源氏物語の語彙検索(KWIC)

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  源氏物語のテキスト内の語彙を検索します。この頁の検索例を参考にしてください。

  [Index]
桐壺(明融臨模本)
               「『しばしは夢かとのみたどられしを、やうやう思ひ静まる :40/133


帚木(明融臨模本)
しと思ひあなづる伊予の方の思ひやられて、「夢にや見ゆらむ」と、そら恐ろしくつつまし。 :239/302
                  「見し夢を逢ふ夜ありやと嘆くまに         :257/302
ありさまを見えたてまつりても、あぢきなく、夢のやうにて過ぎにし嘆きを、またや加へむ、 :281/302


空蝉(大島本)
忘れたまふをうれしきに思ひなせど、あやしく夢のやうなることを、心に離るる折なきころに :42/82


夕顔(大島本)
て、召し寄せて見たまへば、ただこの枕上に、夢に見えつる容貌したる女、面影に見えて、ふ :188/340
なして、なほ同じごと好き歩きければ、いとど夢の心地して、「もし、受領の子どもの好き好 :325/340
                 君は、「夢をだに見ばや」と、思しわたるに、この法事 :327/340


若紫(大島本)
のしたまふは、誰れにか。尋ねきこえまほしき夢を見たまへしかな。今日なむ思ひあはせつる :83/421
             「うちつけなる御夢語りにぞはべるなる。尋ねさせたまひても、 :85/421
         「吹きまよふ深山おろしに夢さめて                  :128/421
        「見てもまた逢ふ夜まれなる夢のうちに                 :217/421
              憂き身を覚めぬ夢になしても」               :221/421
  中将の君も、おどろおどろしうさま異なる夢を見たまひて、合はする者を召して、問はせ :230/421
               「みづからの夢にはあらず、人の御ことを語るなり。この夢 :233/421
の夢にはあらず、人の御ことを語るなり。この夢合ふまで、また人にまねぶな」       :233/421
など、さまざまに仕うまつらせたまふ。いみじうつつみたまへど、忍びがたき気色の漏り出づ :237/421
               「なほ、いと夢の心地しはべるを、いかにしはべるべきこと :385/421


末摘花(大島本)
ど、かやうの人にもの言ふらむ心ばへなども、夢に知りたまはざりければ、命婦のかう言ふを :93/263
年経ぬるしるしよ」と、うち笑ひたまひて、「夢かとぞ見る」               :245/263


紅葉賀(大島本)
しかば、ましてめでたく見えまし」と思すに、夢の心地なむしたまひける。         :8/240


花宴(明融臨模本)
       かの有明の君は、はかなかりし夢を思し出でて、いともの嘆かしうながめたま :66/92


葵(大島本)
う思さるるけにや、すこしうちまどろみたまふ夢には、かの姫君とおぼしき人の、いときよら :126/392
らにてある所に行きて、とかく引きまさぐり、うつつにも似ず、たけくいかきひたぶる心出で :126/392
それだに、人の上にては、罪深うゆゆしきを、うつつのわが身ながら、さる疎ましきことを言 :128/392
人と思ひきこえし御ありさまを思し出づれば、夢の心地して、ゆゆしかりしほどのことどもな :164/392
ど、かひなし。にばめる御衣たてまつれるも、夢の心地して、「われ先立たましかば、深くぞ :187/392


賢木(大島本)
て、慎しみおはします隙をうかがひて、例の、夢のやうに聞こえたまふ。かの、昔おぼえたる :117/377
かりたまひけむことを、知る人なかりければ、夢のやうにぞありける。           :135/377


須磨(大島本)
やうにて隠ろへ入りたまふも、いとあはれに、夢とのみ見ゆ。御方、いと寂しげにうち荒れた :12/399
に思ひ嘆きはべらまし。よくぞ短くて、かかる夢を見ずなりにけると、思うたまへ慰めはべる :22/399
植木どもなどして、今はと静まりたまふ心地、うつつならず。国の守も親しき殿人なれば、忍 :172/399
                  「なほうつつとは思ひたまへられぬ御住ひをうけたま :205/399
                「霜の後の夢」                    :307/399


明石(大島本)
                     夢にも、ただ同じさまなる物のみ来つつ、まつ :6/331
れば、人もなく、月の顔のみきらきらとして、夢の心地もせず、御けはひ止まれる心地して、 :44/331
                 年ごろ、夢にうちにも見たてまつらで、恋しうおぼつか :45/331
心惑ひに、うつつの悲しきこともうち忘れ、「夢にも御応へを今すこし聞こえずなりぬること :46/331
胸つとふたがりて、なかなかなる御心惑ひに、うつつの悲しきこともうち忘れ、「夢にも御応 :46/331
          と、おぼめく。君の、御夢なども思し合はすることもありて、「はや会 :52/331
            「去ぬる朔日の日の夢に、さま異なるものの告げ知らすることはべ :53/331
雷のおどろかしはべりつれば、人の朝廷にも、夢を信じて国を助くるたぐひ多うはべりけるを :53/331
            君、思しまはすに、夢うつつさまざま静かならず、さとしのやうな :55/331
           君、思しまはすに、夢うつつさまざま静かならず、さとしのやうなる :55/331
との名をはぶくとても、たけきこともあらじ。夢の中にも父帝の御教へありつれば、また何ご :56/331
これよりまさりて、人笑はれなる目をや見む。うつつざまの人の心だになほ苦し。はかなきこ :56/331
                     夢のうちなる心地のみして、覚め果てぬほど、 :77/331
上もわが御身のありさまも、思し出でられて、夢の心地したまふままに、かき鳴らしたまへる :100/331
                 草の枕は夢も結ばず」                :131/331
御文のさまに、さし出でむ手つきも、恥づかしうつつまし。人の御ほど、わが身のほど思ふに :140/331
日、雷鳴りひらめき、雨風騒がしき夜、帝の御夢に、院の帝、御前の御階のもとに立たせたま :160/331
                 憂き世の夢もなかば覚むやと」            :196/331
                 いづれを夢とわきて語らむ」             :198/331
さへ胸いたきに、また、あやしうものはかなき夢をこそ見はべしりか。かう聞こゆる問はず語 :205/331
             「忍びかねたる御夢語りにつけても、思ひ合はせらるること多か :210/331
におはしまし着きて、都の人も、御供の人も、夢の心地して行き合ひ、喜び泣きどもゆゆしき :301/331


澪標(大島本)
           さやかに見えたまひし夢の後は、院の帝の御ことを心にかけきこえた :5/281
と見たてまつるに、あやしき道に出で立ちて、夢の心地しつる嘆きもさめにけり。いとうつく :65/281
                  君は、夢にも知りたまはず、夜一夜、いろいろのこと :175/281


蓬生(大島本)
るころにて、つくづくとおはしけるに、昼寝の夢に故宮の見えたまひければ、覚めて、いと名 :110/173
松の木高くなりにける年月のほどもあはれに、夢のやうなる御身のありさまも思し続けらる。 :153/173


関屋(大島本)
                     夢のやうになむ」              :34/51


絵合(大島本)
             いと重りかにて、夢にもいはけたる御ふるまひなどのあらばこそ :36/138
くあはれなり。まいて、忘れがたく、その世の夢を思し覚ます折なき御心どもには、取りかへ :51/138


薄雲(大島本)
心のどかならず立ち帰りたまふも苦しくて、「夢のわたりの浮橋か」とのみ、うち嘆かれて、 :95/256
も人にまさりける身」と思し知らる。主上の、夢のうちにも、かかる事の心を知らせたまはぬ :118/256
                 主上は、夢のやうにいみじきことを聞かせたまひて、い :156/256


朝顔(大島本)
              「ありし世は皆夢に見なして、今なむ、覚めてはかなきにやと :34/214
          [第四段 藤壷、源氏の夢枕に立つ]                :Title
ても、宮の御ことを思ひつつ大殿籠もれるに、夢ともなくほのかに見たてまつるを、いみじく :196/214
              むすぼほれつる夢の短さ」                 :203/214


少女(大島本)
           など聞こえたまふに、夢にも知りたまはぬことなれば、あさましう思 :187/474
かにぞや、世づきたる人もおはすべかめるを、夢に乱れたるところおはしまさざめれば、さら :200/474


玉鬘(大島本)
                     夢などに、いとたまさかに見えたまふ時なども :33/430
           と見なして、いみじく夢のやうなり。主とおぼしき人は、いとゆかし :163/430
                    「夢の心地もするかな」            :179/430
は、いかがなりたまひにし。ここらの年ごろ、夢にてもおはしまさむ所を見むと、大願を立つ :182/430
きはべるを、かうて見たてまつるにつけても、夢の心地して、過ぎにし方のことども取り添へ :358/430


初音(大島本)
まへど、なほ思ふに、隔たり多くあやしきが、うつつの心地もしたまはねば、まほならずもて :39/108


胡蝶(大島本)
て過ぎつる年ごろを、かくて見たてまつるは、夢にやとのみ思ひなすを、なほえこそ忍ぶまじ :139/177


蛍(大島本)
                    「うつつの人も、さぞあるべかめる。人びとしく :144/170
                     夢見たまひて、いとよく合はする者召して、合 :166/170


常夏(大島本)
とにもはべらざりけるを。この春のころほひ、夢語りしたまひけるを、ほの聞き伝へはべりけ :16/212
の陀羅尼誦みて、印つくりてゐたらむも憎し。うつつの人にもあまり気遠く、もの隔てがまし :111/212


行幸(大島本)
へ、随身、馬副の容貌丈だち、装束を飾りたまうつつ、めづらかにをかし。左右大臣、内大臣 :7/248
               今ぞ、かの御夢も、まことに思しあはせける。女御ばかりに :209/248
るべき人ものしたまふやうに聞きたまふれば、夢に富したる心地しはべりてなむ、胸に手を置 :239/248


藤裏葉(大島本)
                 男君は、夢かとおぼえたまふにも、わが身いとどいつか :86/227
とうつくしげに、雛のやうなる御ありさまを、夢の心地して見たてまつるにも、涙のみとどま :157/227


若菜上(明融臨模本)
             [第六段 源氏、夢に紫の上を見る]             :Title
ねど、かやうに思ひ乱れたまふけにや、かの御夢に見えたまひければ、うちおどろきたまひて :316/887
き隠して、御簾押し上げて眺めたまへるさま、夢にも、かかる人の親にて、重き位と見えたま :342/887
けむかし。この御ありさまを見たてまつるは、夢の心地して、いつしかと参り、近づき馴れた :562/887
しき昔のことどもも出でまうで来つらむはや。夢の心地こそしはべれ」           :579/887
こえ、紛らはしたまふ。別れけむ暁のことも、夢の中に思し出でられぬを、「口惜しくもあり :597/887
まれたまはむとせし、その年の二月のその夜の夢に見しやう、               :626/887
                     夢覚めて、朝より数ならぬ身に頼むところ出で :629/887
見はべしにも、また内教の心を尋ぬる中にも、夢を信ずべきこと多くはべしかば、賤しき懐の :629/887
               今ぞ見し世の夢語りする」                :634/887
          涙をえせきとめず、この夢語りを、かつは行く先頼もしく、      :652/887
中ごろ思ひただよはれしことは、かくはかなき夢に頼みをかけて、心高くものしたまふなりけ :653/887
       などのたまふついでに、「この夢語りも思し合はすることもや」と思ひて、  :722/887
     など、涙おし拭ひたまひつつ、この夢のわたりに目とどめたまふ。        :727/887


若菜下(明融臨模本)
           [第六段 柏木、猫の夢を見る]                 :Title
       ただいささかまどろむともなき夢に、この手馴らしし猫の、いとらうたげにう :420/762
          宮は、いとあさましく、うつつともおぼえたまはぬに、胸ふたがりて、 :421/762
               「あはれなる夢語りも聞こえさすべきを、かく憎ませたまへ :438/762
                     夢なりけりと見てもやむべく」        :444/762
はしぬる。うち臥したれど目も合はず、見つる夢のさだかに合はむことも難きをさへ思ふに、 :447/762
   かの人は、わりなく思ひあまる時々は、夢のやうに見たてまつりけれど、宮、尽きせず :528/762
        「かくて見たてまつるこそ、夢の心地すれ。いみじく、わが身さへ限りとお :536/762


柏木(尊経閣文庫本)
          宮もものをのみ恥づかしうつつましと思したるさまを語る。さてうちし :43/355
かにとだにいかで聞き置いたてまつらむ。見し夢を心一つに思ひ合はせて、また語る人もなき :44/355
                    「夢のやうに思ひたまへ乱るる心惑ひに、かう昔 :143/355
たまへなしてなむ、見たてまつりつるを、かく夢のやうなることを見たまふるに、思ひたまへ :279/355


横笛(大島本)
        「かかる夜の月に、心やすく夢見る人は、あるものか。すこし出でたまへ。 :104/181
                [第六段 夢に柏木現れ出る]             :Title
           すこし寝入りたまへる夢に、かの衛門督、ただありしさまの袿姿にて :114/181
にて、かたはらにゐて、この笛を取りて見る。夢のうちにも、亡き人の、わづらはしう、この :114/181
うちまきし散らしなどして、乱りがはしきに、夢のあはれも紛れぬべし。          :120/181
               大将の君も、夢思し出づるに、              :129/181
り出でて、すこし近く参り寄りたまひて、かの夢語りを聞こえたまへば、とみにものものたま :170/181
らもえ思ひ出でずなむ。さて、今静かに、かの夢は思ひ合はせてなむ聞こゆべき。夜語らずと :180/181


夕霧(大島本)
承りしかば、思うたまへたゆみたりしほどに。夢も覚むるほどはべなるを、いとあさましうな :298/626
          「今は、かくあさましき夢の世を、すこしも思ひ覚ます折あらばなむ、 :371/626
                     夢覚めてとか言ひしひとこと         :385/626
は、いとたまさかに、つれなくなりまさりたまうつつ、さすがに君達はあまたになりにけり。 :623/626


御法(大島本)
も思されず、めづらかにいみじく、明けぐれの夢に惑ひたまふほど、さらなりや。      :77/137
るやうにて、とかくうち紛らはすこと、ありしうつつの御もてなしよりも、いふかひなきさま :89/137
、泣かぬなかりけり。御送りの女房は、まして夢路に惑ふ心地して、車よりもまろび落ちぬべ :93/137
、恋しくおぼえたまふに、また「限りのほどの夢の心地せし」など、人知れず思ひ続けたまふ :99/137
          今はと見えし明けぐれの夢」                    :103/137
ふ折多かるを、はかなくて、積もりにけるも、夢の心地のみす。中宮なども、思し忘るる時の :137/137


幻(大島本)
たまへりしほどの用意などを、夜もすがら、「夢にても、またはいかならむ世にか」と、思し :17/182
             「大空をかよふ幻夢にだに                  :147/182


竹河(大島本)
まひしほどに、あへなく亡せたまひにしかば、夢のやうにて、いつしかといそぎ思しし御宮仕 :6/326
               「さばかりの夢をだに、また見てしがな。あはれ、何を頼み :164/326


橋姫(明融臨模本)
の響きに、もの忘れうちし、夜など、心解けて夢をだに見るべきほどもなげに、すごく吹き払 :87/284
おとなしくならせたまひにける御齢のほども、夢のやうになむ。              :161/284
                あやしく、夢語り、巫女やうのものの、問はず語りすらむ :164/284
だかに知らせたまへと、念じつる験にや、かく夢のやうにあはれなる昔語りを、おぼえぬつい :254/284


椎本(大島本)
がらへはべるやうなれど、思ひさまさむ方なき夢にたどられはべりてなむ、心よりほかに空の :155/292


総角(大島本)
、後瀬を契りて出でたまふ。我ながらあやしく夢のやうにおぼゆれど、なほつれなき人の御け :167/678
地してなむ。こはいかにもてなしたまふぞと、夢のやうにあさましきに、後の世の例に言ひ出 :239/678
と御文たてまつりたまふ。山里には、誰も誰もうつつの心地したまはず、思ひ乱れたまへり。 :261/678
らとだえあらむを、いかなるにか、と思すな。夢にてもおろかならむに、かくまでも参り来ま :325/678
いみじくもの思ふ身どもをうち捨てたまひて、夢にだに見えたまはぬよ」          :490/678
         [第三段 中の君、昼寝の夢から覚める]               :Title
                 「故宮の夢に見えたまへる、いともの思したるけしきに :496/678
         「亡せたまひて後、いかで夢にも見たてまつらむと思ふを、さらにこそ、 :498/678
        [第七段 阿闍梨、八の宮の夢を語る]                 :Title
方にぞ、と思ひやりたてまつるを、先つころの夢になむ見えおはしましし。         :552/678
                   宮の夢に見えたまひけむさま思しあはするに、「か :568/678
言の君は、さりとも、いとかかることあらじ、夢か、と思して、大殿油を近うかかげて見たて :602/678
ち眺めつつ明かし暮らしたまふ心地、尽きせず夢のやうなり。               :666/678


早蕨(大島本)
「いかでかくながらへにける月日ならむ」と、夢のやうにのみおぼえたまふ。        :5/159


宿木(大島本)
さしもしまぬにやはべりけむ。なほ、この近き夢こそ、覚ますべき方なく思ひたまへらるるは :138/710
   と、返す返すも山路分け出でけむほど、うつつともおぼえず悔しく悲しければ、    :275/710
              とのたまふを、夢語りか、とまで聞く。           :437/710
琴など、朱雀院の物どもなりけり。笛は、かの夢に伝へしいにしへの形見のを、「またなき物 :615/710


東屋(大島本)
                 恐ろしき夢の覚めたる心地して、汗におし浸して臥した :296/539


浮舟(明融臨模本)
。「げに、憎き者ありかし」と思し出づるも、夢の心地ぞする。かたはらいたきまで、うちと :121/657
と知りたらば、いかがいふかひもあるべきを、夢の心地するに、やうやう、その折のつらかり :155/657
付けたり。母君もやみづからおはするとて、「夢見騒がしかりつ」と言ひなすなりけり。御手 :188/657
いと口惜しきことを思し嘆くめりしに、今宵、夢見騒がしく見えさせたまひつれば、今日ばか :196/657
などにて、しばしあらばや。いかがすべき。かうつつむべき人目も、え憚りあふまじくなむ。 :229/657
も知らず、怨みられたまはむをさへなむ思ふ。夢にも人に知られたまふまじきさまにて、ここ :231/657
も、面影につと添ひて、いささかまどろめば、夢に見えたまひつつ、いとうたてあるまでおぼ :358/657
恥づかしく、心地にはいづれとも思はず。ただ夢のやうにあきれて、いみじく焦られたまふを :550/657
               「寝ぬる夜の夢に、いと騒がしくて見たまひつれば、誦経所 :638/657
誦経所々せさせなどしはべるを、やがて、その夢の後、寝られざりつるけにや、ただ今、昼寝 :638/657
られざりつるけにや、ただ今、昼寝してはべる夢に、人の忌むといふことなむ、見えたまひつ :638/657
ろしく、悩ましげにものせさせたまふ折しも、夢のかかるを、よろづになむ思うたまふる。  :639/657
                 この世の夢に心惑はで」               :645/657
     「あやしく、心ばしりのするかな。夢も騒がし、とのたまはせたりつ。宿直人、よ :652/657
もの思ふ人の魂は、あくがるなるものなれば、夢も騒がしきならむかし。いづ方と思し定まり :656/657


蜻蛉(大島本)
かなさに、まどろまれはべらぬけにや、今宵は夢にだにうちとけても見えず。物に襲はれつつ :9/462
       「かくなむ」と申させたるに、夢とおぼえて、               :21/462
せたまひにたれば、いみじと言ふにも飽かず、夢のやうにて、誰も誰も惑ひはべるよしを申さ :37/462
                    「うつつの世には、などかくしも思ひ晴れず、の :103/462
                   いと夢のやうにのみ、なほ、「いかで、いとにはか :152/462
む折になむ、仰せ言なくとも参りて、げにいと夢のやうなりしことどもも、語りきこえまほし :157/462
まひしけにや、のたまひ置くこともはべらず。夢にも、かく心強きさまに思しかくらむとは、 :175/462


手習(大島本)
            「おのが寺にて見し夢ありき。いかやうなる人ぞ。まづそのさま見 :74/682
思ひながら、うち捨てむもいとほしういみじ。夢語りもし出でて、初めより祈らせし阿闍梨に :120/682
                    「夢のやうなる人を見たてまつるかな」と尼君は :168/682
の、容貌けはひもまさりざまなるを得たれば、うつつのことともおぼえず、あやしき心地しな :177/682
あやしくて生き返りけるほどに、よろづのこと夢の世にたどられて。あらぬ世に生れたらむ人 :239/682
、なかなか他には聞こゆることもあらむかし。うつつの人びとのなかに忍ぶることだに、隠れ :664/682
じ。ありさまにぞ従はむ」と思せど、うち見む夢の心地にも、あはれをも加へむとにやありけ :682/682


夢浮橋(大島本)
さは、まことにあるにこそは」と思す、ほど、夢の心地してあさましければ、つつみもあへず :29/153
思ひ過ぐすべくは思ひはべらざりし人なるを、夢のやうなることどもも、今だに語り合はせむ :35/153
          童心を思ひ出づるにも、夢のやうなり。まづ、母のありさま、いと問は :99/153
しきこえて、今はいかで、あさましかりし世の夢語りをだに、と急がるる心の、我ながらもど :126/153
におぼゆることなく、あやしう、いかなりける夢にかとのみ、心も得ずなむ。すこし静まりて :137/153


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紫式部日記(黒川本)
ゆるに、尾張守のぞ、心地悪しがりて往ぬる、夢のやうに見ゆるものかな。こと果てて下りさ :293/533
おもてにならむやすしかしと、身のありさまの夢のやうに思ひ続けられて、あるまじきことに :300/533
初めて参りしも今宵のことぞかし。いみじくも夢路にまどはれしかなと思ひ出づれば、こよな :331/533
と多からずとも、書かせたまへ。見たまへむ。夢にても散りはべらばいといみじからむ。耳も :425/533



 佐藤和雄(蟻) 2000.12.06