最も然う申すほど、私が、まだ年配ではありませんけれども、」           :163/628
が違ふものもあり、自殺するものさへあるぢやありませんか。               :170/628
、文殊、普賢、勢至、観音、皆、名があるではありませんか。」              :180/628
文殊、普賢、勢至、観音、御姿は難有い訳ではありませんか。」              :191/628
           「詠まれたは御自分でありませんが、いや、丁と其の詠み主のやうな :210/628
              「飛んだ話ぢやありませんか、それは又どうした事ですか。」 :223/628
               別に何んにもありませんので、親仁殿は惜気もなく打覆して :301/628
ツ。御約束通り渋茶でござつて、碌にお茶台もありませんかはりには、がらんとして自然に片 :325/628
つきりした、色の白いことゝ、唇の紅さつたらありませんでした。             :356/628
    (否、源氏の題に、小松橋といふのはありませんが、今日はあの橋の上で、)    :367/628
              「藪のやうではありません。真蒼な処であります。本でも御覧 :444/628
       「心があらはれては尚困るぢやありませんか。」              :451/628
居りましても、蟹の住居、落ちるやうな憂慮もありません。」               :452/628
  さて、潮のさし引ばかりで、流れるのではありません、どんより鼠色に淀んだ岸に、浮き :458/628
かりに瞻めたのでござるさうな。些と尋常事でありませんな。               :472/628
て歩行くやうね、天河落処長洲路、あはれぢやありませんか。               :474/628
寝られません。はあ、夜中に汽車のつくわけはありませんけれども、それでも今にもね、来て :495/628
否、父さんやお母さんに、不義理と言ふこともありませんけれど、ね、私は生命かけて、屹と :497/628
うに、寂しい、陰気な、妙な心地がいたすではありませんか。」              :528/628
うへ降りる路は、又此の石段のやうなものではありません。わづかの間も九十九折の坂道、嶮 :549/628
つたらうなどといふ、いや女体の地蔵といふはありませんが、扨て然う聞くと、なほ気味が悪 :550/628
         「いや/\、其処までではありません。唯其の山路へ、堂の左の、巌間を :554/628


『春昼後刻』 泉鏡花を読む

もの。而して御覧の通り、人通りのない処ぢやありませんか。               :97/444
下のやうな方の出入は、今朝ツからお一人しかありませんもの。丁と存じて居りますよ。」  :98/444
が悪くつて寝ていらつしやるんだ、と云ふぢやありませんか。」              :111/444
て、貴女、こそ/\遁げて通らうとしたんぢやありませんか。それを大袈裟に礼を言つて、極 :125/444
は些と烈しい。それがために寝たは、残酷ぢやありませんか。               :125/444
を申上げて、私、そんなつもりで言つたんぢやありませんわ。               :143/444
たんでござんせんことは、よく分つてますぢやありませんか。」              :148/444
 「其処は貴下、お察し遊ばして下さる処ぢやありませんか。               :159/444
遊ばすもんぢやないわ。私は煩つて居るんぢやありませんか。」              :166/444
の、厭な心持になつて、と云ふほかはないではありませんか。それを申したんでございますよ :177/444
うござんす。竹があつても暗くなく、花に陰もありません。燃えるやうにちら/\咲いて、水 :189/444
きさうで涙が出ます、涙だつて、悲しいんぢやありません、然うかと言つて嬉しいんでもあり :208/444
ぢやありません、然うかと言つて嬉しいんでもありません。                :208/444
ので、春の日の寂しいのは、人が寂しいのではありませんか。               :209/444
ない、心細い、頼りのない、悲しい事なんぢやありませんか。               :212/444
店びらきをしようと思ひます、大した写生ぢやありませんか。               :319/444


『天守物語』 泉鏡花を読む

があると申したつて、串戯《じょうだん》ではありません。                :33/480
         女童二 可恐《こは》くはありませんよ。               :109/480
返す)ほんに、討死《うちじに》をした兜ではありませんね。               :194/480
従うのは、主人に間違つた道を踏ませるのではありませんか。               :338/480
。第一、鷹を失《うしな》つたのは、貴方ではありません。あれは私が取りました。     :340/480
かな空があります。決して人間の持ちものではありません。諸侯《だいみやう》なんどと云ふ :344/480
いえ》、かどだてて言籠《いひこ》めるのではありません。私の申すことが、少しなりともお :346/480
堆《うづたか》けれど、そんなにいゝ細工ではありません。しかし、武田には大切な道具。― :364/480
        夫人 まつたく、それに違ひありません。                :366/480
       図書 誓つて、――仰せまでもありません。                :369/480


『歌行燈』 従吾所好

…ねえ、女房〈おかみ〉さん、そんなものぢやありませんかね。」             :69/744
串戯〈じようだん〉だ、強請〈ゆする〉んぢやありません。此方が客だよ、客なんですよ。」 :74/744
ゝ、親方、決して其の御迷惑を掛けるもんぢやありません。」               :76/744


『夜行巡査』 青空文庫

あなた、あなたはちっとも泳ぎを知らないじゃありませんか」               :156/164


『薬草取』 青空文庫

《いや》、私《わし》は出家《しゅっけ》じゃありません。」               :12/283
もそんな難《むずか》しい御山《おやま》ではありません。但《ただ》此処《ここ》は霊山《 :85/283
の御門《ごもん》の内のような、歩けば石一つありませんでも、何となく謹《つつし》みませ :85/283
おぼつか》ない薬で快くなろうとは思えんじゃありませんか。               :119/283
に、稚《ちいさ》な者は、暢気《のんき》じゃありませんか。               :148/283
《かっぱ》に包まれて、見えるは脚ばかりじゃありませんか。               :183/283
           「そりゃ、いうまでもありません。」               :236/283
かくれが》があると、町へ帰っても言うのではありません、と蒼白い顔して言い聞かす中《う :253/283


『夜叉ヶ池』 青空文庫

》は、こんな台所へ出ていらっしゃるものではありません。早くお机の所へおいでなさいまし :41/564
りがねどう》へ上《あが》ってみても差支えはありませんか。               :69/564
     学円 西瓜《すいか》を買うのではありません。決して敲いてはみますまい。(笑 :71/564
《なの》りを揚げて、何の峠を越すと云うでもありません。御覧の通り、学校に勤めるもので :91/564


『湯島の境内』 青空文庫

い、貴方は。……初手《しょて》から覚悟じゃありませんか、ねえ。内証だって夫婦ですもの :25/205
     お蔦 (肩を離す)でも不思議じゃありませんか。               :30/205
いぞ一所に連れて出てくれた事が無かったじゃありませんか。珍しいんだもの。       :36/205
いでいるのはその事でしょう。可《い》いじゃありませんか。蹈《ふ》んだり蹴《け》たりさ :42/205
    お蔦 ええ、話すわ。貴方に御両親はありません、その御両親とも、お主とも思いま :92/205
     お蔦 だって、あとは分ってるじゃありませんかね。ほほほほ。         :96/205
私の早瀬さん、それだからなお未練が出るじゃありませんか。               :159/205


 318 件確認
 佐藤和雄(蟻) 2000.9.29