- 12月3日「火のみち」
乃南アサさんの長編小説です。
「手紙」を見たあとだから、それに似ているなと思いながら最初は読んでいたのですが、 どんどんと、話の方向が違ってきてびっくりでした。
次郎は満州で終戦を迎え、兄弟がばらばらになり、そして妹を売るのを避けるために殺人を犯してしまう。
姉は、どこかでお金を作って送金はしてくれるものの行方知れず。知能に少し障害のある弟も、 中学卒業してそのまま行方が分からなくなってしまう。
ただ一人、手紙でやりとりをつづけていたのが施設に入った妹のみ。
10年という月日を刑務所で暮らし、そしてそこで陶芸に出会う。
それは運命的な出会いといってもいいほどで、出所後も陶芸家としての道に進み順調に 生活を送っていた。
そして、今度は中国古来の青磁の世界にであってしまう。
王が民に作らせたそのものは、今では複製もできず幻といわれていた。それを再現する!! そんな目標に向かって歩き出すが、その道は魔物のようでとりつかれた彼の人生は狂っていく。何かにとりつかれた人物の話を読むと思い出すのが篠田節子さんだったりしますが、 それよりももう少し現実的な話。
ここまで出来るかってぐらいのことをする人を見て、うらやましいと思うことはあるけれど、 それしか見えないっていうのは危険を含んでいるんですよね。
青磁の話は、興味外のこともあり詳しく説明されると難しいのですが、それによっての人とのかかわりあい方や、 同時に描かれる妹や、兄弟弟子の話、絡んでくる女性たちがとても力強くて 引き込まれる。ものすごくいい人間関係の中にあって天才肌って感じで自分の中に閉じこもっていく次郎に 少しいらいらしたりして・・もっと周りをみてほしいナァ〜〜なんて思ってしまいました。
反対に損得を求めず、決めた道を真っ直ぐに進む姿に周りが惚れるのもわかりますね。
ラストは、彼の中でいろんな思いが浄化したような終わり方でほっとしました。
かなりの長編ですが、一気に読み!!でした。- 11月21日「プラダを着た悪魔」
ジャーナリストを目指してNYにやってきたアンディは、一流ファッション誌の編集長ミランダのアシスタントの職を手に入れる。それは、女性が憧れる華やかな職業だった。彼女の志望動機はここで一年働けば後につながる仕事、ファッションには興味なし。
ミランダは、細身でお洒落でこの仕事にあこがれるような子を今まで採用してきた。しかし あまりに続かないため、アンディの経歴と面接の時の頭のよさをかって採用したのだ。
ミランダは、独裁者的存在。何時なんどきでも、携帯電話で呼び寄せて、何もいわずに 指示を並べる。
最初は、ファッション業界の人そのものを軽蔑し、自分はこの業界にずっといるわけではないと言っていた彼女だったが、認めてくれないミランダに負けるものかぁ〜〜と センスを磨きいい女になっていく。
ただ、仕事もなじんで順調に見えてくると、今度は私生活がうまくいかない・・
変わってしまった・・と言う彼・・。中身は変わったつもりはないアンディだが・・楽しい元気が出そうな映画でした。
なんたって、目の保養になりますよぉ〜〜〜。シャネルたらプラダたらの服を着せ替え人形のように着替えてくれる(その手のブランドには普段全く興味ないけど、ああやってみるとやはり いいものはいい!!!デシタ)。
アンディ役のアン・ハサウェイのキュートなこと。サイズ6は太いんだそうですが(たぶん日本で言う9号ぐらいのことかな)、どこが?って感じで足長くて出るとこ出ててうらやましい。
飛び出しそうな大きな目に更にマスカラ塗って、赤い口紅。それでも下品にも厚化粧っぽくならないのはさすがです。
悪魔の編集長ミランダはメリル・ストリープ。こちらはファッションの最先端を作る 編集長なだけあって上品な着こなし。ものすごく素敵なマダム、そして、 何も言わずとも表情だけで分かるようなお顔の演技がものすごい。ちょっと「102」のグレンローズを 思い出したりなんかした(笑)。アンディの一生懸命な姿は、誰もが応援したくなり、実際に彼女の周りにはうまい具合に助け舟が差し出されたりしますが、それも彼女の人間性なんだと納得できる展開。
最初の方で、あまりのミランダの横暴ぶりにアンディがグチを言うところで言われる のが、「努力しないでグチばかり・・辞めたら変わりはいくらでもいる」って。
確かに、ミランダがどういう人物であれグチを言ってるだけじゃ何もはじまらないから・・。 そこでがんばるか、辞めるか・・・が運命を切り開くってことなのかも。
ただ、私なら辞めてそうなんだけど^_^;。
ラストは、ほっこりした終わり方。ちょっと急展開で御同行のおじちゃんは理解がしにくかったみたいだけど・・・私は流されないアンディらしくて好きな終わり方。
目の保養だけでなく元気もでましたぁ〜〜(^^)v。人生ファイトです!!
- 11月19日「モンスター」
娼婦として生きてきたアイリーンが、同姓愛者のアイリーンと出会う。ふたりは、 気持ちを通じ合い、ふたりで生活を始める。
しかし、暴行する客をアイリーンは反対に殺してしまう。
逃げるために、生きるために、そしてセルビーのために彼女は客をとり、時には殺しを続けていく。娼婦の連続殺人。ニュースでみると何人も殺してきた殺人犯でしかないでしょう。
こわいなぁ〜〜とかって画面に映る写真をみていたりするものなのでしょぅが、こうやって人の人生としてみてみると、責める気持ちは薄くなってしまいます。
アイリーンは、16ぐらいから道に立ったという。ひとけの少ない国道などに立って、 ヒッチハイクのように客を求める。って・・・こんな風に簡単に成り立ってしまうのもすごいなと思うのですが・・・日本でもあるのかな?
セルビーを守るため、彼女の頭の中にあったのはそれだけ。高校生のまだ子供なセルビーは、 自分のことしか考えてない。それでも純粋に好きだと言ってくれるそのこと が嬉しくて行動してしまう。
みてるとね・・・このセルビーの気持ちがあんまり書かれていないからよくわからないの。 ちょっとえっ??って思ってしまう。お嬢さんなんだけど・・・ あまりにも言ってることが子供。ただ、それすらアイリーンには、自分にないものとして よく映っているのだから・・・アイリーンのシャーリーズ・セロンは、綺麗でかわいいというイメージ。そのイメージを覆すような 演技にびっくり。ほんまに彼女だったかと何度も考えてしまいましたよ。確か、賞もらってましたね。
セルビーは、クリスティーナリッチ。みていてイライラしちゃうような役柄ですが、不思議な魅力がありますねぇ。
これ、実話だそうです。日本映画でいえば「顔のない・・」とかって福田和子さんの映画がありましたがそんな感じなのでしょうか。
人を殺すことはいけないことだけど、そっち側の言うことはわかるけど、私は神様に 恥じることはしていない。というような言葉を、 セルビーに向かってアイリーンが言うシーンが心に残ります。- 11月1日「7月24日通りのクリスマス」
ありえない(笑)ぐらい見事に幸せなラブコメディでした(コメディ・・ですよね)。
サユリは、出会う男性に王子様ランキングなんてつけて妄想する毎日。
あこがれの先輩に同窓会で再会し、クリスマスを前に本物の恋をしようと 奮闘する。
おしゃれをして、デートをして、そんな夢見心地の毎日だったが、自分に自信がもてず、 不釣合いなんじゃないか、間違っているのじゃないかと思うようになる。漫画にしてもドラマにしても、昔はは王子さまとお姫さまとのハッピーエンド、でも、今は王子様とではなく、ヒロインの近くにいる優しい殿方とうまくいくってパターンが多いらしい。
でも、このサユリは王子様を待っているのですよ。隣に優しい殿方もいるのですが全く アウトオブ眼中!!そのあたりがじれったくもありますね。
好きな人の為にお洒落してきれいになって・・その姿はとってもかわいい。
まあ、中谷美紀ちゃんだからねぇ・・なんちゅう細いおみ足なんでしょっ。磨けば綺麗になりますよね。それでも中身は変わってないっていう雰囲気をかもし出しているのはすごいです。
王子様は、大沢たかおさん。王子様って柄じゃないと思いますが(笑)。 ふとした優しさには惚れますねきっと。
出てくる家族がよいです。YUOちゃんがサユリの父親のガールフレンドってな設定で出てきてますが、地ですか??ってぐらいはまってます。
自慢の弟くんはかなりイケメンてな設定。でも、自分に似た彼女つれてくんですよねぇ・・。でそれ見てイライラしてるさゆりちゃん。
彼女に自分を重ねてみてしまってふたりの結婚(いきなり結婚ですか!ってぐらい の展開でしたけど)に反対しちゃうわけ。
だも、クライマックスでは、その彼女に向かって「あきらめるのは、誰にも迷惑かけないし楽だけど、何もない」って言い放つ。
それがそのまま自分の心情。このあたりはグッとするものがあるね。クリスマス色の強い映画で、ラストは、ありえないぐらいみんなが幸せなお顔でほんわか。みてるといい気分になりますが、これをクリスマスに一人でみていたら・・さすがの私も寂しいと感じるでしょねぇ(笑)。
クリスマスには告白しよう!!ってなキャッチフレーズに踊らされるほど かわいくない私ですが、こういうほのぼのとした映画も好きですっ♪
クリスマスはきっと・・・リスボンでなくフランスに頭が飛んでってるでしょう。
早発性のアルツハイマーと診断された母親。近い記憶がどんどんとなくなっていく中、
母親の記憶は幼い頃の事件が大半を占めるようになっていた。
主人公森悟が小さな時から、バッタの羽音と雷に異常に恐怖を示したという母親。今では、
病室で何かに怯えるように暮らしている。
母親が見た事件の謎を確かめに彼は、母親の出生を調べていく。
結末は・・それはあまりにも突拍子もないものだった。
それはちょっと反則かも(笑)。
何に怯えているのか・・母親の手首ある傷を作ったといわれる事件への疑問と、自らの頭の中にある「生きていて楽しい?」
という問い、そして痴呆の遺伝性・・
知らなかったのですが、痴呆って遺伝性のものがあるんですねぇ・・^_^;。
物語の始めの方では、痴呆の遺伝性に固執するように書かれている。この病気の遺伝って
現実的に怖い話ではあるけれど、ホラーとしての恐怖とは違うもの。でも、
文体に流れるものがすべてダークで、寝る前に読むのじゃなかった・・と何度か思ったぐらい。
悶々とうずまく疑問の闇に彼の心の方が蝕まれていて、それに読んでる方も引きずり込まれる
ものがある。
それが、不快でもありただよっている闇の世界を楽しんでしまうような不思議な感覚。
話の展開がどうとかというよりも、独特の世界に引き込まれる。
そういうところも「囁き」シリーズに似ているかな。
駒子さんは瀬尾さんに手紙を送ります。前略はるか様で始まったほとんどが長編の手紙。
読んでいるこっちは、瀬尾さん同様延々と続く手紙を読んで行くことになる。どの手紙も、
学校での出来事などささいなことがずらずらと書かれている。
電話の一方を聞いているのと同じ状態で意味がよく分からない。話の断片から何があったかを想像するのみ。駒子が書いている手紙だと思って読んでいると
微妙に妙な感じがする。
この妙な感じがする・・と思いつつぼーっと読み続けていくか、手紙の中のひとつひとつを心に留めて読むか・・・そして、それからどれだけ連想するか・・が、瀬尾さんと私の違いなのだろう(笑)。私が普通だと思うけど^_^;
単に謎解きだけではなく、人の思いの行き違いが描かれているのもこの物語のおもしろさ。駒子の話の中にでてくる友人ひとりひとりも丁寧に動いているもの。駒子と瀬尾さんのふたりにも
展開がみられるような終わりだったし、またこの作品続けて書いてくれるのかなぁ
そして、もうひとつ「バックスペース」という話がついてます。
「スペース」の中に出てきた手紙を書いていた子が主人公なのですが、これを読むと
手紙の内容がちゃんと理解できる。?マークで読んでいたスペースよりも、こちらの方が私的には面白い話だったんですけど・・・
2つの話うまくつながってますよぉ・・・。
そして、瀬尾さんちょっとずるしました???
自分の学費の為に強盗に入って人を殺めてしまった兄を持つ直貴。
彼の人生は、その時から変わってしまった。殺人犯の弟というだけで受ける差別。
せっかくなじんだ職場も、好きになった恋人も、追いかけた夢も失ってしまう。
塀の中と外でやりとりしていた手紙もいつしか重荷になっていく。
そんな彼をずっと見守っていたのが由美子。彼女の思いに応えるように
一緒になった彼だが、その生活にもやがて兄のことが追いかけてくるようになる。
彼は、最愛の妻と娘を守るために決意をしてしまう・・・
泣ききました・・・勝手に涙でてくるんですもの。
彼は一生懸命生きているのです。自暴自棄になりそうになりながらも一生懸命前をというか今を見つめて出来ることをやっている。
それだけに、周りの人の態度はなんだかなぁ〜〜と思いながらみてしまうのですが、
途中、「差別はあたりまえだ」と忠告する人物が現れます。
単に、差別を正当化するのではなく彼に対して、そのことはどうしようもない事実だから
「差別のない場所を探すのではなく、そこで生きるの」だと言う。そして、
「お兄さんは、そのことも含めて罪を考えなければならなかった」と。
簡単に親を殺めてしまったり、子供を殺してしまう事件が起こる最近。
それをしたら、その相手が死ぬということだけではないということを知らなければならないと
映画が教えています。いろんな人に見てほしいなと切実に思う部分でもあります。
ラスト近く、被害者の家族に直貴が会いに行くシーンは秀逸なんじゃないでしょうか。
現実はこんな浄化の仕方はしないのでしょうが、硬い心が解けて行く瞬間をみた気がしました。
つらい境遇の主人公の映画で、涙はいっぱいでますが人の思いと優しさもいっぱいいっぱい感じらる映画です。
今の自分を受け入れて・・逃げずに生きていけたら・・・いいな
綺麗なラブストーリーでした。ちょこちょこと細かいエピソードひとつひとつが
とってもかわいいの。
静かに静かに展開していき、絵のようなと
思ったイメージはそのまま。きっとそういう雰囲気はそのままにリメイクしているのでしょうね。
韓国の住宅事情知りませんが、日本に比べるとよいのでしょうかね。
男性の方は、有名な建築家の息子のようで育ちのよさを思わせる生活なんで、納得なんですけど、
女性の方は、アニメの声優で友人が経営している漫画喫茶でアルバイトしている生活のわりに住んでいるところが・・・ゴージャス。
システムキッチンのあるようなところで一人暮らしできませんよね(たぶん都会に住んでるとおもわれる)。
女優さんの笑顔があったかくてよかったです。
リメイク版では、女性は女医さんらしいです。漫画喫茶というのがアメリカにあるかは知りませんが、サンドラが漫画喫茶じゃ・・・あかんかったのでしょ(笑)。
大人な二人(韓国版はかなり若い設定でしたし)の大人のラブストーリーになって素敵じゃないかなとそそられてます。
ここの住宅、いつ入居してもよい、若いうちに契約して積み立ててもしも入らなかったらそのお金は返却しますって。かなり都合がよろし。現実的に考えるとかなり無理があるのですが^_^;
んで、主人公はその入居者を募集するあたって、面接するわけです。
自立した女性が生活するためだけに集まって共同に生活するっていうのが理想。
有名なキャスターは、親のレールに乗って一流大学、就職、そしてキャリアに、若い夫と
一見こんなところに入らなくてもいいような人なのに。年老いるまで、その若い夫といる自信がないといいます。
陶芸家の彼女は、夫との離婚や師匠との不倫関係。年の離れた夫を持つ若い女性は、
その愛の深さから逃げ出すために・・・、不倫の末、相手の奥さんが亡くなられて
お嬢さんと一緒に仲良く暮らす女性は、その愛の深さが重すぎる・・といいます。
実際は、いろんな悩みを持っているから集まってくるんですよねぇ・・
親睦会を重ねながら、トラブルもあったりして・最終的には「空の家」の方向性が見えてきた
ところで話は終わります。
それぞれのエピソードも、個性的でおもしろかったのですが、彼女達の話を聞きながら、主人公は自分のことも考えていくんです。
劇的な人生を送っているわけではない。この住宅計画を始めた頃にいた恋人とも
なぜか自然消滅している。そのことに気がつかない程自然に・・・。それに気がついてなんでこうなったの?って自問する様子に惹かれてしまいました。何かはっきりとした事件があるから
こうなったわけじゃないってな生き様がなんとなーく似てるかもって親近感覚えたりして。
ベストセラーの映画化と注目作の映画です。
といっても、その流れは全くしらず・・どっかで聞いたことあるなぁ〜〜と思ってました(笑)。
原作を読んだ方が分かりやすいらしいですが、未読でした。
やっぱり少し難解な部分がありましたね。宗教的な感覚が薄いせいもあり、全部を理解したかといえばNO^_^;。
イエス・キリストを神とするか、人間とするか・・・。イエスが磔になった後には、マグラダのマリアのお腹には子供がいてその末裔がいまも生きているという説はおもしろいなと思った。
イエス・キリストの話は耳にするが、普通にギリシャ神話などと同じ感覚で聞いていたのだが、
そういわれてみると、実際に存在したと思えるから・・現実味を帯びてきておもしろいなと。
単純にすごーく不思議だったのは、なんで警部がものすごく簡単にランクドンを容疑者に仕立てあげられるのかということ。逃げ回っている方が主役だから、そっちの物語は全くないわけで、
どうやらそれなりに警部の方にも物語があるらしいのは見えたけれどちょっと消化不良。
ふたりがどうやって、逃げきる(真犯人を見つけるって言う感覚よりも逃げるって感じを受けた)か・・そういう観点でみると展開が速くておもしろい。
ものすごーくありえない話なところも映画っぽいのかもしれません。途中協力者と思わせたリー博士がなんかよかったな。
導入部分で挫折しなければ、謎にのめりこんでもいけるので充分に楽しめる映画でした。
ヘルシンキに新しくできた「かもめ食堂」その店は、サチエさんが作ったものでした。
清潔な雰囲気の食堂。しかし、できたばかりの食堂にはいっこうにお客さんは来ません。近所の?おばさまたちは、ガラス張りの店内で毎日机を拭いて綺麗にしている彼女をみながら通りすぎます。
そこに、日本かぶれの男の子がやってきました。サチエさんは、最初のお客さんだからとコーヒー代をとろうとしません。それが原因かどうかは知りませんが彼はその店にいりびたることに・・・
その彼が聞きました「ガッチャマンの歌知りませんか?」と。
サチエさんは、思い出そうとしますが「誰だ!!誰だ 誰だぁ〜」のあとが続きません(私もこっからでてこなかったなぁ(笑))。のど元がつっかえたような気持ちでいると、本を読んでいる日本人ミドリさんと遭遇します。思わず「ガッチャマンの歌知ってますか」と聞いてしまうサチエさん。
すると、ミドリさんはすらすらとノートに歌詞を完璧に書いてくれたではありませんか。「ガッチャマンの歌を全部知ってる人に悪い人はいません」なーんて言いながら、サチエさんのお家にミドリさんは招かれます。そして、そのままかもめ食堂の店員に・・・
ある日、荷物がでてこないと困り顔の女性まさこさんがやってきます。いつしか、彼女もまたここで働くことになっていました。
店員も・・・お客さんも少しずつ少しずつ増えて・・・かもめ食堂は満員になりました。
めでたしめでたし。
こーんな風に御伽噺風に話ちゃいたいぐらいほんわかとした空気が流れています。
決して多くの事件があるわけでもなく、多くを語るわけでもない。それぞれがなぜこの街に来たのかは、半分ぐらいしか語られず、それぞれ何かがあってここにたどり着いたようでなのがみている方の想像を書きたてます。
ひとりの鬱っぽい女性をみて、フィンランドの人はおおらかで何も悩みがないようだけど一緒なんだなんて台詞がありますから、きっと何か悩みがあったのでしょう。
そして、悩みだけでなく人々の生活はやはり日本の生活とそんなに変わらない・・・そんな気がしてみていました。
「食べること」その大切さも感じましたね。ちゃんと食べて生きていかなきゃって(笑)。この映画みているとおにぎりが無性に食べたくなりますよ♪。
3人の女性はそれぞれがかなり個性的な役者さん。それぞれの個性とマッチしていて、彼女らをイメージして書いた映画なのかと思っていたら、原作がちゃんとありました。一度読んで見たいもの。
主人公のサチエさんの雰囲気はいいですね。あんな女性はあこがれます。
あわてずあせらず、前を向いて・・・潔い。人が集まってくるのが分かります。
淡々と前に進んでる空気が全体に流れていて癒されます。
目先のことでこちゃこちゃして生きてる自分がちょっと嫌になりますねぇ・・・(笑)。
息が詰まりそうになったら・・・見直してみたいような映画でしてた。
保守的なアイルランドのお話だったのですが、えらい話でした。性的に脱落したって・・・??3人の少女がその修道院に入れられた理由が、「いとこにレイプされた(したのではなくされた)」「男性に色目をつかった(かわいい女子高生に群がる男子高校生って図)」「未婚で子供を生んだ」なそうで・・・・
親がもうこんな娘は家の恥さらしだってな感じで入れちゃうの。
そして、その生活とは・・・1日中洗濯してる。脱走した子は、丸坊主にされて・・体罰もしっかりあるし、シスターたちのセクハラも。
シスターたちもかなり、ストレス溜まっているのだろうが、性格悪すぎ^_^;。映画だとたまーに優しい人がいたりなんかするのだがそれもなし。
正直、あきれながらみていたわけです。
そのくせ、6年後に弟が大人になり彼女が悪かったわけではなくレイプされたっていうことがわかったのかあっさり施設を出ることを許されたりすんだ。
ラストは、あとの2人が無事に脱出できたところで終わるのだけど・・・そんなに簡単に???とびっくりしてしまいました。まあ、その前に脱走していた人も、家にまでたどり着いているわけだから(父親が戻しにきた)、出るのは簡単だったのだろうか?。
ラストは、彼女らのその後が映し出されていた。けっこ普通に生きていた。
ひとり、精神的にやられてしまった人は、いわゆる監禁室のようなところで若くして死亡していた・・・。
そして驚くことに、実話らしい。1996年まで続いたらしい。つい最近じゃん^_^;
話は、マリーアントワネットの生涯を裁判にかかわった弁護士への独白という形で進められていきます。3幕構成で、1幕はフランスにお嫁入りして数年、宮廷で贅をつくしている姿、2幕はフェルゼン伯爵との逢瀬と、フランスの状態が緊迫して王宮の存在が危うくなったところ。3幕は、パリから脱出を試みたが失敗し、幽閉生活と裁判・・そして断頭台へと・・・
あまりに有名な生涯なので、先がどうなるという楽しみよりもどう演出されて、どう演じるのか・・そういうところに期待をするものなのですが・・・・
全体的にオーソドックスでしょぅか。別にそれがおもしろくないというわけじゃないのですが、舞台の上の役者さんのせいか、台詞のせいか・・すごく硬い。それでいて有名どころの俳優さんたちのナチュラルな演技・・・なんかちぐはぐな印象を特に1幕に感じました。
アントワネットが境地に追い込まれて、舞台の上の人の数が減っていくにつれて面白くなるのは、結局、彼女が人間らしく生きている姿だからかもしれないです。いくら綺麗でもそれだけではやはりだめなんでしょね(笑)。
アントワネットのしたことがどのぐらい悪いことだったかは、今の私らの生活からは計り知れないものがありますが、中盤以降の彼女の描かれ方は、決して悪魔に魂を売ったようには見えない。それだけに、愛するものたちとの別れ、罪に気がついたときの彼女の心の移り変わりなどには素直に同情してしまうし、穏やかになった表情はとても綺麗に見える。
現実、悪魔というよりは無知という罪なんだろうなと思うのですけどね(周りの方が悪いような気がしますからね)。
役者さんの中でぴったりだと思ったのは真央さんと・・・団 時朗さんのでしょうか。
優しいエリザベートの小川さんもよかったかな。
あとの方は、フランスものは日本人には難しい・・・と。なかなか貴族には見えないのだ。
ルイ15世陛下とその王妃?とかのやり取りみてると、ここは、成金の越後屋かと^_^;。
白い鬘をつけてらっしゃったのですが・・・下の黒い髪が見えてる方がいらっしゃって。。どーにかならなかっのだろうかと^_^;。白と黒って目立ちます。そんなこと考えているから1幕はよけあかんかったんでしょけど(笑)
最後の最後まで、王妃を助けようとしていたフェルゼン伯爵は、大浦龍宇一さん。端整なお顔だちと、真面目そうな雰囲気はいいのですが・・・あまりに硬く軍人で^_^;これまた貴族的な優雅さが物足りないので、王妃との物語がなんとなく違う話になっているような・・・・
。フェルゼン伯爵という役でなければ・・・(宝塚の見すぎでしょーか)
市民がベルサイユに押し寄せ、パリに行く決意をするシーン。ルイが決断をし、それに対して私もついていくと決断する時の、凛とした表情が恐ろしく綺麗。そのあとバルコニーに出て行く様といったら・・・。すごく印象に残っています。
あとはねぇ・・・断頭台に上る姿に心を締め付けられるうような気分を味い・・・・
切なかったぁ・・・
でも、終わってみればピンクのドレスですよぉ〜(笑)。
コールの時に、市民と貴族に分かれて出演者が厳かな雰囲気で立っている(フェルゼン伯爵がなぜに市民側にいたのかが謎・・・妙になじんでいたけど。)中、豪華な豪華なピンクのドレスでおでましの真央アントワネットさま。
涙引っ込みました(笑)。できれば・・・白いラストの衣装でと思うのだけど、それはそれで悲しい気持ちで舞台を後にしなきゃいけないから、最後は華やかに終わってよかったのかも・・・しれないなぁ〜。
誘われておっちゃんと行ったわけですが・・・・吹き替えだったんです。
周りはお子ちゃまばかりで・・・始まる前の予告もアニメばかり・・^_^;。ピカチューの動く映像を始めてみましたよ(笑)。
本編の方も・・これはやはり子供が喜びそうな話だなぁと。
コメディなのですが、同じことを繰り返して笑いをとる・・・と。周りの子供が喜んでいる声を聞きながらなんとなく冷めた感情でみてしまいました。
ところどころは面白かったし、それぞれのキャラクターはかわいい(フクロネズミの兄弟は、近づきたくないキャラですが^_^;)。
ひとりぼっちだと思っていたマニーの前に、マンモスの軍団が現れるところなんかは感動しちゃうんですけどね。
ラストは、ハッピーであったかい気持ちを持って帰れる映画で
はありますが・・・見ていて、怖かったんですよねぇ・・・。温暖化で氷が解けるとかマンモスの最後とか・・・
この映画をみて、怖さを感じている人もあまりいなかったと思いますが(笑)。
家庭で、いろいろ突っ込みながらしゃべりながらみるにはいい映画だと思う。しかし、わざわざ映画館に足を運ばなくてもいいかもと思いました。。
マンモスが、フクロネズミの習性に習って、木にぶらさがってる姿はかわいくって好き♪。
最初から最後までどんぐりを追いかけていた不死身の動物は何だったのか・・・謎(笑)というところでしょかぁ〜〜^_^;
優しさが満ちている・・・そんな映画でした。
一番は、やはり博士・・ね。そして、彼女の明るさ。静かに流れるピアノの曲と、静かな会話・・・心地よい時間が流れるよう
ものごとの真実はみえないところにある・・・それを数式を用いて説明してくれる。
数式といえばしかめっつらしいのに、なんだかとてもドラマチックにみえるのが不思議。語り口調もあるんでしょうけど。
数学は学問なのだなと改めて思う。
古い屋敷のはなれが舞台というのも、非現実世界になってちょっと無理がある設定かも・・というところを自然にしてくれる。
3人で囲む夕食は、とても楽しそうでみていてこちらの顔がほころんでくる。絵に描いたような食卓。
とても楽しそうだからこそ、博士の中では永遠に阪神のエースは江夏で、博士の家のラジオが壊れているのを直してはいけないのだと
ルートが気づくシーンは悲しかった。
楽しそうなシーンが続く中、時折確認させられる現実は、そう明るいものではなかったのね^_^;
それでも、絶望してしまいそうな現実を淡々と大切生きている姿・・・素敵でした。
出演している役者さんもはまってましたね。寺尾聡の目は何でも包んでくれそう・・・。そして、ルート君も大人になったルート先生と
あまりに無理がなく(笑)素朴でかわいい。
素敵な映画でしたが、数式をみて、この話を書こうと思った原作者の方が一番すごいのかもしれないなぁ〜と、思います。
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