●過去のDiary
- 12月10日「食堂かたつむり」
小川糸さんの「食堂かたつむり」
映画化されてましたね、観たかったのだけど知らないうちに終わってた^^;
恋人にだまされて、おばあちゃんから譲り受けたぬか床以外すべてをなくした倫子。
物だけではなく、声まで失い、疎遠になっていた母のいる 故郷に帰ることにする。
そこではじめた「食堂かたつむり」。
一組限定のお客様に、オリジナルの料理を出す。
そこに集うお客さまと、母とその周りの人たちの人間模様が描かれていた。ほのぼのとした話だろうなという想像はあっていたのだけど、 泣かされるとは・・・・
食堂に来るお客さんとの話がメインかと思えば、母と娘のお話でした。
若干、現実味のない設定ではあるのだけど(そんなに上手くいきますかいってな部分も) 優しい人たちがいっぱいで、読んでいて温かい気持ちになり、ちゃんとした食事がしたくなる(笑)
ただ、丁寧に丁寧に描かれた料理の描写は、私には解りづらくて映像だといいのだろなと思った。 作られる料理が日常的ではちょっとないかんじなので想像がしにくい。
おばあちゃんのぬか床の描写はよくわかったけど
映画がみたくなったし、他の作品も読んでみたくなったな♪
- 9月9日「ジゼル」
東京バレエ団の「ジゼル」。
ジゼル:アリーナ・コジョカル/アルブレヒト:ヨハン・ゴホー/
ヒラリオン:木村和夫 というメンバー。かんどおぉぉぉデシタ。
もともと好きな作品で、最近は泣いちゃったりなんかすんだけど、 今回も、コジョカルの一途な心が痛くて痛くて。
自分を裏切ったはずの彼を守ろうとする強さにもやられて・・・・
作品にも、コジョカルにノックアウトされた。コジョカルとコボーはベストなパートナーらしく(そいうこと全然知らんのよねぇ) チケットを譲ってもらった方から、絶品だからといわれて楽しみにしてた。
なんだろねぇ・・・・ふたりの世界ってのがあったよな気がする。
他の方と踊っているのを比べてみたわけじゃないけどね。
誰よりも小柄で繊細、表情豊かなコジョカル。
1幕は、髪を下ろしているのに全く重く感じないのは、軽い髪質だからなのか。
踊ることが好きで、アルブレヒトが好きで・・・とにかくかわいい。
軽いのだけどねばりがあり、バランス力に惚れる。
踊っていないときの自然な感じがすごいんだ。バレエしてないポジションが 綺麗。
1幕ラストは、皆が手を差し出すのに空を切る感じがたまらない。
2幕は、誰よりも男前で(笑)。
拒否するウィリーたちの手が冷たくて冷たくて・・
こんなに拒否られていたかなぁ〜〜と見ながら思った。
ミルタの高木さんも、硬い感じが怖くてぴったり。背筋のところからブリザード的な オーラ感じた。
いつも思うのだけどウィリー達は、ヒラリオン(スマートなヒラリオンでした)にゃ容赦ないよねぇ・・・東京バレエ団の公演を見るのもずいぶん久しぶり。
相変わらず背の高い人が多いなぁとか(笑)思いながらみていた1 幕。でも、なんかみんな髪型も化粧も役がおなじなら同じにしているのか 没個性的で、正直ん・・・と少々物足りなさも感じてた。そりゃ、皆がプロってな舞台はあまり 見ないので上手にゃ違いないのだけど・・・。
それが、2幕はよい方に感じられて、鉄壁なウィリー達は綺麗だった。ちらしいっぱいもらって・・・いかんっバレエが どんどんと観たくなってきた^^;
- 9月7日「永遠の0」
永遠の0 百田尚樹
終戦記念日にこれを読んでた。
別に特別に意識をしたわけではない、実家に帰って暇つぶしにと本屋を散策。
いろいろ迷って選んだ1冊がこれでよかった。
読み進めながらそう思った。祖母の死をきっかけに、祖父が実は特攻で死んだと聞かされた。
目の前にいる祖父とは違う会ったこともない祖父のことを 調べ始めた健太郎。
戦争が終わってその時代を生きた人が少なくなった今、 生存した祖父を知る人たちに会いに行く。
祖父宮部久蔵は零戦のパイロットだった。
祖父という実感はない・・・しかし、 妻と娘のために死ねないと生きることに執着 し続けた、ある意味臆病ととらえられ、そして 天才といわれるほどの腕を持っていた。
そして、たどりついたところは意外なところにたどり着いた・・・周りが自分の命を戦争の中で全うしようとする中、死ぬことを拒否 した彼がなぜ特攻という形で戦死したのか・・・途中からはその 謎に向かって突き進む感じがした。
そして、彼の人の命に対する思いとそれを見て接した方々の口から出る 言葉が重く心に入ってくる。
小説なんだけど・・・読んでいるうちにち実話なんじゃかと錯覚する。
誰か、モデルになった方がいらしたのか
あの戦争をとても冷静に見る目線で、あまりにも簡単に人の命を 鉄砲の弾のようにして捨てていった現実を語られるといたたまれなくもなる。
現地の人間と、本部にいて指令する側の温度差が悲しい。
(そちらにはそちらのドラマがあったのだろうが)
現代の人間は、幼稚だなとつくづくと感じた。ひとりの男の生き方を通して、第二次世界大戦がひととおり見えてくる。 それは、これまでポイントポイントで 聞いたことがあったものが、つながるような気がして奇妙な感じ。
物語の中に、「自分の祖父の語る江戸時代の話が御伽噺のように聞こえた。 自分が孫に今の話をしても、孫は同じような気持ちで 聞くのかもしれない」というような会話があるのだけど、 こうやって本を読んでいても、TVなどの特集を見ていても やはり、どこか実感としては沸かない。
申し訳ないなと思うし、当時のことを自分の身に置き換えてみたり するのだけれど、やはり御伽話とまでは行かないとしても 物語のような気がしてしまうのだ。
ただ、実際に会って話を聞けばまた違うのかなと思ったり・・・・零戦の戦闘方法なんかのくだりや、いろんな戦場の様子などは文字で見ると 少々難しい。正直、私の頭じゃついていけないし、理解することをスルー しちゃった部分もあるのだけど・・・^^;
一気に読み。
どこかでこの本は戦争の話ではなく究極の恋愛小説というコメントを みたが、その言葉にすごく納得。
人の強さ、多くを語らない深い愛に涙・・・・デス。- 6月25日「マシューボーン 白鳥の湖」
来日中のロイヤルバレエのチケットを探していてふと見てみたくなったこの公演。
何の予備知識もなく・・・普通にバレエの「白鳥の湖」を見る感覚で出かけた。
いや・・普通ではないことは知っていたのよ・・白鳥が男性でとか(その程度かいな)、 もっとミュージカルっぽいとか・・
でもまさかあの楽曲を使ったかなーり違うものとは知りませんでした。踊りの 種類も違うんだぁ〜。という訳で、1幕目は何コレ状態。
バレエって、言葉がないのである程度筋が分かってないと辛いものがある。
母親と王子の確執とか(お母様とてもお綺麗でございました)、やんちゃなガールフレンドとか そういうものは分かったけど・・
突然出てきた白鳥たちの存在が・・ハテナで^_^;。
夢の中ででてきているシーンは辺りはまだ理解可能でしたが、見せ場である 王道の2幕の湖のシーン辺りが・・・辛かった。
ついでに言えば、2階のはしっこの壁に近いところでバレエは遠くから見るのが 好きといえど、物語を追うには遠すぎるお席で・・ところどころで意識が遠のいたものだから・・
失礼しました^_^;休憩時間にちらしを読んで・・なんとなく理解。
そーするとある程度は面白くなってきて・・・
舞踏会のシーンは、いろんなキャラがでてくるのでそれも見ごたえがあった。
で・・・4幕。
白鳥たちの動きが動物的で感動。
2幕の方は踊り(踊り・・はね、見慣れない感じなのですっきり自分の中に 入ってこなかったんです^^;。)だったけど、4幕の方は芝居が勝っているので動きがすごくよく見える。
手を使わず、頭の動きで白鳥なんですよね・・・首から背中のしなり方が人間とは思えない。
こりゃすごいもんみたなと思っていたら。ラストシーンは・・・・衝撃的!!。
こんなんありぃぃぃとつぶやきそうになった(>_<)。見終わってみれば・・もいっかい見たいかもと思う舞台。
意識遠のかせていたのは・・・もったいなかった^_^;- 4月18日「アバター」
公開されたのいつなんだろ(笑)。
昨年話題になっていた「アバター」で初3D体験!!
ストーリーは、考えてみれば単純なものなんですよね。
とりたてて目新しい感じではなく、宇宙への人類の侵略戦争みたいなもので、 現地の民族と戦って・・科学が自然に負けてしまうみたいな。
まあ、こういってしまうと味気ないですがその単純な筋に いっぱいいっぱいつけられた装飾が素晴らしかったと・・・。
頭の中をからっぽにして、単純に綺麗な映像と、綺麗な心を持った ナヴィたちとの存在。それに大迫力の先頭シーンと、必死になって侵略しようとする 人間の滑稽さを楽しんできた。
ハラハラドキドキして、必死になって心の中で応援して。。。疲れた。色彩がすごかったなぁ〜〜。
架空の動物たちの色合いったら南国の楽園っぽい。
喧嘩しそうな色がちりばめられているのに暑苦しくなくてとても素敵。
で、それが3Dで立体的に楽しめるのわけなのだけど、これ、別に3Dでなくても 充分大作で、楽しい映画だと思う。
確かに、手がとどきそうな感じをうける時もあったけど、 見ているうちにそんなことはどーでもよくなっていた。
目が疲れて、時折はずしてみてみたらもっと色彩が鮮やかで綺麗だったし、 広がりを感じた。眼鏡の中ってどちらかというと双眼鏡を覗いている感覚と 似ているかも・・と思ったりも。
戦争で車椅子生活になって、自暴自棄になりそうだった男が、 スパイのような形で先住民族の中に入り込み、彼らの生活に馴染んで いく様子も面白かった。
魔物のような動物と心を通わせて乗りこなす姿はかっこよいい・・
手名づけていく様子は、小野さんの「十二国記」シリーズを思い出しながら みてしまった。ラストはハッピーエンド。
でも、一度ぐちゃぐちゃにされたあの星はどーなっていくのだろうかと。 そんなこともエンドロールを見ながら思ったかな。
そして、エンドロールにうつしだされる関係者の数の尋常じゃないことったら・・・
スケールの大きさをそんなことで感じたりした(笑)。